デロンギのエスプレッソ・カプチーノメーカーECP3220JとEC235Jは何が異なるのでしょうか。
6つの違い
アクティブECP3220Jは、スティローザEC235Jよりも上位機種です。メーカー公式ストア価格はECP3220Jが27,800円、EC235Jが22,800円です。
型番 | アクティブ ECP3220J | スティローザ EC235J |
---|---|---|
ブラック | ![]() ¥21,318〜(2025/07/25 11:32) | ![]() ¥19,800〜(2025/07/25 11:32) |
アクティブECP3220Jは、スティローザEC235Jと比べると次の点で異なります。
- シャワースクリーン(抽出口からお湯が出てくる範囲)直径が50 mm程度と十分大きい。EC235Jは42 mmで中央部にしかお湯が出てこない。 (フィルターサイズはどちらも51 mm)
- ドリップトレイは、ECP3220Jのほうがしっかりしている。トレイを外すと120 mmの高さまでのカップを置ける。ECP235Jはドリップトレイが小さい。トレイを外すと110mmまでのカップを置けるが、手前に出っ張りが残るので置きにくい。
- スチームワンドは、ECP3220Jは二重構造。簡単にミルクの泡立てができる。(しかし二重構造のワンドはラテアート向きではなく不人気であるが、外ノズルを取り外して通常のワンドのように使用することもできる。) EC235Jは泡立てにくいワンド形状。
- 加圧式ではないフィルターも付属する。EC235Jは加圧式フィルターのみ(既に挽いてあるコーヒー粉を使用するとき用)。
- ECP3220Jのほうがプラスチック部品が少なく頑丈。長期使用の場合に有利。
- ECP3220Jのほうがボイラーが2割ほど大きくスチームも少し強い。水タンク量も少し多い。(しかし使用してわかるほどの違いではない。)
このようにヒーターパワーの点ではどちらの機種も同じですが、抽出条件にこだわって美味しいエスプレッソ・カプチーノを作りたくなったときにECP235Jでは不満が出てくる可能性があります。
どちらがおすすめか
ちゃんと美味しいエスプレッソを作りたい・けれど6万円を超える手動エスプレッソマシンを買うほどではない、という方にはアクティブECP3220Jがおすすめです。
アクティブECP3220Jは、他メーカーのエスプレッソマシンと比べても半額以下と低価格であるのに、温度安定性もまずまずでスチームパワーがあり、海外でも人気のあるおすすめのマシンです。
一方で、手動マシンでエスプレッソ・カプチーノを作るのは、(特に後片付けの点において)ドリップコーヒーなどよりもかなり手間がかかるので、エスプレッソが本当に好きな人以外は長続きしないと思います。それでもエスプレッソやカプチーノを試しに自宅で作ってみたい、という方には、現状ではまともに使える最安クラスのマシンであるECP235Jがおすすめです。
型番 | アクティブ ECP3220J | スティローザ EC235J |
---|---|---|
ブラック | ![]() ¥21,318〜(2025/07/25 11:32) | ![]() ¥19,800〜(2025/07/25 11:32) |
ホワイト | ![]() ¥21,000〜(2025/07/25 11:32) | ![]() ¥22,800〜(2025/07/25 11:32) |
レッド | ![]() ¥21,000〜(2025/07/25 11:32) |
共通点
アクティブ ECP3220Jとスティローザ EC235Jの共通点は次の通り。
- 完全手動マシン。エスプレッソ抽出量も、スチームを使用したあとにボイラーを冷やすのも、すべて自分で考えてスイッチを切り替えて行う必要がある。シンプルなマシンで、その分自由度が高い。
- ヒートアップタイム(電源を淹れてから抽出可能になるまでの時間)は60-90秒。スチームの起動はそこからスイッチを切り替えてさらに10-15秒。
- シングルボイラー。エスプレッソを作ってから、スチームミルクを作る場合はボイラーが温まるのを30秒ほど待つ必要がある。
- 抽出口のブロック(グループヘッド)も加熱される。抽出時に湯温度が下がりにくい。
- 温度制御はサーモスタット。PIDではない。(高温安定性は上位機種のデディカよりも良い。)起動して20分ほど待つと、フィルターを含めて全体が十分に温められ、より良いショットを抽出することができる。
- ポルタフィルターサイズは、51 mm。サードパーティのポルタフィルターも使えるため、こだわるようになったら別途購入できる。
- 抽出後の圧力を逃がす三方弁がない。抽出直後はしばらくポタポタと液が落ちる(のでいらないカップで受ける)。すぐにポルタフィルターを抜くと液と粉が飛び散って大変。
- スチームパワーがある(デディカよりも)。
- 穴のないポルタフィルターをはめたときの圧力は11-12気圧。粉を入れたときに9気圧が残るには十分な圧力がある。
- 本体サイズはほぼ同じ。横・奥行きは同じで、高さはECP3220Jが1 cm高い。
まとめ
私はデロンギの10万円くらいのカプチーノ機能付き全自動エスプレッソマシンを使っています。全自動マシンは、家族でも簡単にエスプレッソやカプチーノを淹れられる点は良いですが、味は及第点程度なのが不満です。手動マシンは一杯一杯淹れるのに手間がかかりますが、美味しいエスプレッソを作ることができます。今回は、再び手動マシンを購入しようと思い、デロンギの手動エスプレッソマシンについて調べました。
デロンギのマシンはだいたい温度安定性が悪いとされるのですが、そもそも日本でエスプレッソマシンをまともに販売してくれているメーカーがデロンギくらいしかありません。Breville/Sage、Solis、GAGGIA/Saecoなども良いメーカーですが、入手性が悪く価格も高いです。
デロンギのこの2機種は比較的温度安定性が高く、価格が驚くほど安いため、海外でも人気の機種です。家庭用の手動マシンとしてちょうどよい機種だと思います。
なお、6万円を超えるクラスだとヒータ制御がPIDになり、温度調整ができるようになり、圧力計が付き、メタルボディで頑丈になるなどします。豆の浅煎り・深煎りに応じて抽出温度を変えたい場合にはそちらが良いですが、5万円の差額だけの価値があるかというと人を選ぶと思います。それよりは、まずは良いグラインダーを購入するほうが、美味しいエスプレッソを抽出するために有効だと思います。
- Breville
- 価格¥52,635(2025/07/25 09:33時点)
- Amazonで口コミ・レビューを見る

以上、ECP3220JとEC235Jの違いでした。