パナソニックのデジタルビデオカメラHC-W590MとHC-V480MSは、よく似ていますが何が異なるのでしょうか。違いは15個あります。わかりやすく紹介します。
目次
15個の違い
HC-W590MとHC-V480MSは、どちらもフルハイビジョン画質に対応したデジタルビデオカメラです。HC-W590Mの方が上位機種です。
HC-W590Mは、HC-V480MSと比べて、次の違いがあります。
- サブカメラが付いていて、ワイプ撮りができる。
- 内蔵メモリが2倍の容量の64GBあり、約2倍の時間撮れる。
- 大きいREC/PAUSEアイコン表示で、録画ボタンの押し忘れをしにくい。
- 手ブレロック(自動)機能で、細かいブレを自動で補正できる。
- HDハイプレシジョンAFで、フォーカスが早い。
- HDR動画に対応し、逆光でもキレイに取れる。
- ブルーレイ/DVDレコーダーへの取り込みが簡単。
- 風音キャンセラーで、マイクの音声がクリア。
- かんたんコマ撮りモード搭載。
- レンズカバーが自動開閉。
- クイックパワーオン機能で、電源OFFから約1秒で撮影可能状態に。
- Wi-Fi内蔵で、ワイヤレスワイプ撮り・リモート操作・TVで再生・おまかせフォトコラージュに対応。
- 転送レートMP4/1080p 最大50Mbps/VBRに対応。
- メインの撮像素子サイズは 1/5.8型で、V480MSの1/2.3型よりも小さい。しかし実用上の違いはないと推測される。
- 重さは53 g重い。それでも、約 266 g。
このように、HC-W590Mはエントリー機種のHC-V480MSと比べて、サブカメラやメモリ、Wi-Fi機能以外にも、機能が豊富です。
メインカメラで撮影するだけだとしても、HC-W590Mの方がクイックパワーオンとオートレンズカバー機能ですぐに撮り始めることができますし、オートフォーカスやマイク性能が良いため動画もキレイに撮れます。
そのため、サブカメラを使用するかどうかというよりも、動画のキレイさや使い勝手を重視するならHC-W590Mがおすすめで、価格を重視するならHC-V480MSがおすすめということになります。
なお、HC-WZ590Mという機種もありますが、これはHC-W590Mと同じ性能の機種です。そのため、「HC-WZ590MとHC-V480MSの違い」についても、ここで紹介する内容と同じです。
HC-W590MとHC-WZ590Mの違い。対応バッテリー、SDカード、HDMIスルー。
違いを表で比較すると次のようになります。
型番 | HC-W590M | HC-V480MS |
---|---|---|
外観 |
||
サブカメラ | ◯ | − |
内蔵メモリ | 64 GB | 32 GB |
大きいREC/PAUSEアイコン表示 | ◯ | − |
手ブレロック(自動)機能 | ◯ | − |
HDハイプレシジョンAF | ◯ | − |
HDR動画 | ◯ | − |
ブルーレイレコーダーへの取り込みが簡単 | ◯ | − |
マイクの風音キャンセラー | ◯ | − |
かんたんコマ撮りモード | ◯ | − |
レンズカバー | 自動開閉 | 手動開閉 |
クイックパワーオン | ◯ (約 1 秒) | − |
Wi-Fi内蔵 | ◯ (IEEE802.11b/g/n準拠、2.4GHz帯) ワイヤレスワイプ撮り・リモート操作・TVで再生・おまかせフォトコラージュ |
− |
転送レートMP4/1080p (50M) | ◯ | − |
撮像素子 | 1/5.8型MOS固体撮像素子 | 1/2.3型MOS固体撮像素子 |
本体質量 | 約 266 g | 約 213 g |
型番 | HC-W590M | HC-V480MS |
参考価格 | ホワイト: ¥67,000〜(2024/11/23 00:58) |
ホワイト: ¥79,980〜(2024/11/23 00:58)
|
参考価格 | ブラウン: − | ブラック: ¥65,500〜(2024/11/23 00:58) |
参考価格 | ピンク(生産終了):− | − |
違いについて詳しく見てみましょう。
サブカメラ
HC-W590M/WZ590Mには、モニタ横にサブカメラが搭載されており、ワイプ撮りをすることができます。
(画像はHC-WX2M。パナソニック公式ページより引用。)
サブカメラは水平方向270°、上下方向±20°に動かすことができます。
