TP-LinkのTapo C530WSとC520WSは、屋外対応のパンチルトWi-Fiカメラです。どちらもスターライトセンサーと内蔵スポットライトで夜間もカラー撮影に対応し、microSDカード(最大512GB)とクラウド保存に対応します。アプリ操作や人物・ペット・車両のAI検知、自動追尾などの基本機能も同じです。
これらの商品は何が異なるのでしょうか。わかりやすく紹介します。
4つの違い
C530WSは、C520WSの上位機種です。発売年月日は次の通りです。
- C530WS:2024年12月20日
- C520WS:2023年9月14日
2つの機種は、次の点が異なります。
- 画質(解像度): C530WSは3K 5MP(2880×1620)。C520WSは2K QHD 4MP(2560×1440)。細部重視の録画にC530WSが有利な構成です。
- 視野角(固定視野): C530WSは対角105.9°/水平88.4°/垂直46°。**C520WSは対角112°/水平95°/垂直53°**でやや広めです。広い範囲を一度に映したい用途でC520WSが便利です。
- 無線LAN仕様: C530WSは2.4GHzのIEEE 802.11b/g/n/ax(Wi-Fi 6相当)。C520WSはIEEE 802.11b/g/n。電波が混み合う環境ではC530WSのほうが安定しやすいことがあります。
- サイズ・重量: 外形寸法はどちらも123.8×123×90mm。重量はC530WSが約347g、C520WSは約397g。差は少ないです。
一覧表で比較すると次のようになります。
項目 | C530WS | C520WS |
---|---|---|
発売年月日 | 2024年12月20日 | 2023年9月14日 |
外観 | ![]() | ![]() |
解像度 | 3K 5MP(2880×1620) | 2K QHD 4MP(2560×1440) |
視野角(固定視野) | 対角105.9°/水平88.4°/垂直46° | 対角112°/水平95°/垂直53° |
無線LAN | IEEE 802.11b/g/n/ax(2.4GHz) | IEEE 802.11b/g/n(2.4GHz) |
外形寸法 | 123.8×123×90mm | 123.8×123×90mm |
重量 | 約347g | 約397g |
参考価格 | ¥7,920〜(2025/09/06 16:33) | ¥9,387〜(2025/09/07 17:05) |
どちらが合うかの目安:細部識別や後からの拡大に強いのはC530WS。広めの画角を一度に映したい、価格重視ならC520WSがおすすめです。
違いの詳細
違いについて詳しく見ていきましょう。
画質(解像度)
C530WSは3K 5MP(2880×1620)で、C520WSは2K QHD 4MP(2560×1440)です。
3KはフルHD比で約2.25倍、2Kは約1.7倍の画素数があり、3Kのほうが細部の文字や顔の輪郭を残しやすいです。両機種とも最大30fpsで記録でき、圧縮方式はH.264です。スターライトセンサーとスポットライトで夜間カラー撮影に対応し、暗所ノイズを抑える3DNRと明暗差に強いWDRも備えます。解像度以外の映像処理は似ていますが、同じ条件で拡大表示するなら3KのC530WSのほうが破綻が少ないことが多いでしょう。
細かな証跡やナンバープレート、玄関前の来訪者の表情など、細部の見やすさを優先するならC530WSが良いでしょう。広い範囲を概ね把握できれば十分という使い方ならC520WSでも実用上は問題になりにくいと思います。
- 細部重視 → C530WS
- おおまかな監視で十分 → C520WS
視野角(固定視野)
C530WSは対角105.9°/水平88.4°/垂直46°、C520WSは対角112°/水平95°/垂直53°です。
固定視野(レンズの光学的な画角)はC520WSがわずかに広く、画面内に入る範囲が少し増えます。パンチルトで首振り(水平360°/垂直130°)は両機種とも同じで、可動によるカバー範囲は同等です。固定視野が広いと、同じ設置位置でも端の死角が減りやすく、巡回の頻度を下げても見逃しが減る場合があります。一方で、広角ほど被写体が小さく映るので、細部の識別は解像度の影響も受けます。
玄関や門柱のように限られた範囲を狙うならどちらでも問題ありません。駐車場や庭を1台で広く映したい場合はC520WSのほうが使いやすいことがあります。
- 死角を減らしたい → C520WS
- ズームで細部を見たい → C530WS
無線LAN仕様
C530WSは2.4GHzのIEEE 802.11b/g/n/ax、C520WSはIEEE 802.11b/g/nです。
どちらも2.4GHz帯のみ対応で、有線LANも搭載します。C530WSはax(Wi-Fi 6相当)に対応しており、同じ電波環境でもスループットや効率が改善する場合があります。特に2.4GHzが混雑しやすい集合住宅や多数機器の同時接続環境では、ax対応の恩恵を受ける場面もあるでしょう。なお、実効の安定性はルーター側や電波状況にも左右されます。
Wi-Fi 6ルーターを使っていて無線接続を重視する方はC530WSが良いでしょう。配線できる環境や接続機器が少ない環境なら、C520WSでも十分に使用できます。
- 混雑環境・Wi-Fi 6併用 → C530WS
- 有線接続や空いている環境 → C520WS
サイズ・重量
外形寸法は両機種とも123.8×123×90mmです。重量はC530WSが約347g、C520WSが約397gです。
