TP-LinkのTapo C225とTapo C222は、どちらも屋内用のパンチルト対応Wi-Fiカメラです。2K QHD(400万画素)、AI検知、自動追尾、microSD(最大512GB)/クラウド保存、双方向通話など基本機能は同じです。
これらの商品は何が異なるのでしょうか。わかりやすく紹介します。
8つの違い
Tapo C225は、Tapo C222の上位機種です。発売日は次の通りです。
- Tapo C225:2023年4月20日
- Tapo C222:2024年9月26日
2つの機種は、次の点が異なります。
- プライバシー機構: C225は物理シャッターの「フィジカルプライバシーモード」。C222はアプリの「プライバシーゾーン」設定。来客時など確実に映さない安心感を重視するならC225が向いています。
- 暗所性能/IR: C225はスターライト対応+850nm/940nmの2種類IR(各10m)。C222は850nmのみ(12m)。就寝時に赤く光らない940nmを使えるのはC225です。距離重視ならC222。
- レンズ/視野角: C225は4.3 mm F1.6で水平83°。C222は4.0 mm F2.2で水平76.2°。薄暗さに強く、横方向を広く撮りたいならC225。
- チルト範囲(上下): C225は149°、C222は110°。高い位置から足元まで幅広くカバーしたいならC225。
- 有線LAN: C222はRJ45搭載(有線/無線どちらでも接続)。C225はWi-Fi専用。電波が不安な場所ならC222。
- Wi-Fi規格: C222は2.4GHzでIEEE 802.11b/g/n/ax表記。C225はb/g/n。混雑環境での将来性はC222。
- サイレン音量: C222は最大99 dB、C225は93 dB(どちらも10 cm)。注意喚起をやや強めたいならC222。
- ネットワーク/セキュリティ: C225はWPA3に対応します。C222はWPA/WPA2です。互換性と暗号化の選択肢はC225が広いです。
C225は暗所描写・上下可動域・物理シャッター・暗号化対応の広さに強みがあります。C222は有線LANと無線規格、サイレン音量で優位です。置き場所の電波環境と夜間の使い方を基準に選ぶとよいでしょう。
比較表
一覧表で比較すると次のようになります。
項目 | Tapo C225 | Tapo C222 |
---|---|---|
発売年月日 | 2023年4月20日 | 2024年9月26日 |
外観 | ![]() | ![]() |
プライバシー機構 | 物理シャッター対応 | ゾーン設定 |
暗所性能/IR | スターライト+850/940nm(各10 m) | 850 nmのみ(12 m) |
レンズ/視野角 | 4.3 mm F1.6 / 水平83° | 4.0 mm F2.2 / 水平76.2° |
チルト範囲(上下) | 149° | 110° |
有線LAN | なし | あり(RJ45) |
Wi-Fi規格 | IEEE 802.11b/g/n(2.4GHz) | IEEE 802.11b/g/n/ax(2.4GHz) |
サイレン最大音量 | 93 dB | 99 dB |
ネットワーク/セキュリティ | RTSP/ONVIF:対応、WPA3対応 | RTSP/ONVIF:対応、WPA/WPA2 |
参考価格 | ¥7,874〜(2025/09/02 23:11) | ¥6,800〜(2025/09/02 16:41) |
違いの詳細
違いについて詳しく見ていきましょう。
プライバシー機構(物理シャッター vs ゾーン)
C225は本体ボタンやアプリ操作でレンズを物理的に覆えます。C222は映さない範囲を画面上で指定する方式です。
物理シャッターはオンにすれば映像自体が生成されないため、万一の誤操作時も安心です。物理的に閉じている状態が見て分かるのも利点です。ゾーン方式は窓やPC画面など「ここだけ除外」を柔軟に設定できますが、設置位置や画角を変えると再調整が必要になります。どちらもアプリから即座に切り替え可能です。
家族が在室中は確実に映らない状態を取りたい方はC225が向いています。細かなマスキングをして背景の一部だけ隠したい用途ならC222が便利です。
- C225は物理的に「映らない」を担保
- C222は除外範囲を柔軟に指定可能
暗所性能/IR(940nmの有無と到達距離)