このサブカメラで撮影した映像は、メインカメラの映像のいずれかの四隅に子画面として挿入することができます。
この機能を使うと、例えば子供をあやして撮影しているときに、自分のあやしている顔も撮影したり、
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
メインカメラでズーム撮影をして、サブカメラでワイド撮影をするということができます。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
いつもパパが撮影役の場合は、パパの映像が一切ないということを防ぐことができますね。
まあ、パパの映像はいらないという方もいるかもしれませんが、ワイド撮影は使う機会がありそうです。
内蔵メモリ
HC-W590M/WZ590Mの内蔵メモリは64 GBで、HC-V480MSは32 GBです。内蔵メモリを使用する場合、HC-W590Mでは約2倍の時間撮影することができます。
1080/60p 平均5Mbps/VBRで撮影すると、HC-W590M/WZ590Mは最大約27時間30分、HC-V480MSは最大約13時間40分撮影できます。
大きいREC/PAUSEアイコン表示
HC-W590M/WZ590Mでは、撮影開始/一時停止時の切替時に、RECアイコン/PAUSEアイコンが画面上に大きく表示されるようになっています。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
この大きなアイコンは、約 2 秒経過するか、画面をタッチするかすると消えます。
一方のHC-V480MSでは、撮影開始/一時停止の切替時は、画面の左上に小さく表示されているアイコンの「 || 」と「●」が切り替わるだけです。そのため、気づかないうちに撮影開始/一時停止ボタンに触れてしまっていて、撮影できていなかったということも起こりえます。
このようにもHC-W590M/WZ590Mでは、撮影開始/一時停止がわかりやすいのは利点です。一方で、撮影開始時に大きくアイコンが表示されてしまうので、動きの早い被写体を追っているときには、最長で約 2 秒のこととはいえ邪魔かもしれません。
手ブレロック(自動)
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
HC-W590M/WZ590Mには、自動判別で手ブレ補正の強さを制御する、「手振れロック(自動)」が搭載されています。HC-V480MSの手動の手ブレロック機能では「手振れロック」ボタンを押し続けることで手ブレ補正をより強くすることができますが、HC-W590M/WZ590Mではユーザーが操作しなくても手ブレ補正が必要なシーンを自動的に判定して手ブレを強化します。HC-W590M/WZ590Mでも、手ブレロック(自動)機能をオフにして、手動の手ブレロック機能を使用することも可能です。
HDハイプレシジョンAF
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
HC-W590M/WZ590Mには、フルハイビジョン撮影をより快適にする、高性能なオートフォーカス技術「HDハイプレシジョンAF」を搭載しています。子どもの動きや位置に合わせてフォーカスも自動で素早く合わせられ、より高品質なフルハイビジョン映像を記録できます。
HDハイプレシジョンAFとは、高速・高精度で合焦するようAF(オートフォーカス)機能を向上させ、速いフォーカススピードと高い追従性能・捕捉性能を実現したものです。また、フォーカスレンズを細かく駆動する「微細駆動フォーカスユニット」を導入したことで、被写体の動きに遅れずに追従し、パンニング時にもピントを合わせ続けるので、撮りたい被写体を的確に捉えた映像を記録できます。
HDR動画
HC-W590M/WZ590Mは、逆光で撮影するときなどに、被写体を明るく背景を暗く合成撮影できる、動画のHDR(ハイダイナミックレンジ)記録に対応しています。HDRボタンを押すだけで撮影モードを「HDR動画モード」に切り替えられ、風景の白とび・人物の黒つぶれによる失敗を減らして、目で見た印象により近い映像で記録できます。
HDR動画モードとは、従来では陰って撮りづらかった逆光シーンなどで、露光時間の異なる明暗2映像を両方撮影してリアルタイムで合成する技術です。白とびしてしまう箇所を暗く、黒つぶれしてしまう箇所を明るく撮影した映像を合わせることで、被写体を目で見た印象により近い映像で記録できます。
