パナソニックのカーナビ、ストラーダCN-F1X10BHDとCN-F1X10BLDは何が異なるのでしょうか。違いは5つあります。わかりやすく紹介します。
目次
5つの違い
CN-F1X10BHDとCN-F1X10BLDはどちらも、10v型有機ELディスプレイを搭載したBlu-rayディスク再生のできるカーナビです。
CN-F1X10BHDは、CN-F1X10BLDの後継機種です。CN-F1X10BHDは2021年発売で、CN-F1X10BLDは2020年発売です。
CN-F1X10BHDは、大きく分けて次の点で性能が向上しています。
- 地図画面がHD画質を最大限活用したデザインになり、見やすくなった。
- 高速なCPUが採用されたことにより、操作性が向上した。
- 駐車場やインターチェンジ入り口などで、自車位置精度が向上した。
- より高品質なオーディオ部品が採用され、音質が向上した。
一方で、次の機能は削られました。
- ユーザー切り替え
- Drive p@ss (スマホとつないでナビでニュースを観る)
- CarAV Remote (後席のスマホからAV操作)
- 電話番号検索が約1800万件削除され、タウンページのみに。
- RCA入力がなくなった。
- SD画像再生・USB画像再生ができなくなった。
スマホと連携するアプリはnaviConのみになりました。
CN-F1X10BHDは後継機種という位置づけですが、2つくらい上位の機種ではないかというくらい地図表示と操作性能が上がっています。そのため、これから購入するのであれば、CN-F1X10BHDのほうがおすすめです。
違いを表で比較すると、次のようになります。
型番 | CN-F1X10BHD | CN-F1X10BLD |
---|---|---|
発売年 | 2021 | 2020 |
外観 |
||
地図画面 |
ナチュラルな配色
直進する交差点と曲がる交差点に異なるマーク レイヤー表示の2画面表示 シームレス2D↔3D地図 |
コントラストの高い配色 − 左右分割2画面表示 3Dビル表示ON/OFF |
操作性能 |
2本指操作で地図を俯瞰角度の変更や回転が可能
5ルートを同時検索 メニュー項目をドラッグしてカスタマイズ スマホ連携でボイスサーチ |
− |
位置精度 |
駐車場でも位置表示
測位頻度10回/秒 一般道でも上下センサーを利用 |
隣接道路に位置表示 4回/秒 − |
オーディオ |
オペアンプ、DSP、フィルムコンデンサに高品質部品を採用
極サラウンドモードが追加 |
− |
RCA | RCA出力 |
RCA入力、RCA出力
|
スマホ | Bluetooth AUDIO、ハンズフリー通話、NaviCon |
Bluetooth AUDIO、ハンズフリー通話、NaviCon、Drive p@ss、CarAV remote
|
電話番号検索 | 約590万件(タウンページのみ) |
約2410万件
|
ユーザー切り替え | − |
2人
|
SD・USB | 音楽再生、動画再生 |
音楽再生、動画再生、画像再生
|
地図データ |
2021年8月版
|
2020年8月版 |
型番 | CN-F1X10BHD | CN-F1X10BLD |
参考価格 | ¥200,000〜(2024/12/22 05:43) |
¥195,000〜(2024/12/21 15:57) |
違いについて、詳しく見てみましょう。
地図画面
2021年モデルのCN-F1X10BHDでは、地図画面が見やすく変更になっています。
HD美次元マップ
地図表示がナチュラルな配色になり、文字もくっきりしました。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
以前の地図は、低解像度でも見やすい配色になっていましたが、CN-F1X10BHDではHD画質を活かした繊細な配色になりました。道路が見やすくなったのは嬉しいですね。
案内画面
案内画面では、直進する交差点と、曲がる交差点で、色の違うマークが表示されるようになりました。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
手前の交差点で誤って曲がるのを防ぐことができます。
2画面表示
2画面表示は、左右に分割表示されていましたが、CN-F1X10BHDではレイヤー表示されるようになりました。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
左右に2分割表示をすると、それぞれの画面が縦長になってしまうので、レイヤー表示でアスペクト比を保ったまま2画面表示できるのは嬉しいですね。
なお、映像コンテンツも同様に2画面表示できますが、走行中は映像は表示されず、音声のみになります。
シームレス2D↔3D地図
2本指でなぞることで、平面地図から立体地図へとシームレスに変更できるようになりました。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
これまでの3D地図では、ビルが密集する場所などで傾きすぎて画面奥の方が隠れてしまうということがありましたが、この機能があれば自分がちょうどよいと思う角度に簡単に変更することができます。
型番 | CN-F1X10BHD | CN-F1X10BLD |
---|---|---|
外観 |
||
地図画面 |
ナチュラルな配色
