TP-LinkのTapo C225とC200は、首振りに対応した屋内用のネットワークWi-Fiカメラです。どちらもアプリでのライブ視聴、双方向通話、microSDへのローカル録画、クラウド録画に対応します。日常の見守りで使いやすい共通点が多い機種です。これらの商品は何が異なるのでしょうか。わかりやすく紹介します。
10の違い
Tapo C225は、Tapo C200の上位機種です。発売年月日は次の通りです。
- Tapo C225: 2023年4月20日
- Tapo C200: 2019年12月19日
2つの機種は、次の点が異なります。
- 画質・解像度/フレームレート: C225は2K QHD 4MP(2560×1440)で最大 30 fps(解像度により上限が異なり、2Kは 15 fps)。C200は1080pで 15 fps。細部の識別を重視する方に向いています。
- ナイトビジョン: C225は 850 nm と 940 nm のIR(各最長 10 m)とスターライトセンサーに対応。C200は 850 nm のみ(最長 12 m)。就寝時に赤い点灯を避けたい場面ではC225が便利です。
- プライバシー: C225は物理シャッター(フィジカルプライバシーモード)と専用ボタンを装備。C200はアプリのプライバシーモードとゾーン設定。映したくない時間がある家庭ではC225が使いやすいです。
- AI検知の種類: C225は人物・ペット・ライン通過・タンパリングなどに対応。C200は動体/人物/赤ちゃんの泣き声が中心。通知の質を上げたいならC225が適しています。
- 首振り可動域(垂直): C225は垂直 149 °、C200は垂直 114 °。天井付近から床まで広く映したいときに役立ちます。
- レンズと視野角: C225は 4.3 mm F1.6 で水平 83 °、C200は 4.0 mm F2.0 で水平 75.2 °。暗所耐性と横方向の広さでC225が有利になりやすいです。
- 映像補正: C225はWDR+3D DNR。C200は3D DNRのみ。逆光やコントラストが強い場面で差が出ます。
- 回転速度: C225は最大約 120 °/秒の記載あり。C200は公表値なし。素早い巡回や追尾で差が出ます。
- 無線セキュリティ: C225はWPA3対応。C200はWPA/WPA2。新しい暗号化を使いたい方はC225が適しています。
- 本体サイズ: C225は 80×80×112 mm。C200は 86.6×85×117.7 mm・約 190 g。設置スペースに合わせて選ぶとよいでしょう。
高精細な記録、暗所画質、検知の細かさ、上下カバーの広さを重視する方はC225が適しています。価格重視で基本的な見守りならC200がおすすめです。
比較表
一覧表で比較すると次のようになります。
項目 | Tapo C225 | Tapo C200 |
---|---|---|
発売年月日 | 2023年4月20日 | 2019年12月19日 |
外観 | ![]() | ![]() |
画質・フレームレート | 2K QHD 4MP、最大 30 fps(2Kは 15 fps) | 1080p、15 fps |
ナイトビジョン | 850 nm/940 nm 各最長 10 m+スターライト | 850 nm 最長 12 m |
プライバシー | 物理シャッター+専用ボタン | アプリのプライバシーモード |
AI検知 | 人物/ペット/ライン通過/タンパリング等 | 動体/人物/泣き声 |
首振り(垂直) | 149 ° | 114 ° |
レンズ/視野角 | 4.3 mm F1.6/水平 83 ° | 4.0 mm F2.0/水平 75.2 ° |
映像補正 | WDR+3D DNR | 3D DNR |
回転速度 | 最大約 120 °/秒 | 記載なし |
無線セキュリティ | WPA3対応 | WPA/WPA2 |
電源 | 12 V/1.0 A | 9 V/0.6 A |
参考価格 | ¥7,874〜(2025/09/05 02:52) | ¥2,980〜(2025/09/05 00:25) |
違いの詳細
違いについて詳しく見ていきましょう。
画質・解像度/フレームレート
C225は2K QHD 4MPで、最大 30 fps(解像度により上限が異なり、2Kは 15 fps)です。C200は1080pで 15 fpsです。
C225は画素数が多く、小さな文字や細部の判別がしやすくなります。フレームレートは解像度設定で変わり、録画目的や回線状況に合わせやすいのが特徴です。C200はフルHDの標準的な品質で、一般的な見守りには十分という印象もあります。