1080/24p撮影時は非対応です。
ブルーレイ/DVDレコーダーへの取り込み
HC-W590M/WZ590Mでは、ブルーレイ/DVDレコーダーへの取り込みが簡単です。
USB接続ケーブルをつないでダビングするときに、HC-V480MSではビデオカメラ側で毎回いくつかボタンを押す必要がありますが、HC-W590M/WZ590Mでは一度設定してしまえば、ビデオカメラ側で操作する必要がありません。
風音キャンセラー
HC-W590M/WZ590Mは、風が本体内蔵マイクに当たって発生するノイズを、自動で低減します。さらに、風音の大きさに応じて、自動的にローカット フィルターの効き具合を調節します。風のある屋外でも、邪魔な風音を抑えて、声をキレイに記録できます。
かんたんコマ撮りモード
HC-W590M/WZ590Mには、かんたんコマ撮りモードがあります。例えば、マタニティ期のお腹が大きくなっていく過程を、手軽に動画で記録することができます。前回撮った映像がゴーストで表示されるので、お腹の中の赤ちゃんの成長を重ね合わせながらリアルに感じられます。
レンズカバーの開閉
HC-W590M/WZ590Mはレンズカバーの開閉が自動で、HC-V480MSは手動です。
HC-V480MSはレンズの側面に「レンズカバー開閉スイッチ」があります。撮影開始/終了時には、そのスイッチを忘れずにスライドさせてカバーを開閉することになります。
HC-V480MSも自動開閉にして部品を共通化したら良いような気がしますが、このあたりはわざと使いにくくして、高価な機種を買わせたいというメーカーの思惑が垣間見えるような気がします。
手動の方が開閉機構が壊れにくくて良いという人もいますが、レンズカバーを閉め忘れると大変です。
クイックパワーオン
HC-W590M/WZ590Mにはクイックパワーオン機能があり、電源OFFから約1秒で撮影可能状態になります。クイックパワーオン機能がない機種では、口コミによると起動に約7秒ほどかかるようです。
Wi-Fi内蔵
HC-W590M/WZ590MはWi-Fiを内蔵しており、ワイヤレスワイプ撮り・リモート操作・TVで再生・おまかせフォトコラージュに対応しています。
ワイヤレス ワイプ撮り
ワイプ撮りの子画面の映像を、スマートフォンやウェアラブルカメラでも撮影できます。スマートフォンをWi-Fiで最大3台まで同時接続でき、うち2台を選んで2つの子画面に表示する「子画面ツイン表示」が可能です。(4K、2160/24p、1080/24p撮影時は非対応。)
リモート操作
専用アプリ「Panasonic Image App」をインストールしたスマートフォンを使って、離れた場所から撮影・再生操作が可能です。インサイドホンを使用すれば、スマートフォンから音声確認も可能です。さらに、本体に記録されているシーンからキレイに撮れている部分だけを抜き出したハイライト映像(ムービースライドショー)を作成、MP4に変換してスマートフォンに転送できます。SNSなどへのアップロードに便利です。
TVで再生
DLNAに対応したテレビとWi-Fi接続することで、AVCHD、MP4/720p(9Mbps)で撮影したコンテンツをテレビで再生できます。面倒なケーブル接続などが不要です。
おまかせフォトコラージュ
カメラ本体から自動でハイライトシーンを静止画で切り出し、スマートフォンに転送し、「Panasonic Image App」でコラージュできます。(AVCHDのみ対応)
転送レート
HC-W590M/WZ590Mは、「MP4/1080p(50M):最大50Mbps/VBR」の転送レートにも対応しています。撮影可能時間は短くなりますが、高画質に撮影したいときに使えます。
メインカメラの撮像素子
メインカメラの撮像素子は、HC-W590M/WZ590Mは 1/5.8型MOS固体撮像素子で、HC-V480MSは 1/2.3型MOS固体撮像素子です。
単純に考えると、HC-V480MSのほうが撮像素子が大きいので、ノイズが少なく画質が良いということになりますが、実際はHC-W590M/WZ590Mと変わりなさそうです。
