TP-LinkのTapo C225とTapo C210は、どちらも屋内向けのパン・チルト対応ネットワークカメラです。スマホアプリの操作、2.4GHz Wi-Fi、microSDカード保存、クラウドサービス「Tapo Care」など基本は共通です。
これらの商品は何が異なるのでしょうか。わかりやすく紹介します。
9つの違い
Tapo C225は、Tapo C210の上位モデルです。
発売日は次の通りです。
- Tapo C225:2023年4月20日
- Tapo C210:2021年12月16日
2つの機種は、次の点が異なります。
- 画質(解像度・レンズ): C225は4MP 2560×1440でF1.6。C210は3MP 2304×1296でF2.0。細部の識別や暗所での写りを重視するならC225が良いでしょう。
- ナイトビジョン方式: C225はスターライト対応かつIR 850nm×1/940nm×2でカラー暗視も可。C210はIR 850nm×1のみ。寝室などで光を目立たせたくない方にはC225が使いやすいです。
- 垂直可動域: C225は上下149°。C210は上下114°。高い位置から足元まで映したい場合はC225が良いでしょう。
- AI検知の種類: C225は人物/ペット/ライン通過/タンパリング/泣き声に加えβ機能あり。C210は人物/泣き声中心。通知の細かさを求めるならC225が良いでしょう。
- プライバシー機構: C225は物理シャッター(プライバシーボタン)搭載。C210はアプリ側のプライバシーモード。撮らない安心を重視するならC225が使いやすいです。
- サイレン音量: C225は93dB。C210は88dB。強い警告音を求めるならC225が良いでしょう。
- 画像補正: C225はWDR/3D DNR対応。C210は記載なし。逆光や暗所ノイズを抑えたい方にC225。
- フレームレート: C225は設定により最大30fps(1440pは15fps)。C210は最大15fps。動きの滑らかさを求めるならC225が良いでしょう。
- 暗視距離: C225は最長10m。C210は最長12m。真っ暗な広めの室内ならC210が届きやすいです。
両機ともRTSP/ONVIFに対応し、microSDは最大512GBまで保存できます。連携や保存の柔軟性は同レベルです。どちらが合うかは、暗所での色付き撮影や検知の細かさ、プライバシーの操作感を重視するかどうかで決めるとよいでしょう。
一覧表で比較すると次のようになります。
項目 | Tapo C225 | Tapo C210 |
---|---|---|
発売年月日 | 2023-04-20 | 2021-12-16 |
外観 | ![]() | ![]() |
画質(最大解像度) | 4MP 2560×1440 | 3MP 2304×1296 |
レンズ・F値 | 約4.3mm F1.6 | 約4.0mm F2.0 |
ナイトビジョン方式 | スターライト+IR 850nm×1/940nm×2 | IR 850nm×1 |
垂直可動域 | 149° | 114° |
AI検知の種類 | 人物/ペット/ライン通過/タンパリング/泣き声(β機能あり) | 人物/泣き声 |
プライバシー機構 | 物理シャッター(プライバシーボタン) | アプリのプライバシーモード |
サイレン音量 | 93dB | 88dB |
画像補正 | WDR/3D DNR | 記載なし |
フレームレート | 最大30fps(1440pは15fps) | 最大15fps |
暗視距離 | 10m | 12m |
参考価格 | ¥7,874〜(2025/09/05 02:52) | ¥3,300〜(2025/09/05 09:11) |
違いの詳細
違いについて詳しく見ていきましょう。
画質(解像度・レンズ)
C225は4MP 2560×1440でF1.6の明るいレンズ、C210は3MP 2304×1296でF2.0です。
C225は画素数が多く、レンズも明るいので暗所でシャッター速度を稼ぎやすく、被写体のブレを抑えやすいと考えられます。室内の掲示物や小さな文字の判読性を少しでも上げたい方はC225が向いています。一方でC210もフルHD超の解像度があり、日常の見守りには十分という声もあります。
用途の違いとして、ナンバーや細かな文字を重視するならC225、コスト優先で日常モニタリングならC210でよいでしょう。
- C225は高解像度かつ明るいレンズ。
- C210は一般的な見守りに十分。
ナイトビジョン(スターライト/IR方式)
C225はスターライトセンサーとIR 850nm×1/940nm×2を備え、暗所でもカラー映像を保てる場面があります。C210はIR 850nm×1のみでモノクロ暗視です。
940nmは赤色のチラつきがほぼ見えないため、寝室やベビールームで気になりにくいと言われます。暗視距離はC225が10m、C210が12mで、遠達性はC210がわずかに長い設計です。設置高さや壁の反射で体感は変わるので、到達距離だけでなく光の感じ方も基準にするとよいでしょう。
寝室や赤ちゃん見守りなど光を目立たせたくない環境ならC225、真っ暗な広めの室内で距離を取りたいならC210が選択肢です。
- C225はカラー暗視と不可視寄りのIRが利点。
- C210は単純な到達距離で有利な場面がある。
垂直可動域
C225は上下149°、C210は上下114°です。
上下の首振り幅が広いと、棚上や高所設置でも足元まで映しやすく、ペットの動きも追いやすいです。C225はパン動作の速度も速く、素早い向き替えに対応しやすい設計です。
リビング全体を見渡したい、設置場所の自由度を上げたい方はC225が使いやすいです。
- C225は上下の死角を減らしやすい。
- C210は上下範囲がやや狭い。
AI検知の種類
C225は人物・ペット・ライン通過・タンパリング・泣き声など幅広く、アプリ上でβ機能も用意されています。C210は人物と泣き声が中心です。
ライン通過は玄関や部屋の境界監視に便利で、タンパリング検知はカメラの向き変更や遮蔽を検知できます。通知の質や自動録画のきっかけを増やしたい方にはC225が使いやすいです。
