パナソニックのKZ-PH34とKZ-PH33は、どちらも卓上で使える1口IH調理器です。最大 1400 Wの加熱、7段階火力調整、揚げ物用温度設定、節電に役立つ 1000 Wセーブなどの基本機能を備えています。電源プラグはマグネット式で、万が一コードを引っかけても外れやすく安全性に配慮しています。これらの商品は何が異なるのでしょうか。わかりやすく紹介します。
4つの違い
KZ-PH34は、KZ-PH33の後継機種です。KZ-PH33がKZ-PH34のいわゆる型落ち機種に相当します。
発売日は次の通りです。
- KZ-PH34:2021年 9月 15日
- KZ-PH33:2014年 9月 1日
違いをひと言でまとめると、コース構成と制御技術の進化、静音性の数値化、別売品ラインアップの違いです。
2つの機種は、具体的には次の点が異なります。
- 自動コース構成: KZ-PH34は加熱/煮込み/炊飯/揚げ物。KZ-PH33は加熱/鍋だし作り/味しみこみ/揚げ物。
- 加熱制御: KZ-PH34は2重IHコイルと2つのセンサー。KZ-PH33は従来構成。
- 静音表示: KZ-PH34は弱火 25 dB・中火 33 dB・強火 38 dBを公表。KZ-PH33は数値未掲載。
- 別売品ラインアップ: KZ-PH34は鍋・天ぷら鍋・たこ焼きプレート。KZ-PH33はそれに加えレシピケース・蒸し板。
KZ-PH34は炊飯コースや新しい制御で「1台で日常調理からごはんまで」任せたい人に向きます。一方、KZ-PH33はだし取りや味しみコースを活用した鍋料理をよく作る人、旧モデルで十分という人に適しています。
一覧表で比較すると次のようになります。
項目 | KZ-PH34 | KZ-PH33 |
---|---|---|
発売日 | 2021年 9月 15日 | 2014年 9月 1日 |
外観 | ||
自動コース | 加熱/煮込み/炊飯/揚げ物 ◎ | 加熱/鍋だし作り/味しみこみ/揚げ物 |
加熱制御 | 2重コイル+2センサー ◎ | 従来構成 |
静音の目安 | 弱 25 dB/中 33 dB/強 38 dB ◎ | 数値未掲載 |
別売品掲載 | 鍋・天ぷら鍋・たこ焼き | 鍋・天ぷら鍋・たこ焼き・ケース・蒸し板 ◎ |
参考価格 | − | − |
違いの詳細
違いについて詳しく見ていきましょう。
自動コース構成
自動コース構成について、KZ-PH34は加熱・煮込み・炊飯・揚げ物です。KZ-PH33は加熱・鍋だし作り・味しみこみ・揚げ物です。
KZ-PH34の炊飯コースは鋳物ホーロー鍋や一部ステンレス鍋に対応し、火加減を自動で管理してごはんを炊き上げます。IHは鍋底温度の制御が得意なため、ふきこぼれを抑えて炊飯できます。KZ-PH33は炊飯コースがなく、だし取りや味しみこみのように一定温度を長時間キープするコースが特長です。
鍋料理中心ならPH33のコースが直感的に使いやすいでしょう。炊飯も任せたいならPH34が便利です。
製品名 | KZ-PH34 | KZ-PH33 |
---|---|---|
自動コース | 加熱/煮込み/炊飯/揚げ物 | 加熱/鍋だし作り/味しみこみ/揚げ物 |
参考価格 | − | − |
加熱制御
KZ-PH34は2重IHコイルと2つのセンサーで鍋底を検知し、火力を安定させます。KZ-PH33は従来構成です。
2重コイルは鍋径や位置の変化に強く、温度ムラを抑える狙いがあります。センサーは鍋検知や過熱防止、温度制御の精度向上に寄与します。結果として予熱や弱火が安定し、吹きこぼれも抑えられます。KZ-PH33も安全制御を備えていますが、より細かな制御が可能なのはPH34です。
煮込みや低温調理をよく行う人、厚手鍋での炊飯を安定させたい人はPH34が良いでしょう。
製品名 | KZ-PH34 | KZ-PH33 |
---|---|---|
加熱制御 | 2重コイル+2センサー | 従来構成 |
参考価格 | − | − |
静音の目安表示
KZ-PH34の運転音の目安は弱火 25 dB・中火 33 dB・強火 38 dBです。KZ-PH33は数値の掲載がありません。
25 dBはささやき声より静か、33 dBは静かな室内、38 dBは静かな住宅地の昼程度とされます。数値があると購入前に使用環境を想定しやすく、テレビ視聴や会話の邪魔にならないか判断できます。
深夜や赤ちゃんのそばで使うなど音を重視するなら、目安が示されるPH34が選びやすいです。