というのは、HC-V480MSとひとつ前の機種のHC-V480Mとを比べると、撮像素子は1/5.8型から1/2.3型に変わりましたが、その他のレンズなどには変更がないからです。HC-V480MSでは、撮像素子を調達しやすいと思われる1/2.3型に変更したものの、実際にセンサーの使用する領域が広くなったわけではないと思われるので、画質は変わらないと推測されます。
4KビデオカメラのHC-WXF1MやHC-WX2Mでも1/2.5型ですので、それよりHC-V480MSの撮像素子のほうが大きいというのは面白いですね。HC-WXF1MやHC-WX2Mでは、暗い室内でも鮮明に撮れる1/2.5型と宣伝されていますが、HC-V480MSの広告では撮像素子には触れられていません。
ビデオカメラは工場火災の影響を大きく受けていて大変そうです。
本体質量
バッテリーを除く本体質量は、HC-W590M/WZ590Mは約 266 gで、HC-V480MSは約 213 gです。
HC-W590M/WZ590Mの方が約 53 g重いです。とはいえ、それでも軽い方だと思います。
どちらがおすすめか
このように、HC-W590M/WZ590MはHC-V480MSと比べると、サブカメラ、2倍の内蔵メモリ、Wi-Fi機能だけでなく、クイックパワーオン、オートレンズカバー開閉、オートフォーカス、風音キャンセラー、HDRなどの機能も付いているのが特徴です。
そのため、HC-W590M/WZ590Mは次のような方におすすめです。
- サブカメラでワイプ撮りをしたい。
- 動画のキレイさや使い勝手を重視する。
- 内蔵メモリが多い方がよい。
- Wi-Fi機能を活用して、スマホでワイプ撮りや、リモート操作、ケーブルレスでTV再生をしたい。
HC-V480MSは次のような方におすすめです。
- 多少の動画の品質の違いや、使い勝手の違いは気にならない。
- レンズは同じで、ハイビジョン画質なのには変わりがないのだから、価格が安いほうがよい。
- サブカメラは使わない。
価格は次のようになっています。
型番 | HC-W590M | HC-WZ590M | HC-V480MS |
---|---|---|---|
参考価格 |
¥67,000〜(2024/11/23 00:58) |
¥78,000〜(2024/11/23 00:58) |
¥79,980〜(2024/11/23 00:58)
|
参考価格 | − |
− |
¥65,500〜(2024/11/23 00:58) |
参考価格 | − |
− |
− |
まとめ
パナソニックのデジタルビデオカメラHC-W590M/WZ590Mは、HC-V480MSと比べると、サブカメラや、2倍の内蔵メモリ、Wi-Fi機能があり、他にも動画がキレイに撮れる機能や使い勝手のよい機能が搭載されています。そのため、動画のキレイさや使い勝手にこだわりたい場合には、HC-W590M/WZ590Mがおすすめです。
以上、HC-W590MとHC-V480MSの15個の違い。でした。
- HC-VX992MとHC-VZX992Mの違い、対応バッテリー、SDカードについて。
- HC-VX990MとHC-VX992Mの3つの違い。アイコン表示。
- HC-W590MとHC-V480MSの15個の違い。サブカメラ。
- HC-W590MとHC-WZ590Mの違い。対応バッテリー、SDカード、HDMIスルー。
- HC-WX2MとHC-WZX2Mの違いや、バッテリー、SDカード、HDMIスルー。
- HC-VX2MとHC-VZX2Mの違い。対応バッテリー、SDカード、HDMIスルー。
- HC-WX2MとHC-VX2Mの2つの違い。ワイプ撮り。
- HC-WXF1MとHC-WZXF1Mの違い。
参考
HC-W590M/WZ590M
ハイ
ビジョン
28 mm
ズーム
50倍
ズーム
90倍
メモリ
64GB
ロック
質量
約 266 g
型番 | HC-W590M | HC-WZ590M |
---|---|---|
参考価格 |
¥67,000〜(2024/11/23 00:58) |
¥78,000〜(2024/11/23 00:58) |
参考価格 | − |
− |
参考価格 | − |
− |
HC-V480MS
ハイ
ビジョン
28 mm
ズーム
50倍
ズーム
90倍
メモリ
32GB
ロック
質量
約 213 g
型番 | HC-V480MS |
---|---|
参考価格 |
¥79,980〜(2024/11/23 00:58)
|
参考価格 | ¥65,500〜(2024/11/23 00:58) |