バッファローのWi-FiルータWXR-18000BE10Pと、WXR9300BE6Pはよく似ていますが、何が異なるのでしょうか。わかりやすく紹介します。
3つの違い
WXR-18000BE10Pと、WXR9300BE6Pは、いずれも2024年に発売されたWi-Fi 7に対応したトライバンドルーターです。
- WXR-18000BE10P: 2024年01月発売
- WXR9300BE6P: 2024年10月発売
WXR-18000BE10Pの方が上位機種で、WXR9300BE6Pと比較すると、次の点が異なります。
- 6GHz, 5GHz帯で4ストリームに対応し、最大転送速度が2倍。
- 有線LANポート4つのうち、1つが10 Gbpsに対応
- アドバンスドQoSに対応予定。現状では中継機能は同シリーズのみ対応。
WXR-18000BE10Pは、4ストリームに対応しており、4ストリーム対応端末では通信速度が速くなりますし、2ストリーム対応端末が多くある場合でも通信速度が落ちにくいのが特徴です。
違いを表で比較すると次のようになります。
本体サイズはWXR-18000BE10Pのほうが一回り大きく、重さも1 kgほど重いです。
違いについて詳しく見てみましょう。
ストリーム数
6 GHz帯と5 GHz帯において、WXR-18000BE10Pは4ストリーム、WXR9300BE6Pは2ストリームでの通信に対応しています。
WXR-18000BE10Pは、4本のアンテナを使用できるため、最大転送速度は6 GHzで11529Mbps、5 GHzで5764 Mbpsあります。一方で、WXR9300BE6Pは2本のアンテナを使用するため、最大転送速度は半分となり6 GHzで5764 Mbps、5 GHzで2882 Mbpsです。
現状では4ストリームに対応したスマホは最新のアンドロイドスマホに限られていますが、iPhoneなど2ストリームに対応をしたスマホでも、ルーターが4ストリームに対応していれば2台同時に通信することができますので、大人数で使用するなどで複数台同時に通信する場合は、WXR-18000BE10Pの方が通信速度が速くなる場合があります。
また、WXR-18000BE10Pのほうが、2.4 GHzでアンテナを4本使用して通信するため、2ストリーム端末1台と通信する場合に限っても、障害物や電波干渉がある場所での通信が安定しやすくなります。参考までに次の図はメーカーが、5 GHz帯で 3本アンテナのWSR-3000AX4Pと、2本アンテナのWSR-1800AX4Sのダウンロード平均実効スループットを比較したものです。

1Fのルーターと3FのiPhoneで通信するような障害物が多い状況のときでは、3本アンテナの方が76%も通信速度が早くなっています。このように、遠く離れた部屋での通信があるようなら、アンテナの多いWXR-18000BE10Pのほうが通信が安定することが期待できます。
そのため、Wi-Fi 7の4ストリームに対応した無線子機を用意したパソコンと無線で高速に接続したい場合や、大人数で接続したいという場合にはWXR-18000BE10Pがおすすめです。参考までに、メーカーの推奨利用人数は、WXR-18000BE10Pは21人、WXR9300BE6Pは12人となっています。
なお、多バンドを束ねて使うMLO(マルチリンクオペレーション)にはどちらの機種も対応しています。
型番 | WXR-18000BE10P | WXR9300BE6P |
---|---|---|
6 GHz | 11be:11529Mbps (320MHz 4×4) 11ax:4803Mbps (160MHz 4×4) | 11be:5764Mbps (320MHz 2×2) 11ax:2401Mbps (160MHz 2×2) |
5 GHz | 11be:5764Mbps (160MHz 4×4) 11ax:4803Mbps (160MHz 4×4) 11ac:3466Mbps (160MHz 4×4) 11n: 600Mbps (40MHz 4×4) 11a: 54Mbps | 11be:2882Mbps (160MHz 2×2) 11ax:2401Mbps (160MHz 2×2) 11ac:1733Mbps (160MHz 2×2) 11n: 300Mbps (40MHz 2×2) 11a: 54Mbps |
アンテナ | 外部アンテナ: 6GHz:4本 5GHz:4本 2.4GHz:2本 (うち、5GHz/2.4GHz共通:2本、5GHz専用:2本、6GHz専用:4本) | 外部アンテナ: 6GHz:2本 5GHz:2本 2.4GHz:2本 (うち、5GHz/2.4GHz共通:2本、6GHz専用:2本) |
