東芝のER-WD3000とER-SD3000は、どちらも庫内容量30 L、最高300 ℃オーブンを備える過熱水蒸気オーブンレンジです。8つ目赤外線センサーを搭載し、奥行39.9 cmの薄型ボディで設置しやすくなっています。これらの商品は何が異なるのでしょうか。わかりやすく紹介します。
7つの違い
ER-WD3000は、ER-SD3000の後継機種です。
ER-SD3000は、ER-WD3000のいわゆる型落ち機種に相当します。
発売日は次の通りです。
- ER-WD3000: 2021年7月上旬
- ER-SD3000: 2018年7月上旬
2つの機種は調理性能と自動機能の充実度などが異なります。
2つの機種は、具体的には次の点が異なります。
- 加熱方式: ER-WD3000は熱風コンベクション(2段)。ER-SD3000は上下ヒーター。
- レンジ1000 Wの持続時間: ER-WD3000は最大5分。ER-SD3000は最大3分。
- フルオート調理機能: ER-WD3000には「石窯おまかせ焼き」を搭載。ER-SD3000には非搭載。
- オーブン出力: ER-WD3000は1410 W。ER-SD3000は1320 W。
- グリル出力: ER-WD3000は1100 W。ER-SD3000は1280 W。
- 付属品と角皿: ER-WD3000は遠赤包み焼き角皿2枚。ER-SD3000は鉄板ホーロー角皿1枚。
- 自動メニュー数: ER-WD3000は134。ER-SD3000は113。
- 年間消費電力量: ER-WD3000は73.5 kWh/年(区分F)。ER-SD3000は76.3 kWh/年(区分E)。
熱風コンベクションや自動調理機能を重視する場合はER-WD3000が便利です。シンプルな上下ヒーターで価格を抑えたい場合はER-SD3000がよいでしょう。
一覧表で比較すると次のようになります。
項目 | ER-WD3000 | ER-SD3000 |
---|---|---|
発売年月 | 2021年7月上旬 ◎ | 2018年7月上旬 |
外観 | ![]() ![]() | ![]() ![]() |
加熱方式 | 熱風コンベクション(2段) ◎ | 上下ヒーター |
レンジ1000 W持続時間 | 5分 ◎ | 3分 |
フルオート調理機能 | 石窯おまかせ焼き ◎ | ― |
オーブン出力 | 1410 W ◎ | 1320 W |
グリル出力 | 1100 W | 1280 W ◎ |
付属品 | 遠赤包み焼き角皿2枚 ◎ | 角皿1枚 |
自動メニュー数 | 134 ◎ | 113 |
年間消費電力量 | 73.5 kWh/年 ◎ | 76.3 kWh/年 |
参考価格 | グランホワイト: − | グランレッド: −グランホワイト: − | グランレッド: −
違いの詳細
違いについて詳しく見ていきましょう。
加熱方式と2段調理
ER-WD3000は熱風コンベクションで2段調理に対応し、ER-SD3000は上下ヒーター方式です。
熱風コンベクションは、ファンが庫内に熱風を循環させることで、上下段で同時に焼きムラを抑えます。上下ヒーター方式はヒーターの輻射熱で加熱するため、2段調理には非対応です。ただし上下ヒーターは手入れが簡単で、ヒーター部が直線配置なため焼き色の確認が容易です。
2段でクッキーやピザを一度に焼きたい場合はER-WD3000が便利です。
項目 | ER-WD3000 | ER-SD3000 |
---|---|---|
加熱方式と2段調理 | 熱風コンベクション(2段) ◎ | 上下ヒーター |
参考価格 | − | − |
レンジ1000 Wの持続時間
ER-WD3000は1000 Wを最大5分、ER-SD3000は最大3分使用できます。
高出力を長く維持できると、冷凍食品を短時間で温めたり、硬めの野菜を素早く加熱したりしやすくなります。電子レンジは定格出力が大きいほど内部発熱量が増え、調理時間を短縮できます。
大量の食材を短時間で温めたい場合はER-WD3000が便利です。
項目 | ER-WD3000 | ER-SD3000 |
---|---|---|
レンジ1000 W持続時間 | 5分 ◎ | 3分 |
参考価格 | − | − |
フルオート調理「石窯おまかせ焼き」
ER-WD3000は「石窯おまかせ焼き」を搭載し、ER-SD3000は非搭載です。
「石窯おまかせ焼き」は、骨付き肉やブロック肉と野菜を角皿に並べるだけで、分量を自動推定し温度と時間を制御します。これにより下ごしらえの手間が減り、調理失敗を抑えられます。
肉料理をよく作る家庭にはER-WD3000が便利です。
項目 | ER-WD3000 | ER-SD3000 |
---|---|---|
フルオート調理機能 | 石窯おまかせ焼き ◎ | ― |
参考価格 | − | − |
オーブン出力
ER-WD3000は1410 W、ER-SD3000は1320 Wです。
オーブン出力が高いと、予熱時間が短くなり、焼き上がりが早くなる傾向があります。特にパンやピザの膨らみを安定させたい場合に有利です。
パンを頻繁に焼く方はER-WD3000が便利です。
項目 | ER-WD3000 | ER-SD3000 |
---|---|---|
オーブン出力 | 1410 W ◎ | 1320 W |
参考価格 | − | − |
グリル出力
ER-WD3000は1100 W、ER-SD3000は1280 Wです。
グリル出力が高いと、表面を短時間でこんがり焼けます。魚の塩焼きやトーストをよく作る場合に役立ちます。
焼き色を強く付けたい場合はER-SD3000が便利です。
項目 | ER-WD3000 | ER-SD3000 |
---|---|---|
グリル出力 | 1100 W | 1280 W ◎ |
参考価格 | − | − |
付属品と角皿仕様
ER-WD3000は遠赤包み焼き角皿2枚、ER-SD3000は鉄板ホーロー角皿1枚です。
遠赤包み焼き角皿は、セラミックコートで裏面の熱を効率的に食品へ伝えます。2枚付属するため上下段を同時に使えます。鉄板ホーローは厚みがあり保温性に優れますが、1枚なので大容量調理時は入れ替えが必要です。