C225はスターライト対応センサーに加え、850nmに加えて赤く光りにくい940nm IRを選べます(各最長10 m)。C222は850nmのみですが最長12 mの到達距離です。
940nmは発光が目立たず、寝室やベビーケアで好都合です。850nmは到達距離を稼げますが、発光点がうっすら赤く見えることがあります。スターライトは微光でもノイズを抑えて階調を残しやすく、暗所の色再現に寄与します。一方、完全な暗闇ではどちらも赤外線撮影になります。
就寝空間の見守りや発光点を目立たせたくない場合はC225が向いています。少しでも遠くまで写したい設置ならC222でも十分です。
- C225は940nm選択可で就寝時に配慮
- C222はIR到達距離がやや長い
レンズ/視野角(F1.6と水平画角)
C225は4.3 mm F1.6で、対角95°/水平83°/垂直40°です。C222は4.0 mm F2.2で、対角90°/水平76.2°/垂直41.8°です。
F1.6はF2.2より多くの光を取り込みやすく、暗所でシャッター速度を保ちやすいという利点があります。水平画角はC225のほうが広く、左右方向の見渡しに余裕が出ます。対角はC225がわずかに広く、垂直はC222が僅差で広い値です。いずれも2K QHD/最大30 fpsの撮影に対応します。
薄暗い部屋での階調やノイズを少しでも抑えたい方はC225が向いています。設置高さが低く縦方向に少し余裕がほしい場合はC222でもよいでしょう。
- C225は明るいF1.6で横方向が広い
- C222は垂直画角がわずかに広い
チルト範囲(上下の可動域)
上下の首振りはC225が149°、C222が110°です。
高所設置や部屋の隅から足元までを1台で追いかけたい場合、可動域の広さはフレーミングの自由度に直結します。水平はどちらも360°対応なので、上下の差が実用感の差になりやすいです。
高い棚上などから広く見たいならC225が向いています。腰高や机上の設置なら実用上の差は小さめです。
- C225は上下に大きく振れる
- 低め設置では差は小さい
有線LAN(安定した使用)
C222は10/100MbpsのRJ45ポートを搭載し、有線/無線の選択が可能です。C225はWi-Fi専用です。
有線接続は電波干渉の影響を受けにくく、接続の安定性が得やすいという利点があります。配線の取り回しが難しい場所では、電源だけで設置できるWi-Fi専用のC225のほうが設置しやすいケースもあります。
電波状況が厳しい部屋やメッシュの死角が気になるならC222。配線を避けたい場所ではC225が使いやすいです。
- C222は有線で安定した使用が可能
- C225は電源のみで設置しやすい
Wi-Fi規格(2.4GHzの表記差)
C222は2.4GHzでIEEE 802.11b/g/n/ax表記、C225はb/g/n表記です。
家庭の2.4GHz帯は混雑しがちで、接続の余裕は周辺環境に左右されます。規格表記としてはC222のほうが新しめで、将来の機器入替え時に恩恵がある可能性があります。両機とも5GHzは非対応です。
無線の更新を視野に入れるならC222が向いています。既存の2.4GHzの使用が安定しているならC225でも問題は起きにくいでしょう。
- C222は無線規格が新しめ
- どちらも2.4GHz専用
サイレン音量(通知の強さ)
サイレンはC222が最大99 dB、C225が93 dB(いずれも10 cm測定)です。
数dB差は小さく、家具の反響や設置距離の影響のほうが体感に効きます。とはいえ、玄関付近など近距離で鳴らす想定ならC222の数値上の余裕はあります。
来客時の威嚇を少し強めたい方はC222。音に敏感な家族がいる環境ではC225が使いやすい面もあります。
- C222は数値上やや大きい
- 実用差は小さめ
ネットワーク/セキュリティ(WPA3)
C225は無線セキュリティはWPA/WPA2/WPA3に対応します。C222は無線はWPA/WPA2です。
暗号化の選択肢を広く持ちたいならC225。家庭内のみで使うならC222で十分です。
- C225はWPA3まで対応し互換の選択肢が広い
- C222は標準的な家庭用途に十分
おすすめはどちら
2つの機種は次の点が異なります。
- 物理シャッターの有無
- 暗所性能(スターライト・IRの選択)
- レンズ/視野角
- 上下チルト範囲
- 有線LANの有無
- Wi-Fi規格
- サイレン音量
- WPA3対応