性能 | ・4×4対応の端末を1台同時通信可能 ・2×2対応の端末を2台同時通信可能 ・2×2対応の端末1台で通信するときも、多くのアンテナを使うことで電波干渉時も通信が安定しやすい | ・2×2対応の端末を1台同時通信可能 ・1×1対応の端末を2台同時通信可能 |
メーカー推奨利用環境 | 戸建: 3階建 マンション: 4LDK 端末: 63台 人数: 21人 | 戸建: 3階建 マンション: 4LDK 端末: 35台 人数: 12人 |
参考価格 | ¥64,980〜(2025/04/01 23:27) | ¥31,480〜(2025/04/01 22:51) |
LANポート
有線LANポートは、どちらも本体に4口付いています。WXR-18000BE10Pは、このうち1口が10 Gbpsに対応します。他3口は1Gbps対応です。WXR9300BE6Pは、4口とも1 Gbps対応です。
インターネットポートはどちらも10 Gbpsに対応しています。
有線LANを使用して10 Gbpsインターネットを利用したいという場合や、有線LANに接続した端末と、Wi-Fi 7 4×4に対応した端末との間で高速に通信したいという場合には、WXR-18000BE10Pの方が良いでしょう。
型番 | WXR-18000BE10P | WXR9300BE6P |
---|---|---|
LANポート | 10G/5G/2.5G/1G/100Mbps×1 1G/100M/10Mbps×3 | 最大1Gbps(1G/100M/10Mbps)×4 |
参考価格 | ¥64,980〜(2025/04/01 23:27) | ¥31,480〜(2025/04/01 22:51) |
アドバンスドQoS・中継機能
細かい話ですが、WXR-18000BE10PはアドバンスドQoSに後日対応予定ということです。アドバンスドQoSは、ネットワークにおける高度なサービス品質制御機能です。実際にどこまで対応するかは不明ですが、一般的には次のような機能があります。
機能 | 説明 |
---|---|
トラフィック分類の高度化 | 通常より細かいルール(例:アプリ単位、ポート番号、プロトコル、ユーザー単位)で通信を識別・分類できる |
優先順位の詳細設定 | 通信ごとにきめ細かく優先度を設定でき、リアルタイム通信(VoIP、オンラインゲームなど)を優先できる |
帯域制御の精密化 | 上限・下限を細かく設定でき、特定のサービスに一定の帯域を確保可能 |
動的QoS機能 | ネットワークの状態に応じてリアルタイムにQoSポリシーを調整する |
トラフィックシェーピング / ポリシング | 通信速度をなめらかに制御(シェーピング)したり、制限超過時に破棄・制限(ポリシング)できる |
eスポーツや4Kでの動画配信をしたいという方などに便利な機能です。
一方で、EasyMeshではない単純な無線の中継機能を使用する場合、現状ではWXR-18000BE10Pは、同シリーズでのみ中継できるという制限があります。既存のルーターに追加する場合には注意しましょう。
型番 | WXR-18000BE10P | WXR9300BE6P |
---|---|---|
アドバンスドQoS | 今後対応予定 | − |
中継機能 | 現状同シリーズ間のみ | どのシリーズでも |
参考価格 | ¥64,980〜(2025/04/01 23:27) | ¥31,480〜(2025/04/01 22:51) |
どちらがおすすめか
WXR-18000BE10PとWXR9300BE6Pの違いをまとめると次のようになります。
- 6GHz, 5GHz帯で4ストリームに対応し、最大転送速度が2倍。
- 有線LANポート4つのうち、1つが10 Gbpsに対応
- アドバンスドQoSに対応予定。現状では中継機能は同シリーズのみ対応。
WXR-18000BE10PはWi-Fi 7ルーターのフラッグシップモデルです。6 GHz/5 GHzでそれぞれ4ストリームに対応し最大転送速度が11529 + 5764 Mbpsと高速です。 有線LANの1口は、10Gbpsに対応しています。 Wi-Fi 7の4ストリームに対応した無線子機を用意したパソコンと無線で高速に接続したい場合や、10 Gbpsのインターネットを最大限活用したい場合、大人数で接続したいという場合にはWXR-18000BE10Pがおすすめです。
一方で、WXR9300BE6Pは、6 GHz/5 GHzでそれぞれ2ストリームに対応し、最大転送速度は5764 + 2882 Mbpsです。2×2ストリーム端末しか利用しない場合、大人数で利用しない場合、インターネットの速度が10 Gbpsもない場合などにはWXR9300BE6Pがおすすめです。
