TP-LinkのC230とC210は、どちらも屋内用のパン・チルト対応Wi-Fiカメラです。スマホアプリで見守りや通知を受けられ、microSDカード保存やクラウド保存に対応します。どちらも2.4 GHz帯のWi-Fiに接続し、双方向通話やアラート、アクティビティゾーン設定など基本機能は同じです。これらの商品は何が異なるのでしょうか。わかりやすく紹介します。
5つの違い
C230は、C210の上位機種です。
発売日は次の通りです。
- C230: 2024/12/13
- C210: 2021/12/16
2つの機種は、次の点が異なります。
- 画質と滑らかさ: C230は3K 5MPで最大30 fps。C210は2K 3MPで15 fps。動きが速いシーンや拡大して確認したい方に良いでしょう。
- AI検知の幅: C230はライン通過・タンパリング・車両・ペット・犬猫/ガラス破損などにも対応。C210は人物・動作・赤ちゃんの泣き声が中心。通知のきめ細かさを重視する方におすすめです。
- 暗所性能: C230はスターライトセンサー搭載で低照度に強い。C210は一般的なCMOS。夜間の色やディテールを残したい方に向いています。
- アラーム音量: C230は約99 dB。C210は約88 dB。在宅時の威嚇や注意喚起を強めたい場合にC230が安心です。
- Wi-Fi暗号化: C230は最新ファームでWPA3にも対応。C210は案内上WPA/WPA2。WPA3のみのルーター環境ならC230を選ぶとよいでしょう。
一覧表で比較すると次のようになります。
項目 | C230 | C210 |
---|---|---|
発売年月日 | 2024/12/13 | 2021/12/16 |
外観 | ![]() | ![]() |
画質 | 3K 5MP(2880×1620 px) | 2K 3MP(2304×1296) |
フレームレート | 最大30 fps(既定15 fps) | 15 fps |
AI検知 | 人物/ペット/車両/ライン通過/タンパリング/赤ちゃんの泣き声/犬猫の鳴き声/ガラス破損 等 | 人物/動作/赤ちゃんの泣き声 |
センサー(暗所) | 1/3型 スターライト対応 | 1/2.8型 CMOS |
サイレン音量 | 約99 dB | 約88 dB |
Wi-Fi暗号化 | WPA3対応(最新FW)/WPA2/WPA | WPA2/WPA |
参考価格 | ¥5,780〜(2025/09/03 21:07) | ¥3,300〜(2025/09/03 03:17) |
使い分けの目安としては、映像の精細さや通知の種類、暗所の見え方を重視する方はC230が良いでしょう。価格重視で基本的な見守りをしたい方はC210でも十分という場面が多いはずです。
違いの詳細
違いについて詳しく見ていきましょう。
画質とフレームレート
C230は3K 5MPで最大30 fpsに対応し、C210は2K 3MPで15 fpsです。
解像度は数字が大きいほど細部が残るため、ナンバーや小物の形が識別しやすくなります。フレームレートは1秒間のコマ数で、30 fpsだとパン中や被写体が動く場面でも残像が少なく、動きが滑らかに見えます。既定値はC230が15 fpsですが、設定で30 fpsに変更できます。C210は設計上15 fpsです。パン・チルト操作や自動追尾を多用するなら、表示が滑らかな方が見やすいことが多いです。
動きの多いペットやお子さんの様子をくっきり残したい方はC230が向いています。置き撮り中心でコストを抑えたい方はC210でも実用上は困らない場面が多いでしょう。
- C230は高精細かつ最大30 fps
- C210は15 fpsで基本の見守りに十分
AI検知の幅
C230は人物・ペット・車両に加えて、ライン通過やタンパリング(カメラの妨害)、犬猫/ガラス破損などの音検知にも対応します。C210は人物・動作・赤ちゃんの泣き声が中心です。
検知の種類が多いと、玄関の通過だけ通知する、駐車スペースに車両が入ったときだけ通知する、といった使い分けがしやすくなります。タンパリング検知はカメラを覆ったり向きを変えられたときに気づけるので、設置環境によっては役立ちます。音検知はガラス破損音など特定の異常を拾う想定で、誤検知を減らすには検知ゾーンや感度の調整がカギです。
玄関や駐車場など通知条件を細かくしたい方にはC230が使いやすいです。室内の見守りならC210でも十分という場面が多いでしょう。
- C230は検知の種類が多い
- C210は基本の人物/動作中心
暗所性能(センサー)
C230は1/3型のスターライトセンサーで暗所に強く、C210は1/2.8型の一般的なCMOSセンサーです。
スターライト対応は低照度下でもノイズを抑え、被写体の色や輪郭をできるだけ保つ設計です。夜間に照度が低い部屋や常夜灯のみの環境では、同じ露出条件でもC230の方が見やすいと感じることが多いでしょう。一方、赤外線(IR)でのモノクロ撮影は両機種とも最長約12 mのナイトビジョンに対応します。照明環境によっては差が小さく映ることもあります。
夜間の色味や質感を重視する方はC230が向いています。完全な暗闇でIRモード前提なら両機種の差は小さいでしょう。
- C230は低照度でも色や輪郭を残しやすい
- IR中心の使い方なら差は小さい
サイレン音量
C230は約99 dB、C210は約88 dBです。
dB(デシベル)は音の大きさの目安で、約10 dB差は体感の違いとしてわかりやすいです。サイレンは在宅時の注意喚起や気づき目的で使うことが多く、音量が大きいほど存在感は増します。ただし設置環境や壁の厚みで伝わり方は変わります。
在宅時の強いアラートを重視する方はC230が安心です。音による威嚇をそれほど使わない方はC210でも十分です。
- C230はサイレンがより大きい
- サイレン重視でないなら差は気にしなくてよい
Wi-Fi暗号化(WPA3)
C230は最新ファームウェアでWPA3に対応します。C210は案内上WPA/WPA2です。
WPA3は比較的新しい方式で、ルーター側がWPA3のみ設定だとWPA2非対応の機器は接続できません。C230ならWPA3環境でも接続でき、将来のルーター更新時にも選択肢が広がります。C210を使う場合、ルーターはWPA2/WPAの互換モードにしておくと安定しやすいです。アップデートで仕様が変わる場合もあるため、導入時に現在のファームとルーター設定を確認するのが無難です。