- 自動化と通知の細かさはC225が強い。
- C210は基本検知で足りる方向け。
プライバシー機構
C225は本体の「プライバシーボタン」でレンズを物理的に収納できます。C210はアプリのプライバシーモードやプライバシーゾーンで対応します。
物理的に「写らない」状態にできるのは心理的な安心につながりやすいです。来客時にワンタッチで撮影停止したい方はC225が便利です。
- 物理シャッター重視ならC225。
- アプリ制御中心で十分ならC210。
サイレン音量
C225は93dB、C210は88dB(いずれも近接測定の目安)です。
威嚇の強さに大差はないものの、音量を少しでも上げたい用途ならC225がおすすめです。
- 強めの警告音を求めるならC225。
- 音量差は小さい。
画像補正(WDR/3D DNR)
C225はWDRと3D DNRに対応し、逆光や暗部ノイズ低減に配慮しています。C210は仕様上の記載がありません。
窓際や出入口付近など明暗差が大きい場所で階調を確保しやすく、細部が見やすくなります。室内照明が均一なら体感差は小さいこともあります。
- 明暗差が出る設置場所ならC225が有利。
- 均一な照明環境では差は小さい。
フレームレート
C225は設定により最大30fpsに対応(1440pは15fps)。C210は最大15fpsです。
高速な動きで残像を抑えたいときは、解像度を下げて30fpsにするとよい場合があります。日常の見守りでは15fpsでも違いは気にならないことが多いです。
- 動きの滑らかさを高めたい設定余地はC225。
- 解像度優先の1440pでは両機とも15fps。
暗視距離
C225は最長10m、C210は最長12mです。
完全な暗闇で遠くを写したいだけならC210に分があります。ただし室内の近距離中心であれば実用差は小さいことが多いです。
- 到達距離重視ならC210。
- 室内近距離中心ならどちらでもよいでしょう。
おすすめはどちら
2つの機種は次の点が異なります。
- 画質/レンズ、ナイトビジョン方式、AI検知の幅、プライバシー機構、垂直可動域、サイレン音量、画像補正、フレームレート、暗視距離。
カラー暗視や多彩なAI検知、物理シャッターを求める方にはC225が向いています。寝室やベビールームの見守り、通知条件を細かく使い分けたい家庭に合うはずです。コストを抑えつつ基本機能で見守れれば十分という方、暗視で少しでも距離を出したい方にはC210が良いでしょう。両機ともRTSP/ONVIFや最大512GBのmicroSD保存、Tapo Careに対応しており、連携や保存面の自由度は同等です。
Tapo C225
- Tapo(タポ)
- 価格¥7,874(2025/09/05 02:52時点)
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Tapo C210
- Tapo(タポ)
- 価格¥3,300(2025/09/05 09:11時点)
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一覧表で詳細比較
主な仕様を一覧表で詳細に比較すると次のようになります。
項目 | Tapo C225 | Tapo C210 |
---|---|---|
発売年月日 | 2023-04-20 | 2021-12-16 |
外観 | ![]() | ![]() |
最大解像度 | 4MP 2560×1440 | 3MP 2304×1296 |
視野角(対角/水平/垂直) | 95°/83°/40° | 97°/83°/45° |
パン/チルト | 水平360°/ 垂直149° | 水平360°/ 垂直114° |
最大フレームレート | 最大30fps(1440pは15fps) | 最大15fps |
ナイトビジョンLED | 850nm×1 + 940nm×2 | 850nm×1 |
カラー暗視 | 対応(スターライト) | 非対応 |
画像補正 | WDR / 3D DNR | 記載なし |
AI検知 | 人物/ペット/ライン通過/タンパリング/泣き声(β機能あり) | 人物/泣き声 |
ストレージ | microSD(最大512GB)/Tapo Care | microSD(最大512GB)/Tapo Care |
RTSP/ONVIF | 対応(メーカー個別サポート対象外の注記あり) | 対応(同左) |
無線 | IEEE 802.11b/g/n 2.4GHz | IEEE 802.11b/g/n 2.4GHz |
Wi-Fiセキュリティ | WPA3対応 | WPA3記載なし |
その他 | パノラマ画像、パン速度 高速 | 記載なし |
電源 | 12V 1.0A | 9V 0.6A |
本体サイズ/重さ | 80×80×112mm | 85.4×86.8×117.7mm / 約190g |
付属品 | 本体/ACアダプター/かんたんガイド/ネジ/アンカー/土台/位置決めシール | 本体/ACアダプター/かんたんガイド/ネジ/アンカー/土台 |
参考価格 | ¥7,874〜(2025/09/05 02:52) | ¥3,300〜(2025/09/05 09:11) |
まとめ
TP-LinkのTapo C225とTapo C210は、パン・チルト、双方向通話、最大512GBのmicroSD保存、Tapo Care対応など共通点が多い室内カメラです。
重視するポイントを整理すると、カラー暗視や多彩なAI検知、物理シャッターで選ぶならC225、基本を手頃に押さえたいならC210とするとよいでしょう。
参考文献
- https://www.tapo.com/jp/product/smart-camera/tapo-c225/
- https://www.tapo.com/jp/product/smart-camera/tapo-c210/
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