Latex の参考文献出力ツール BibTex で、特殊記号を表示したい場合には、通常通り入力しても表示できません。
この記事では、特殊記号を入力する方法を紹介します。
紹介する特殊記号は、アンド(アンパサンド)、カッコ、コーテーション、ダラー(ドルマーク)、バックスラッシュ、ウムラウト、アクセント、ハイフン(マイナス、enダッシュ)です。
目次
&, {, “, $, \, etc…
これらの記号は、バックスラッシュでエスケープします。
- 書き方 → 記号
- \& → &
- \{ → {
- \” → “
- \$ → $
- \\ → \
- \_ → _
- \% → %
ウムラウト・アクセント
外国人の名前で見かける、アルファベットの上に点々が付いているものは、ウムラウトといいます。
これを表示するには、\”{ }などを使います。
\”{o}とすると、oの上に点々がついたものが出力されます。
以下が、特殊記号の一覧です。BibTex公式ページからの引用です。
ハイフン、enダッシュ、マイナス
ハイフン、マイナス、またはenダッシュの代用としてのマイナスハイフンを表示するのは他の記号と比べ特殊です。
title や author 欄でハイフンを使いたい場合は、使用したい箇所でそのままハイフンを使い、全体を{ }で囲います。
title = {{2-1は1}},
全体を{ }で囲むと、その中をそのまま出力するという意味になります。そのため、次のように author欄で人名をイニシャルに変換されたくない場合にも使うことが出来ます。
author = {{J. McK. Paul}}
ページ番号(pages)中で使う
例えば、「C1-33」のようにページ番号にハイフンが入っている場合があります。特に、カンファレンスシリーズとか、プロシーデングス、紀要などであります。
ページ番号中では、バックスラッシュでハイフンをエスケープしても、ハイフン(あるいはenダッシュ)は入ってくれません。
この場合は、次の2ステップで対応します。
まず、bibファイル中でプリアンブルを定義します。
@preamble{{\providecommand*\hyphen{-}}}
その次に、pages中のハイフンを使いたい場所で、\hyphenを使います。
@article{KakenT2017,
author = {Toru Kaken}, journal = {J. S. T.}, title = {ぞうのたまごはおいしいぞう}, pages = {C1\hyphen33--C1\hyphen35}, year = {2017} }
この例では、「C1-33」と表示されます。ページ範囲を表示するテンプレートを使用している場合は、「C1-33―C1-35」と表示されます。
以上、意外と知らない?! Bibtexで、参考文献中に記号を入れる方法でした。
参考文献
BibTexの特殊記号一覧 (公式) http://www.bibtex.org/SpecialSymbols/
Stack Exchange Hyphenating a number in the BibTeX pages field