製品名 | KZ-PH34 | KZ-PH33 |
---|---|---|
静音の目安 | 弱 25 dB/中 33 dB/強 38 dB | 数値未掲載 |
参考価格 | − | − |
別売品の掲載と拡張性
KZ-PH34の別売品は鍋(KZ-AN10-K)、天ぷら鍋(KZ-T1K)、たこ焼きプレート(KZ-TK1)です。KZ-PH33はそれらに加えてレシピケース(KZ-GM1)と蒸し板(KZ-SM1)もあります。
たこ焼きや天ぷらを楽しむならどちらも対応します。蒸し調理もしたいならPH33が便利です。
製品名 | KZ-PH34 | KZ-PH33 |
---|---|---|
掲載別売品 | 鍋/天ぷら鍋/たこ焼き | 右記に加えレシピケース・蒸し板 |
参考価格 | − | − |
おすすめはどちら
このように2つの機種は、コース構成、加熱制御、静音性、別売品が異なります。
炊飯を自動で任せたい、温度制御の安定や運転音の目安を重視する場合はKZ-PH34がおすすめです。だし取りや味しみコースを活用した鍋料理を楽しむ、蒸し調理の拡張も視野に入れる、価格を抑えたい場合はKZ-PH33が向いています。
どちらの製品も最大 1400 Wで素早く加熱でき、7段階火力、1000 Wセーブ、マグネット式プラグなど共通の安心機能が魅力です。
KZ-PH34
KZ-PH33
一覧表で詳細比較
主な仕様を一覧表で詳細に比較すると次のようになります。
項目 | KZ-PH34 | KZ-PH33 |
---|---|---|
発売日 | 2021年 9月 15日 | 2014年 9月 1日 |
外観 | ||
定格消費電力 | 1400 W | 1400 W |
火力調節 | 75 W相当〜 1400 W | 75 W相当〜 1400 W |
揚げ物温度 | 約 140 ℃〜 200 ℃ | 約 140 ℃〜 200 ℃ |
自動コース | 加熱/煮込み/炊飯/揚げ物 ◎ | 加熱/鍋だし作り/味しみこみ/揚げ物 |
静音の目安 | 弱 25 dB・中 33 dB・強 38 dB ◎ | 数値未掲載 |
1000 Wセーブ | あり | あり |
本体サイズ | 幅 30.4 cm × 奥行 34.5 cm × 高さ 5.4 cm | 幅 30.4 cm × 奥行 34.5 cm × 高さ 5.4 cm |
質量 | 約 2.5 kg | 約 2.5 kg |
コード長さ | 約 1.9 m | 約 1.9 m |
付属品 | 電源コード | 電源コード |
参考価格 | − | − |
共通の機能
KZ-PH34とKZ-PH33には、7段階の火力調整、揚げ物用温度設定、切タイマー、節電の1000 Wセーブ、マグネット式電源プラグの機能が搭載されています。これらの機能について簡単にみてみましょう。
7段階の火力調整
弱火から強火まで7段階で調整できます。煮立ちの抑制や保温など、レシピに合わせた火加減を再現しやすくなります。
揚げ物コースの温度設定
約 140 ℃〜 200 ℃まで温度を指定して調理できます。コロッケや天ぷらなど食材に合わせた目安温度で仕上げやすいです。
1000 Wセーブ
最大消費電力を約 1000 Wに制限できます。ブレーカー容量に余裕がない環境で便利です。
マグネット式電源プラグ
足を引っかけたときにコードが外れやすいため、本体転倒や湯こぼれのリスクを抑えられます。
まとめ
パナソニックのKZ-PH34とKZ-PH33は、どちらも卓上で扱いやすい1口IH調理器です。最大 1400 Wの高火力、7段階火力調整、揚げ物温度設定、1000 Wセーブ、マグネット式プラグなど共通の安心機能を備えています。
購入時には、炊飯の有無、加熱制御の進化、運転音の目安、別売品の拡張性を基準に選ぶと失敗が少ないでしょう。
別売品
別売品を紹介します。
外観 | 説明 | 参考価格 |
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IH対応の深型鍋。内径 24.4 cm・深さ 7.2 cm。煮物や鍋料理に便利。 | − | |
IH専用の天ぷら鍋。内径 22.1 cm・深さ 8.3 cm。揚げ物に最適。 | − | |
直径 4 cm×14穴のたこ焼きプレート。ホットスナック作りに。 | − | |
取説やレシピ冊子をまとめて収納。片付けに便利。 | − | |
鍋に載せて蒸し調理を広げるアクセサリー。 | − |