TP-LinkのTapo C225とC220は、どちらも屋内向けのパン・チルト対応AIカメラです。4MPの2K QHD画質、AI検知、双方向通話、microSD(最大512 GB)録画に対応し、家庭の見守りに使いやすいモデルです。これらの商品は何が異なるのでしょうか。わかりやすく紹介します。
8つの違い
Tapo C225は、C220より機能が充実した上位モデルです。
発売日は次の通りです。
- C225:2023年4月20日
- C220:2023年12月14日
2つの機種は、次の点が異なります。
- プライバシー機構: C225は物理シャッターと本体のプライバシーボタンを搭載。C220はアプリのプライバシーゾーン中心。撮られない状態を確実に作りたい場面はC225が安心です。
- 暗視用IRと距離: C225は850/940nmの2種類(各最長10 m)。C220は850nmのみで最長12 m。光が目立たない赤外線を使いたいならC225、到達距離を重視するならC220が向いています。
- レンズ明るさ: C225はF1.6、C220はF2.0。暗所でノイズを抑えたい用途はC225が有利でしょう。
- 視野角: C225は対角95°/水平83°/垂直40°、C220は対角88°/水平75°/垂直41°。横方向を広く撮るならC225、縦方向を少し広く入れたいならC220。
- 首振り(チルト)範囲: C225は垂直149°、C220は垂直114°。棚上など高所設置ではC225の方が上下の死角を減らせます。
- 無線LAN: C225は2.4GHzの11b/g/n。C220は2.4GHzで11ax(Wi-Fi 6)まで対応。混雑環境ではC220が安定しやすいです。
- 画像補正: C225はWDR、C220はBLC。強い逆光ではC225が階調を保ちやすいです。
- サイレン音量: C225は93 dB、C220は99 dB。抑止の強さを重視するならC220。
上下の可動域や逆光耐性、光を目立たせない暗視を重視する方はC225が向いています。Wi-Fi 6対応や縦方向の画角、サイレンの強さを重視する方はC220がおすすめです。
比較表
一覧表で比較すると次のようになります。
項目 | C225 | C220 |
---|---|---|
発売日 | 2023年4月20日 | 2023年12月14日 |
外観 | ![]() | ![]() |
プライバシー機構 | 物理シャッター+本体ボタン | プライバシーゾーン(アプリ) |
暗視IR/距離 | 850/940nm・最長10 m | 850nm・最長12 m |
レンズ | F1.6 / 4.3 mm | F2.0 / 4.0 mm |
視野角(対角/水平/垂直) | 95°/83°/40° | 88°/75°/41° |
首振り(垂直) | 149° | 114° |
無線LAN | 2.4GHz 11b/g/n | 2.4GHz 11b/g/n/ax |
画像補正 | WDR | BLC |
サイレン | 93 dB | 99 dB |
参考価格 | ¥7,874〜(2025/09/07 06:53) | ¥6,300〜(2025/09/07 06:53) |
違いの詳細
違いについて詳しく見ていきましょう。
プライバシー機構
C225はレンズを物理的に隠すシャッターと本体のプライバシーボタンを備え、C220はアプリのプライバシーゾーン中心です。
物理シャッターはレンズ前面を塞ぐ仕組みなので、アプリ操作ミスやネットワーク不調時でも映らない状態を作れます。家族の在宅時にワンタッチで切り替えられる点も便利です。C220のプライバシーゾーンは「映さない範囲」を画面で指定する考え方で、画角内の一部を隠す用途に合います。録画停止や通知オフで十分な方も多いと思います。
撮られたくない時間を確実に分けたい家庭ではC225が向いています。一方で、画角の一部だけ隠せればよいならC220でも困らないでしょう。
- 物理的に確実に遮断したい → C225
- 画角の一部だけ隠したい → C220
暗視用IRと距離
C225は850nmと940nmの2種類に対応し各10 m、C220は850nmのみで12 mです。
850nmは到達距離が長めで暗所をしっかり照らせます。940nmは発光の赤みが目立ちにくく、就寝中の部屋などでも気になりにくいのが特徴です。C225はF1.6レンズとも相まって暗所のノイズを抑えやすく、被写体の輪郭が見やすくなる傾向があります。C220は単一の850nmですが最長12 mまで届くため、広めのリビングや廊下全体を見渡したい場合に強いです。
赤い点灯を見せたくない寝室・ベビールームならC225、広さや距離を優先する部屋はC220が良いでしょう。
- 光の目立ちにくさ重視 → C225
- 照射距離重視 → C220
レンズ明るさ(F値)
C225はF1.6、C220はF2.0です。
F値は小さいほどレンズが明るく、同じ暗さでシャッタースピードやISOを稼ぎやすくなります。C225は受光量が多く、暗所でのノイズやブレが抑えられやすい構成です。センサー自体はどちらも4MPで、映像の粒状感は照明条件の影響を受けます。
常夜灯だけの部屋や夕方の薄暗い時間帯が多いならC225が安心です。照明を点けた室内中心ならC220でも十分でしょう。
- 暗所の見え方重視 → C225
- 明るい部屋中心 → どちらでも良好
視野角
C225は95°/83°/40°、C220は88°/75°/41°です。
C225は横方向(水平)が広く、左右の端まで写しやすい特性です。C220は縦方向が1°広く、天井から床までの入り方がわずかに有利です。いずれもパン(水平回転)で360°見渡せるため、設置距離と合わせて「初期フレームにどれだけ入ると便利か」で選ぶのがよいでしょう。
横幅をひと目で把握したい位置はC225、棚下や床面まで入れたい近距離設置はC220が使いやすいです。
- 横方向を広く写したい → C225
- 縦方向をやや広く入れたい → C220
首振り(チルト)範囲
C225は垂直149°、C220は垂直114°です。
上下の可動域が広いと、棚上やロフトなど高低差のある設置でも死角が減ります。水平はどちらも360°対応です。