夜間の描写や就寝時の赤外線の見え方、在宅時の確実なプライバシー確保を重視するならC225が向いています。電波が弱い部屋や有線で安定を取りたい、無線規格の新しさも取り込みたいならC222が向いています。どちらも2K QHDとAI検知、自動追尾は同じなので、設置環境と夜間の使い方を基準に決めるとよいでしょう。
Tapo C225
- Tapo(タポ)
- 価格¥7,874(2025/09/02 23:11時点)
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Tapo C222
- Tapo(タポ)
- 価格¥6,800(2025/09/02 16:41時点)
- Amazonで口コミ・レビューを見る
一覧表で詳細比較
主な仕様を一覧表で詳細に比較すると次のようになります。
項目 | Tapo C225 | Tapo C222 |
---|---|---|
発売年月日 | 2023年4月20日 | 2024年9月26日 |
外観 | ![]() | ![]() |
最大解像度/フレーム | 2K QHD(2560×1440)/ 最大30 fps(既定15 fps) | 2K QHD(2560×1440)/ 最大30 fps(既定15 fps) |
イメージセンサー | 1/3型 CMOS(スターライト対応) | 1/3型 CMOS(スターライト非対応) |
レンズ | 4.3 mm F1.6 | 4.0 mm F2.2 |
視野角(対角/水平/垂直) | 95° / 83° / 40° | 90° / 76.2° / 41.8° |
パン/チルト範囲 | 水平360° / 垂直149° | 水平360° / 垂直110° |
ナイトビジョン | 850 nm×1 / 940 nm×2(各最長10 m) | 850 nm(最長12 m) |
画像補正 | 3D DNR、WDR | 3D DNR、BLC |
オーディオ | 内蔵マイク・スピーカー、双方向通話(ノイズ低減) | 内蔵マイク・スピーカー、双方向通話(ノイズ低減) |
サイレン最大音量 | 93 dB | 99 dB |
ストレージ | microSD(最大512GB)、Tapo Care | microSD(最大512GB)、Tapo Care |
ネットワーク | Wi-Fi 2.4GHz(IEEE 802.11b/g/n)、RTSP/ONVIF:対応 | Wi-Fi 2.4GHz(IEEE 802.11b/g/n/ax)/ 有線LAN(RJ45)、RTSP/ONVIF:対応 |
無線セキュリティ | WPA/WPA2/WPA3-PSK | WPA/WPA2-PSK |
音声アシスタント | Google アシスタント、Amazon Alexa | Google アシスタント、Amazon Alexa |
電源 | 12 V 1.0 A(付属AC) | 9 V 0.6 A(付属AC) |
設置方法 | 卓上・天井取り付け | 卓上・天井取り付け |
動作環境 | 0〜40℃ / 10〜90%RH | 0〜40℃ / 10〜90%RH |
寸法 | 80 × 80 × 112 mm | 82.05 × 82 × 112.6 mm |
認証 | 技適ほか | 技適ほか |
参考価格 | ¥7,874〜(2025/09/02 23:11) | ¥6,800〜(2025/09/02 16:41) |
まとめ
TP-LinkのTapo C225とTapo C222は、2K QHD、首振り、自動追尾、AI検知、microSD/クラウド保存、音声通話など主要機能は同じです。屋内の見守りやペット用途に広く使えます。
判断基準は、暗所描写と就寝時のIRの見え方、上下の可動域、配線可否、無線規格、暗号化対応です。夜間の階調やプライバシーの確実性を重視するならC225。電波が不安で有線接続を選びたい、あるいは無線規格の新しさを取り込みたいならC222が向いています。
参考文献
- https://www.tp-link.com/jp/home-networking/cloud-camera/tapo-c225/
- https://www.tp-link.com/jp/home-networking/cloud-camera/tapo-c222/
Tapo C225
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