自宅ルーターがWPA3のみならC230が確実です。ルーターをWPA2互換で使用できる方はC210でも問題になりにくいでしょう。
- C230はWPA3にも接続可能
- C210はWPA2/WPAの互換設定が前提
おすすめはどちら
2つの機種は次の点が異なります。
- 3K 30 fpsとAI検知の幅はC230が上
- 暗所の色再現はC230が有利になりやすい
- サイレン音量はC230が大きい
- Wi-FiのWPA3対応はC230のみ(最新FW)
動きの多い被写体を滑らかに見たい、玄関や駐車場で通知を細かく分けたい、夜の映像をできるだけ見やすくしたいならC230が第一候補です。将来のルーター更新でWPA3のみになる可能性を見据える場合もC230が安心です。
室内の見守りをコスト重視で始めたい、基本の人物/動作通知で十分、録画はmicroSD中心という方にはC210がおすすめです。
どちらもパン・チルトや双方向通話、microSD(最大512 GB)保存、RTSP/ONVIF対応など基本は同じです。アップデートでTapoハブへの録画保存にも対応しており、家庭内LAN上のハブにまとめて保存すると管理がしやすくなります。用途が定まっていれば、どちらを選んでも日常の見守りには十分と感じます。
Tapo C230
- Tapo(タポ)
- 価格¥5,780(2025/09/03 21:07時点)
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Tapo C210
- Tapo(タポ)
- 価格¥3,300(2025/09/03 03:17時点)
- Amazonで口コミ・レビューを見る
一覧表で詳細比較
主な仕様を一覧表で詳細に比較すると次のようになります。
項目 | C230 | C210 |
---|---|---|
発売年月日 | 2024/12/13 | 2021/12/16 |
外観 | ![]() | ![]() |
最大解像度 | 3K 5MP(2880×1620) | 2K 3MP(2304×1296) |
フレームレート | 15/20/25/30 fps(既定15 fps) | 15 fps |
イメージセンサー | 1/3型 スターライト対応 | 1/2.8型 CMOS |
レンズ | 4 mm F2.0 | 4 mm F2.0 |
視野角 | 88°(対角)/ 75°(水平)/ 41°(垂直) | 105°(対角)/ 85°(水平)/ 48°(垂直) |
ナイトビジョン | 850 nm IR 最長約12 m | 850 nm IR 最長約12 m |
パン/チルト範囲 | 水平360°/垂直114° | 水平360°/垂直114° |
AI検知 | 人物/ペット/車両/ライン通過/タンパリング/赤ちゃんの泣き声/犬猫の鳴き声/ガラス破損 | 人物/動作/赤ちゃんの泣き声 |
自動追尾 | 対応 | 対応 |
サイレン音量 | 約99 dB | 約88 dB |
双方向通話 | 対応(ノイズキャンセリング) | 対応 |
RTSP/ONVIF | 対応 | 対応 |
保存 | microSD(最大512 GB)/クラウド | microSD(最大512 GB)/クラウド |
ハブ保存 | 対応(アップデート後) | 対応(アップデート後) |
Wi-Fi | IEEE 802.11b/g/n(2.4 GHz) | IEEE 802.11b/g/n(2.4 GHz) |
暗号化 | WPA3/WPA2/WPA(最新FW) | WPA2/WPA |
電源 | 9 V 0.6 A(ACアダプター) | 5 V(ACアダプター) |
ケーブル長 | 公式情報なし | 約3 m |
寸法 | 85.4 × 86.8 × 117.7 mm | 85.4 × 86.8 × 117.7 mm |
重量 | 公式情報なし | 約190 g |
参考価格 | ¥5,780〜(2025/09/03 21:07) | ¥3,300〜(2025/09/03 03:17) |
まとめ
TP-LinkのC230とC210は、パン・チルトや双方向通話、microSD保存、2.4 GHz Wi-Fi接続など、見守りに必要な基本は共通しています。どちらもRTSP/ONVIFに対応し、アップデートでTapoハブ保存にも対応しました。
購入時は、映像の解像度と滑らかさ、AI検知の範囲、暗所の見え方、サイレンの大きさ、そしてWi-Fi暗号化(WPA3の要否)を判断基準にすると良いでしょう。高精細・高機能を求めるならC230、費用を抑えて基本の見守りならC210と考えるとよいでしょう。
別売品
- 高耐久microSDカード 128 GB(監視用途向け。長時間の上書きに強いタイプがおすすめ)
- KIOXIA
- 価格¥9,980(2025/09/03 13:01時点)
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- 高耐久microSDカード 256 GB(長期保存や高解像度設定に)
- SanDisk
- 価格¥3,751(2025/09/03 13:01時点)
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参考文献
- C230 公式ページ: https://www.tp-link.com/jp/home-networking/cloud-camera/tapo-c230/
- C210 公式ページ: https://www.tp-link.com/jp/home-networking/cloud-camera/tapo-c210/
Tapo C230
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Tapo C210
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- 価格¥3,300(2025/09/03 03:17時点)
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