TP-LinkのTapo C230とTapo C200は、屋内向けの首振り(パン・チルト)対応Wi-Fiカメラです。どちらもスマホアプリで遠隔操作でき、ナイトビジョン、動体検知、microSDカード録画、クラウド保存(Tapo Care)、双方向通話に対応します。これらの商品は何が異なるのでしょうか。わかりやすく紹介します。
5つの違い
Tapo C230は、Tapo C200の上位機種です。(なお、C230はC230/Aと同一商品です。執筆時点ではAmazon.co.jpで取り扱いがあります。)
発売年月日は次の通りです。
- Tapo C230:2024年12月13日
- Tapo C200:2019年12月19日
違いを一言で言うと、C230/Aは3K/30fps・豊富なAI検知・スターライト対応の多機能版で、C200は1080p/15fpsの基本モデルです。
具体的には2つの機種は、次の点が異なります。
- 画質とフレームレート: C230は3K 5MP(2880×1620)で最大30 fps。C200は1080pで最大15 fps。動きの滑らかさと細部の読み取りを重視するならC230が良いでしょう。
- AI検知の幅: C230は人物・ペット・車両・赤ちゃんの泣き声に加え、ライン通過・タンパリング・犬猫の鳴き声・ガラス破損(ベータ)。C200は動体・人物・赤ちゃんの泣き声。通知の精度を上げたい方はC230が便利です。
- センサー特性: C230はスターライト対応センサー。C200は一般的な1/3型CMOS。薄暗い室内で階調を確保したいならC230が向いています。
- サイレン音量: C230は99 dB、C200は93 dB。侵入抑止の演出を強めたいならC230が良いでしょう。
- 映像補正: C230は3D DNR+BLC。C200は3D DNR。逆光や暗所のノイズ低減まで考えるならC230が少し良いでしょう。
一覧表で比較すると次のようになります。
項目 | Tapo C230 | Tapo C200 |
---|---|---|
発売年月日 | 2024年12月13日 | 2019年12月19日 |
外観 | ![]() | ![]() |
画質/フレームレート | 3K 5MP、最大30 fps | 1080p、最大15 fps |
AI検知 | 人物/ペット/車両/赤ちゃん泣き/ライン通過/タンパリング/犬猫鳴き/ガラス破損(ベータ) | 動体/人物/赤ちゃん泣き |
センサー | スターライト対応 | 1/3型 CMOS |
サイレン音量 | 99 dB | 93 dB |
映像補正 | 3D DNR、BLC | 3D DNR |
参考価格 | ¥5,780〜(2025/09/02 20:46) | ¥2,980〜(2025/09/02 23:10) |
高精細・滑らかさ・細かな検知条件を優先する方はC230。コストを重視する方はC200がおすすめです。
違いの詳細
違いについて詳しく見ていきましょう。
画質とフレームレート
C230は3K 5MP(2880×1620)で最大30 fps、C200は1080pで最大15 fpsです。
C230は画素数が多く、被写体の輪郭や文字の判別がしやすいです。30 fps設定では動きの速いシーンでも滑らかに残せます。C200は日常の見守りには十分ですが、細部確認や速い動きの記録では差が出ることがあります。どちらもアプリでフレームレートを調整できます。
動きの多いペットや子どもの様子を滑らかに残したい場合はC230が良いでしょう。見守り中心で記録の軽さを優先するならC200でも困らないことが多いです。
- 高精細かつ滑らかな記録ならC230
- 見守り中心でデータ軽めならC200
AI検知の幅
C230は人物・ペット・車両・赤ちゃんの泣き声に加え、ライン通過やタンパリング、犬猫の鳴き声、ガラス破損(ベータ)まで対応します。C200は動体・人物・赤ちゃんの泣き声に対応します。
検知の種類が増えると、不要通知の低減や「通過だけ通知」などの条件付けがしやすくなります。タンパリングはカメラの向き変更や遮蔽を検出します。犬猫の鳴き声やガラス破損は試験段階の扱いがあるため、環境次第で精度が変わることもあります。
玄関や通路で境界線通過を監視したいならC230が便利です。室内の見守り中心ならC200でも十分なケースが多いです。
- 通過・いたずら検知まで使うならC230
- 基本の人検知でよければC200
センサー特性
C230はスターライト対応のセンサー、C200は1/3型の一般的なプログレッシブスキャンCMOSです。
スターライト対応は暗所での感度と階調再現に強みがあります。どちらも850 nmの赤外線LEDと最長12 mのナイトビジョンを備えますが、照度が低い環境ではC230の方が暗部のディテールを保ちやすい傾向があります。
照明を落とした室内で細部まで記録したいならC230。明るさを確保できる環境では体験差が小さいこともあります。
- 薄暗い環境の階調重視ならC230
- 照明が十分なら差は小さめ
サイレン音量
C230は99 dB、C200は93 dBです。
6 dB差は数値的にはそこそこありますが、室内の反射や設置位置で体感は変わります。どちらも光と音で注意喚起が可能です。
抑止演出を強めたい場合はC230が良いでしょう。通知中心の使い方ならどちらを選んでも良いでしょう。