どちらの機種も、最新規格であるWi-Fi 7に対応しており、4K/8Kの動画配信・視聴や、eスポーツをしたい方、最新端末の性能を活かしたい方におすすめです。
WXR-18000BE10P
- 4ストリームに対応した無線子機を用意したパソコンと無線で高速に接続したい
- 10 Gbpsのインターネットを無線LANでも有線LANでも最大限活用したい
- 大人数で接続したい
- バッファロー
- 価格¥64,980(2025/04/01 23:27時点)
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WXR9300BE6P
- 2×2ストリーム端末しか利用しない
- インターネットの速度が10 Gbpsもない
- そこまで大人数では利用しない
- バッファロー
- 価格¥31,480(2025/04/01 22:51時点)
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詳細な仕様を表で比較
価格と性能を表で比較すると次のようになります。
まとめ
バッファローのWi-Fi 7ルーターWXR-18000BE10PとWXR9300BE6Pを比べると、WXR-18000BE10Pは4ストリームに対応しており、最大転送速度が2倍あります。WXR-18000BE10Pは、Wi-Fi 7 4ストリーム対応端末など最新端末の性能を活かしたい方におすすめです。
以上、WXR-18000BE10PとWXR9300BE6Pの3つの違い。でした。
参考
- https://www.buffalo.jp/product/detail/wxr18000be10p.html
- https://www.buffalo.jp/product/detail/wxr9300be6p.html
WXR-18000BE10P
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WXR9300BE6P
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自分にぴったりのルーターを選ぶ
項目 | 最先端・最新サービスを便利に使いたい | 快適なテレワークやインターネット・SNSを活用したい | シンプルで簡単に利用したい | 家の中で届かない場所があることを解決したい | ||||
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利用の目安 | テレワーク/オンライン学習 | インターネット検索/SNS/一般動画視聴|||||||
スマート家電をフル活用 | スマート家電をフル活用 | |||||||
オンラインゲーム | オンラインゲーム | |||||||
10G光高速回線をフル活用 | 動画配信/ゲーム配信||||||||
eスポーツ | 4K/8K動画配信/視聴||||||||
Wi-Fi規格 | Wi-Fi 7 | Wi-Fi 6E | Wi-Fi 6 | メッシュ/中継機 | ||||
ポイント | より高性能なフラッグシップモデルが欲しい | 最新端末の性能を活かしたい | 1台でたくさんの端末をつなぎたい | 混雑を回避して長く使える性能のものが欲しい | 家族みんなで便利に使いたい | 1〜2人でインターネットやテレワークに必要十分なものが欲しい | 家じゅうどこに行っても通信が途切れないようにしたい | とにかく届かない部屋に手軽に電波を届けたい |
おすすめ商品 | 高性能なWXRシリーズ | スタンダードなWSRシリーズ | ペアリング済みWNRシリーズ | 中継機WEXシリーズ | ||||
型番 | WXR18000BE10P | WXR9300BE6P | WXR-11000XE12 | WSR-5400XE6 | WSR-5400AX6P | WSR-3000AX4P | WNR-5400XE6P/2S | WEX-3000AX4EA |
外観 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
参考価格 | ¥51,500〜(2025/04/01 22:51) | ¥31,480〜(2025/04/01 22:51) | ¥44,980〜(2025/04/01 22:51) | ¥16,180〜(2025/04/01 22:51) | ¥13,750〜(2025/04/01 21:13) | ¥8,980〜(2025/04/01 18:59) | ¥33,480〜(2025/04/01 22:51) | ¥8,080〜(2025/04/01 22:51) |