高所設置や上下の覗き込みが多いならC225、一般的な設置高さならどちらでも差は小さいでしょう。
- 高低差の大きい設置 → C225
- 机・棚上の標準的設置 → どちらでもOK
無線LAN
C225は2.4GHzの11b/g/n、C220は2.4GHzで11ax(Wi-Fi 6)にも対応します。
Wi-Fi 6対応ルーターの家庭や、多台数接続で混雑しやすい環境ではC220の方が効率的な通信が期待できます。離れて設置する場合は、アンテナ配置や干渉の影響も受けるため、実環境での電波強度が判断軸になります。
多数のスマート機器がある家庭はC220が良いでしょう。既存の2.4GHz環境で台数が少なければC225でも十分です。
- 混雑/多台数 → C220
- シンプルな環境 → どちらでも良好
画像補正
C225はWDR、C220はBLCです。
WDR(ワイドダイナミックレンジ)は明暗差の大きい場面で白飛び・黒つぶれを抑える機能です。BLC(逆光補正)は被写体側の露出を持ち上げる制御で、窓際の強い逆光ではWDRの方が階調を残しやすいことが多いです。室内照明中心なら差は小さいでしょう。
窓際や日差しの強い時間帯の撮影が多い部屋はC225が向いています。一般的な室内ならどちらでも問題は少ないと考えます。
- 強い逆光がある → C225
- 室内照明中心 → どちらでもOK
サイレン
C225は93 dB、C220は99 dBです。
6 dB差は体感でそこそこ違います。反響の強い部屋では音量が大きく感じやすいので、集合住宅などでは鳴動テスト時に注意したいところです。
抑止を強めたい用途ならC220、夜間の静かな家ではC225でも十分でしょう。
- 抑止重視 → C220
- 音量控えめ → C225
おすすめはどちら
2つの機種は次の点が異なります。
- 物理シャッター/ボタンの有無
- 赤外線LEDの種類と暗視距離
- レンズF値
- 視野角とチルト範囲
- 無線LAN(Wi-Fi 6の有無)
- 画像補正(WDR/BLC)
- サイレン音量
暗所の見え方や逆光、上下の死角を減らしたい方、外部連携の確実性まで見て選ぶ方はC225がおすすめです。就寝中の部屋で赤い光を目立たせたくないケースにも合います。
Wi-Fi 6環境で使う、サイレンをしっかり鳴らしたい、設置距離が近めで縦方向も入れたい方はC220がおすすめです。まずはアプリ中心で手軽に使いたい用途にも合います。
どちらも2K QHD、AI検知、双方向通話、microSD録画など基本性能は同じです。日常の見守りや通知中心なら、設置場所とネットワーク環境に合わせてどちらを選んでも良いでしょう。
Tapo C225
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Tapo C220
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- 価格¥6,300(2025/09/07 06:53時点)
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一覧表で詳細比較
主な仕様を一覧表で詳細に比較すると次のようになります。
項目 | C225 | C220 |
---|---|---|
発売日 | 2023年4月20日 | 2023年12月14日 |
外観 | ![]() | ![]() |
イメージセンサー | 1/3型 CMOS(スターライト対応) | 1/3型 CMOS(スターライト対応) |
最大解像度/フレーム | 2560×1440、15/20/25/30 fps | 2560×1440、15/20/25/30 fps |
レンズ | 4.3 mm F1.6 | 4.0 mm F2.0 |
視野角(対角/水平/垂直) | 95°/83°/40° | 88°/75°/41° |
パン/チルト範囲 | 水平360°/垂直149° | 水平360°/垂直114° |
ナイトビジョン | 850/940nm(各最長10 m) | 850nm(最長12 m) |
画像補正 | WDR、3D DNR | BLC、3D DNR |
サイレン | 93 dB | 99 dB |
ストレージ | microSD(最大512 GB)、Tapo Care | microSD(最大512 GB)、Tapo Care |
RTSP/ONVIF | 対応 | 対応 |
無線LAN | 2.4GHz 11b/g/n | 2.4GHz 11b/g/n/ax |
セキュリティ | WPA/WPA2/WPA3 | WPA/WPA2 |
電源 | 12 V 1.0 A | 9 V 0.6 A |
動作温度 | 0〜40°C | 0〜40°C |
サイズ | 80×80×112 mm | 85.4×86.8×117.7 mm |
参考価格 | ¥7,874〜(2025/09/07 06:53) | ¥6,300〜(2025/09/07 06:53) |
補足: RTSP/ONVIFは、外部NVRやNASでの視聴・録画に使う映像配信と機器連携の標準規格です。
まとめ
TP-LinkのTapo C225とC220は、2K QHD、AI検知、パン・チルト、双方向通話、microSD録画など共通の基本機能を備えています。
選ぶ基準は、暗所の見え方(F値・IRの違い)、逆光の多さ(WDR/BLC)、上下の死角(チルト範囲)、宅内のWi-Fi環境(Wi-Fi 6の有無)です。物理シャッターや外部連携の確実性まで重視するならC225、Wi-Fi 6やサイレンの強さ、縦方向も入れたいならC220と考えるとよいでしょう。
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参考文献
- https://www.tp-link.com/jp/home-networking/cloud-camera/tapo-c225/
- https://www.tp-link.com/jp/home-networking/cloud-camera/tapo-c220/
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