取り付け金具を含めた設置感はほぼ同じで、重量差は約50gと小さめです。柱や軒下にねじ留めする一般的な取り付けでは、どちらでも扱いは変わりません。強風時の揺れ対策や高所作業では、わずかに軽いほうが手元が安定することもありますが、実用差は大きくありません。
重さの違いは気にしなくてもよいでしょう。選ぶ基準は主に解像度や無線仕様で決めるのがわかりやすいです。
- サイズは同じ、重量差は小さい
- 選定基準は画質・無線仕様を優先
おすすめはどちら
2つの機種は次の点が異なります。
- 解像度:3K(C530WS)と2K(C520WS)
- 視野角:C520WSがやや広い
- 無線LAN:C530WSはax対応
- 重量:C530WSが軽い
玄関前や駐車場の出入り口を高精細に記録したい、あとから拡大しても細部を見やすく残したい方はC530WSが良いでしょう。2.4GHz帯が混雑しがちな環境でも、ax対応のC530WSは安定しやすいと考えられます。
一方、庭や駐車スペース全体を1台で広く映したい、コスト重視で導入したい方はC520WSがおすすめです。
パンチルトやAI検知・自動追尾・双方向通話などの基本機能は同じです。また、どちらもIP66の防水防じん、microSD(最大512GB)とクラウド保存、RTSP/ONVIFの「対応(サポート対象外)」を備えます。用途が決まっていなければ、どちらを選んでも普段使いで困らないと思います。
Tapo C530WS
- Tapo(タポ)
- 価格¥7,920(2025/09/06 16:33時点)
- Amazonで口コミ・レビューを見る
Tapo C520WS
- Tapo(タポ)
- 価格¥9,387(2025/09/07 17:05時点)
- Amazonで口コミ・レビューを見る
一覧表で詳細比較
主な仕様を一覧表で詳細に比較すると次のようになります。
項目 | C530WS | C520WS |
---|---|---|
発売年月日 | 2024年12月20日 | 2023年9月14日 |
外観 | ![]() | ![]() |
最大解像度 | 3K 5MP(2880×1620) | 2K QHD 4MP(2560×1440) |
フレームレート | 15/20/25/30fps | 15/20/25/30fps |
イメージセンサー | 1/3型 CMOS(スターライト対応) | 1/3型 CMOS(スターライト対応) |
レンズ/絞り | 焦点距離3.2mm/F1.6 | 焦点距離3.2mm/F1.6 |
視野角(固定視野) | 対角105.9°/水平88.4°/垂直46° | 対角112°/水平95°/垂直53° |
パン・チルト可動域 | 水平360°/垂直130° | 水平360°/垂直130° |
デジタルズーム | 12倍 | 12倍 |
ナイトビジョン | IR(850nm)最長30m/スターライトカラー/内蔵スポットライト×2 | IR(850nm)最長30m/スターライトカラー/内蔵スポットライト×2 |
音声 | マイク・スピーカー内蔵/双方向通話(ノイズ低減) | マイク・スピーカー内蔵/双方向通話(ノイズ低減) |
サイレン | 93dB(10cm) | 93dB(10cm) |
保存 | microSD(最大512GB)/クラウド(Tapo Care) | microSD(最大512GB)/クラウド(Tapo Care) |
RTSP/ONVIF | 対応(サポート対象外) | 対応(サポート対象外) |
無線LAN | IEEE 802.11b/g/n/ax(2.4GHz) | IEEE 802.11b/g/n(2.4GHz) |
有線LAN | 10/100Mbps RJ45 | 10/100Mbps RJ45 |
セキュリティ | 128bit AES/SSL/TLS | 128bit AES/SSL/TLS |
耐候性 | IP66 | IP66 |
動作温度 | −30〜60℃ | −30〜60℃ |
電源 | 9V DC(付属ACアダプター) | 9V DC(付属ACアダプター) |
外形寸法 | 123.8×123×90mm | 123.8×123×90mm |
重量 | 約347g | 約397g |
付属品 | 取り付け用アンカー・ネジ、台座、テンプレート、防水シール一式、ACアダプター | 取り付け用アンカー・ネジ、台座、テンプレート、防水シール一式、ACアダプター |
参考価格 | ¥7,920〜(2025/09/06 16:33) | ¥9,387〜(2025/09/07 17:05) |
まとめ
TP-LinkのC530WSとC520WSは、どちらも屋外で使えるIP66、パンチルト、自動追尾、AI検知、双方向通話などの基本性能が充実しています。microSDとクラウドの二重保存が選べる点も同じです。
選ぶ基準は、細部まで残したいなら3KのC530WS、広めの画角と価格重視ならC520WS、と考えるとよいでしょう。無線接続を重視する方はax対応のC530WSが安定しやすい場合があります。有線が引けるならどちらでも安定使用がしやすいです。
参考文献
- https://www.tp-link.com/jp/home-networking/cloud-camera/tapo-c530ws/
- https://www.tp-link.com/jp/home-networking/cloud-camera/tapo-c520ws/
Tapo C530WS
- Tapo(タポ)
- 価格¥7,920(2025/09/06 16:33時点)
- Amazonで口コミ・レビューを見る
Tapo C520WS
- Tapo(タポ)
- 価格¥9,387(2025/09/07 17:05時点)
- Amazonで口コミ・レビューを見る