大量の焼き物を一度に作りたい場合はER-WD3000が便利です。
項目 | ER-WD3000 | ER-SD3000 |
---|---|---|
付属品と角皿 | 遠赤包み焼き角皿2枚 ◎ | 鉄板ホーロー角皿1枚 |
参考価格 | − | − |
自動メニュー数
ER-WD3000は134、ER-SD3000は113です。
自動メニューが多いと、温度や時間設定を任せて調理できるレシピが増えます。忙しい日の食事準備や料理のレパートリー拡大に役立ちます。
多彩な自動調理を試したい場合はER-WD3000が便利です。
項目 | ER-WD3000 | ER-SD3000 |
---|---|---|
自動メニュー数 | 134 ◎ | 113 |
参考価格 | − | − |
年間消費電力量と省エネ区分
ER-WD3000は73.5 kWh/年で区分F、ER-SD3000は76.3 kWh/年で区分Eです。
年間消費電力量が低いほど電気代の節約につながります。区分Fの方が省エネ性能が高いことを示します。
省エネ性能を重視する場合はER-WD3000が便利です。
項目 | ER-WD3000 | ER-SD3000 |
---|---|---|
年間消費電力量 | 73.5 kWh/年 ◎ | 76.3 kWh/年 |
参考価格 | − | − |
おすすめはどちら
2つの機種は次の点が異なります。
- 熱風コンベクションと2段調理
- 1000 Wの持続時間
- フルオート調理機能
- オーブンとグリルの出力
- 角皿の枚数と種類
- 自動メニュー数
- 年間消費電力量
熱風コンベクションや自動調理で幅広い料理を手軽に楽しみたい方はER-WD3000がおすすめです。石窯おまかせ焼きや2段調理でまとめて調理できるため、家族分を一度に仕上げたいときに便利です。
上下ヒーターで十分なシンプル調理を求め、初期費用を抑えたい方はER-SD3000がよいでしょう。パンやトーストなど定番メニューを中心に使う場合に向いています。
どちらの製品も300 ℃オーブンと8つ目赤外線センサーを搭載しており、高火力と温度管理の精度が魅力です。
石窯ドーム ER-WD3000
- 東芝(TOSHIBA)
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- 東芝(TOSHIBA)
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石窯ドーム ER-SD3000
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一覧表で詳細比較
主な仕様を一覧表で詳細に比較すると次のようになります。
項目 | ER-WD3000 | ER-SD3000 |
---|---|---|
発売年月 | 2021年7月上旬 ◎ | 2018年7月上旬 |
外観 | ![]() ![]() | ![]() ![]() |
加熱方式 | 熱風コンベクション(2段) ◎ | 上下ヒーター |
最高温度 | 300 ℃ | 300 ℃ |
レンジ1000 W持続時間 | 5分 ◎ | 3分 |
オーブン出力 | 1410 W ◎ | 1320 W |
グリル出力 | 1100 W | 1280 W ◎ |
自動メニュー数 | 134 ◎ | 113 |
容量 | 30 L | 30 L |
外形寸法 | 498 × 396 × 399 mm | 498 × 396 × 399 mm |
質量 | 20 kg | 20 kg |
センサー | 8つ目赤外線+温度 | 8つ目赤外線+温度 |
付属品 | 遠赤包み焼き角皿2枚 ◎ | 鉄板ホーロー角皿1枚 |
年間消費電力量 | 73.5 kWh/年 ◎ | 76.3 kWh/年 |
参考価格 | グランホワイト: − | グランレッド: −グランホワイト: − | グランレッド: −
共通の機能
ER-WD3000とER-SD3000には、次の機能が搭載されています。これらの機能について簡単にみてみましょう。
300 ℃オーブン
庫内温度を300 ℃まで一気に上げることで、生地の膨らみを助け、パンやピザを香ばしく焼き上げます。高温は約5分後に自動で下がるように作られています。
8つ目赤外線センサー
赤外線センサーが食品の表面温度を細かく測定し、温度ムラを抑えて温めます。センサーは食品の量を検知し、自動で出力と時間を調整します。
薄型39.9 cmボディ
奥行39.9 cmの薄型設計により、カウンターの奥行が45 cm前後のキッチンでも設置しやすくなっています。背面を壁に付けても排気スペースを確保できるデザインです。
別売品
次のような別売品があります。どちらの機種でも使用できます。
角皿 325GP010
オーブン調理に使用する鉄板ホーロー製の角皿です。パンや惣菜の温め直し、焼き物の下ごしらえに使います。

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焼き網 325GP011
直火風の焼き上がりに近づけたいときに使う網です。トーストや魚介、野菜のグリル調理に使います。

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まとめ
東芝のER-WD3000とER-SD3000は、どちらも30 Lの大容量と300 ℃高火力オーブンを備え、豊富な自動メニューで調理を助けます。
購入判断では、熱風コンベクションと自動調理機能を重視するならER-WD3000、価格を抑えて基本機能を使いたいならER-SD3000を選ぶとよいでしょう。
参考文献
石窯ドーム ER-WD3000
- 東芝(TOSHIBA)
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- 東芝(TOSHIBA)
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石窯ドーム ER-SD3000
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