細部の識別や後からのデジタルズームを重視する方にはC225が適しています。動きが少ない見守り中心ならC200でも困らないでしょう。
- 2K 4MPで細部が見やすいのはC225
- フルHDで足りる用途ならC200
ナイトビジョン(波長・距離・カラー)
C225は 850 nm と 940 nm のIRに対応し(各最長 10 m)、スターライトセンサーで暗所でも色付きで見える場面が増えます。C200は 850 nm のみ(最長 12 m)で、暗所は白黒映像です。
940 nm は発光が目立ちにくいので、寝室や赤ちゃんのいる部屋で気づかれにくい撮影に向いています。到達距離の数値はC200が長い一方、C225は暗部の階調や色の再現で有利になりやすいです。
就寝中に赤い点灯を避けたい方や暗所の見やすさを重視する方はC225が適しています。距離の数値を重視するならC200も選択肢です。
- 940 nm 対応とスターライトで暗所に強いのはC225
- IR到達距離の数値はC200が長い
プライバシー機能
C225は物理シャッターと専用ボタンでレンズを隠せます。C200はアプリ操作で録画停止やプライバシーゾーンの設定を行います。
来客時や在宅時間帯にカメラを確実に止めたい家庭では、物理的に遮断できるC225が直感的で安心です。C200でもアプリでの使用で多くの用途はこなせます。
- 物理シャッターの安心感はC225
- アプリ中心の管理で十分ならC200
AI検知の種類
C225は人物・ペット・ライン通過・タンパリングなど多彩です(ベータ機能として犬/猫の鳴き声やガラス破損、車両検知などが提供される場合があります)。C200は動体・人物・赤ちゃんの泣き声が中心です。
通知の精度や映像検索の効率を上げたい場合、C225のほうがヒット条件を細かく絞れます。乳児の見守りなど単純な通知で足りるならC200でも使用できます。
- 通知の絞り込みと検索効率はC225
- シンプル通知中心ならC200
首振り可動域(垂直)
C225は垂直 149 °、C200は垂直 114 °です。どちらも水平は 360 °です。
高い所から低い所まで見渡す量が増えるほど上下の可動域が役立ちます。棚上や天井付近の設置で床面まで映したい場合はC225が適しています。
- 上下の映せる範囲はC225が広い
- 水平はどちらも 360 °
レンズと視野角
C225は 4.3 mm F1.6 で水平 83 °、C200は 4.0 mm F2.0 で水平 75.2 °です。
F1.6 のほうが多くの光を取り込めるため暗所でノイズを抑えやすく、水平視野もC225がやや広いです。置き場所の自由度や暗所の見やすさで差が出ます。
- 明るくやや広い画角で使いやすいのはC225
- 画角の差を重視しないならC200でも十分
映像補正(WDR)
C225はWDRと3D DNRに対応。C200は3D DNRのみです。
逆光や屋外窓が映る室内で、黒つぶれや白飛びを抑えたいときはWDRの有無が効いてきます。日中の居間や玄関での画質差を体感しやすい項目です。
- 逆光耐性を求めるならC225
- 均一な照明環境中心ならC200でも大きな違いは出にくい
回転速度
C225は最大約 120 °/秒の表記があります。C200は公表値が見当たりません。
素早く動く被写体の追尾や、巡回(パトロール)操作のキビキビ感で差を感じる場合があります。
- 追尾や巡回を重視するならC225
無線セキュリティ
C225はWPA3に対応し、C200はWPA/WPA2です。
WPA3対応ルーターを使っている家庭ではC225で新しい暗号化方式を使えます。セキュリティ要件がある場合にもC225がおすすめです。
- 新しい暗号化まで使いたいならC225
本体サイズ・重量
C225は 80×80×112 mm。C200は 86.6×85×117.7 mmで約 190 gです。
わずかな差ですが、棚やスタンドの適合で影響することがあります。天井設置時は台座の位置決めも確認しましょう。
- 省スペースならC225がやや適しています
- 既存マウントの流用可否は寸法と台座で確認
おすすめはどちら
2つの機種は次の点が異なります。
- 解像度とフレームレート、暗所画質、AI検知、垂直可動域、レンズの明るさ・画角、WDR、回転速度、無線セキュリティ、電源仕様、サイズ
細部まで記録したい、暗所の色や逆光に強い映像が欲しい、通知の精度を高めたい方にはTapo C225が適しています。寝室でIRの光を目立たせたくない場合や、上下範囲を広く撮りたいときにもC225が便利です。