- 抑止を重視するならC230
- 通知主体なら差は気にしなくてよい
映像補正
C230は3D DNR(デジタルノイズ低減)とBLC(逆光補正)を明記し、C200は3D DNRを備えます。
3D DNRは暗所のザラつきを抑え、BLCは逆光時のつぶれを緩和します。実効差は設置環境で変わりますが、調整余地が多い点ではC230が安定しやすいです。C200でも一般的な室内照明下では十分に見やすい映像になります。
窓際や明暗差の大きい場所に置くならC230が安心です。照明の安定した部屋ならどちらを選んでも良いでしょう。
- 逆光や暗所の画質安定を重視するならC230
- 室内照明が安定ならC200で十分
おすすめはどちら
2つの機種は次の点が異なります。
- 3K/30 fpsか、1080p/15 fpsか
- AI検知の幅(通過・タンパリング・動物音・ガラス破損の有無)
- センサーの暗所特性(スターライトの有無)
- サイレン音量
- 映像補正(3D DNR+BLCか、3D DNRのみか)
高精細で滑らかな映像や細かな通知条件、暗所での階調まで欲しいならC230/Aがおすすめです。玄関や通路での通過検知や、いたずら検知、動物関連の通知など幅広く使えます。
一方、コストを抑えつつ基本機能を確保したい方はC200がおすすめです。室内の見守り中心であれば体験は近いこともあります。
どちらもパン・チルト、ナイトビジョン、双方向通話、microSD録画、クラウド保存に対応しているため、一般的な室内見守り用途ならどちらを選んでも良いでしょう。
Tapo C230/A
- Tapo(タポ)
- 価格¥5,780(2025/09/02 20:46時点)
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Tapo C200
- Tapo(タポ)
- 価格¥2,980(2025/09/02 23:10時点)
- Amazonで口コミ・レビューを見る
一覧表で詳細比較
主な仕様を一覧表で詳細に比較すると次のようになります。
項目 | Tapo C230/A | Tapo C200 |
---|---|---|
発売年月日 | 2024年12月13日 | 2019年12月19日 |
外観 | ![]() | ![]() |
最大解像度 | 3K 5MP(2880×1620) | 1080p(1920×1080) |
フレームレート設定 | 15/20/25/30 fps(初期は15 fps) | 最大15 fps |
イメージセンサー | スターライト対応 | 1/3型 プログレッシブスキャンCMOS |
レンズ/視野角 | 約4 mm F2.0、水平約88°/垂直約75°/対角約41° | 約4 mm F2.0、水平約88°/垂直約75°/対角約41° |
ナイトビジョン | 850 nm IR、最長約12 m | 850 nm IR、最長約12 m |
パン/チルト範囲 | 水平360°/垂直114° | 水平360°/垂直114° |
AI/イベント | 人物/ペット/車両/赤ちゃん泣き/ライン通過/タンパリング/犬猫鳴き/ガラス破損(ベータ) | 動体/人物/赤ちゃん泣き |
サイレン | 99 dB | 93 dB |
音声 | 双方向通話(ノイズキャンセリング) | 双方向通話(ノイズキャンセリング) |
画像補正 | 3D DNR、BLC | 3D DNR |
記録方式 | microSD(最大512 GB)、Tapo Care | microSD(最大512 GB)、Tapo Care |
無線 | 2.4 GHz(IEEE 802.11b/g/n) | 2.4 GHz(IEEE 802.11b/g/n) |
RTSP/ONVIF | RTSP/ONVIF 対応 | RTSP/ONVIF 対応 |
電源 | 9 V 0.6 A(付属AC) | 9 V 0.6 A(付属AC) |
動作温度 | 0〜40℃ | 0〜40℃ |
外形寸法 | 約85.4×86.8×117.7 mm | 約86.6×85×117.7 mm |
参考価格 | ¥5,780〜(2025/09/02 20:46) | ¥2,980〜(2025/09/02 23:10) |
まとめ
TP-LinkのTapo C230/AとTapo C200は、パン・チルトによる見渡し撮影、ナイトビジョン、ローカル/クラウド録画、双方向通話など共通の基本機能を備えた室内カメラです。どちらもアプリ操作が分かりやすく、家族の見守りや室内の状況確認に使えます。
選ぶ基準は、映像の細かさと検知の幅、暗所での階調再現、外部連携の必要性です。高精細・多機能を重視するならC230/A、コストと外部連携の相性を重視するならC200がおすすめです。
参考文献
- https://www.tapo.com/jp/product/smart-camera/tapo-c230/
- https://www.tapo.com/jp/product/smart-camera/tapo-c200/
Tapo C230/A
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Tapo C200
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