コストを抑えて基本的な見守りを始めたい方、1080pで十分な用途が中心の方はTapo C200がおすすめです。
どちらもRTSP/ONVIFに対応しますが、機能提供の性質上、問い合わせ窓口での詳細サポートは限定的とされる場合があります。一般的な室内見守りであれば、どちらを選んでもよいでしょう。
Tapo C225
- Tapo(タポ)
- 価格¥7,874(2025/09/05 02:52時点)
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Tapo C200
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- 価格¥2,980(2025/09/05 00:25時点)
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一覧表で詳細比較
主な仕様を一覧表で詳細に比較すると次のようになります。
項目 | Tapo C225 | Tapo C200 |
---|---|---|
発売年月日 | 2023年4月20日 | 2019年12月19日 |
外観 | ![]() | ![]() |
画像センサー | 1/3 型 CMOS(スターライト対応) | 1/3 型 CMOS |
最大解像度 | 2560×1440(4MP) | 1920×1080 |
フレームレート | 15/20/25/30 fps(2Kは 15 fps) | 15 fps |
映像圧縮 | H.264 | H.264 |
画像補正 | WDR+3D DNR | 3D DNR |
レンズ | 4.3 mm F1.6 | 4.0 mm F2.0 |
視野角 | 水平 83 °/対角 95 ° | 水平 75.2 °/対角 88.3 ° |
ナイトビジョン | 850 nm+940 nm 各最長 10 m | 850 nm 最長 12 m |
デイ/ナイト | 自動(IRカット) | 自動(IRカット) |
パン/チルト範囲 | 水平 360 °/垂直 149 ° | 水平 360 °/垂直 114 ° |
回転速度 | 最大約 120 °/秒 | 記載なし |
スマートトラッキング | あり | あり |
AI検知 | 人物/ペット/ライン通過/タンパリング/異常音 等 | 動体/人物/赤ちゃんの泣き声 |
アクティビティゾーン | 対応 | 対応(動体検知のみ) |
プライバシー | 物理シャッター+ボタン | アプリのプライバシーモード/ゾーン |
サイレン | 93 dB(10 cm) | 93 dB(10 cm) |
2WAY通話 | あり(NC搭載) | あり(NC搭載) |
ローカル録画 | microSD(最大 512 GB) | microSD(最大 512 GB) |
クラウド録画 | Tapo Care | Tapo Care |
RTSP/ONVIF | 対応/対応 | 対応/対応 |
無線 | 2.4 GHz 802.11b/g/n | 2.4 GHz 802.11b/g/n |
無線セキュリティ | WPA3対応、WPA/WPA2 | WPA/WPA2 |
電源 | 12 V DC、1.0 A | 9 V DC、0.6 A |
動作温度 | 0〜40 ℃ | 0〜40 ℃ |
本体サイズ | 80×80×112 mm | 86.6×85×117.7 mm |
重量 | 情報未記載 | 約 190 g |
付属品 | 本体/ACアダプター/ねじ/位置決め/台座/ガイド | 本体/ACアダプター/ねじ/アンカー/位置決め/台座/ガイド |
参考価格 | ¥7,874〜(2025/09/05 02:52) | ¥2,980〜(2025/09/05 00:25) |
まとめ
TP-LinkのTapo C225とC200は、アプリ操作のしやすさやmicroSD録画、クラウド録画、RTSP/ONVIFなど共通点が多い屋内カメラです。家庭の見守りに必要な基本機能はどちらもそろっています。
選ぶ基準は、暗所や逆光での映像品質、検知の細かさ、上下のカバー範囲、そして予算です。暗所の色や通知の質を高めたいならC225。価格を抑えて1080pで十分ならC200とするとよいでしょう。
参考文献
- https://www.tapo.com/jp/product/security-camera/tapo-c225/
- https://www.tapo.com/jp/product/security-camera/tapo-c200/
Tapo C225
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