直進する交差点と曲がる交差点に異なるマーク レイヤー表示の2画面表示 シームレス2D↔3D地図 |
コントラストの高い配色 − 左右分割2画面表示 3Dビル表示ON/OFF |
参考価格 | ¥200,000〜(2024/12/22 05:43) |
¥195,000〜(2024/12/21 15:57) |
操作性能
CN-F1X10BHDでは、高速CPUが採用されて処理速度が大幅にアップしています。
ダイレクトレスポンスII
指の動きに素早く追従して、スムーズに画面を操作できます。
2本指で操作することで、前述の2D↔3Dシームレス切り替えに加え、地図を回転させることもできます。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
5ルートスピード探索
一度に5ルートを検索できるようになりました。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
従来機種の1ルート探索と同等のスピードで検索できます。
一般優先にしたいときでも、ルートを再検索する必要がありません。
メニューカスタマイズ
メニュー項目をドラッグしてカスタマイズできるようになりました。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
自分好みのメニューに簡単に変更できるのは良いですね。
ボイスサーチ
ワンタッチで対話で検索して、目的地設定できる「ボイスサーチ」機能が搭載されました。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
利用するには、スマホとWi-Fi連携をする必要があります。
声で検索できるのは、便利ですね。
型番 | CN-F1X10BHD | CN-F1X10BLD |
---|---|---|
外観 |
||
操作性能 |
2本指操作で地図を俯瞰角度の変更や回転が可能
5ルートを同時検索 メニュー項目をドラッグしてカスタマイズ スマホ連携でボイスサーチ |
− |
参考価格 | ¥200,000〜(2024/12/22 05:43) |
¥195,000〜(2024/12/21 15:57) |
位置精度
CN-F1X10BHDでは、自車位置表示の精度が向上しています。
駐車場
駐車場での自車位置精度が向上しています。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
これまでは、隣接している道路に自車が表示されましたが、CN-F1X10BHDではちゃんと駐車場内が表示されるようになっています。
学習機能が搭載されており、利用するたびに位置精度が向上します。
測位頻度
自車位置が高速走行時でもより滑らかに表示されるようになりました。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
これまでは1秒間に4回測位されていましたが、10回測位されるようになったことによるものです。
一般道でも上下センサーを利用
上下センサーを利用したアルゴリズムが一般道にも対応し、陸橋などで自車位置ずれが起こりにくくなりました。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
インターチェンジ入り口など、高速道路と一般道の並走する場所での案内がより正確になります。
型番 | CN-F1X10BHD | CN-F1X10BLD |
---|---|---|
外観 |
||
位置精度 |
駐車場でも位置表示
測位頻度10回/秒 一般道でも上下センサーを利用 |
隣接道路に位置表示 4回/秒 − |
参考価格 | ¥200,000〜(2024/12/22 05:43) |
¥195,000〜(2024/12/21 15:57) |
オーディオ
オーディオ部品が高音質なものに変更になり、音の匠にモードが追加されています。
サウンドエンジン
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
オペアンプにはMUSESシリーズが採用されています。従来のオペアンプに比べ、より原音に忠実な音場を再現します。
また、DSPにはパナソニックの高速演算DSPが採用され、アナログ伝送路には高音質のフィルムコンデンサが採用されました。
これまでも、音質にこだわった部品が採用されていましたが、さらに改良されていますね。
極サラウンド
音の匠に、「極サラウンド」モードが追加されました。臨場感あふれる音楽を楽しめます。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
この「極」は、ライブ音源におすすめです。
他にスタジオマスターサウンドに近い音を再現する「匠」、車内の会話を邪魔しない「和」のモードがあります。
型番 | CN-F1X10BHD | CN-F1X10BLD |
---|---|---|
外観 |
||
オーディオ |
オペアンプ、DSP、フィルムコンデンサに高品質部品を採用
極サラウンドモードが追加 |
− |
参考価格 | ¥200,000〜(2024/12/22 05:43) |
¥195,000〜(2024/12/21 15:57) |
削除された機能
CN-F1X10BHDでは細かい機能が削除されています。
ユーザー切り替え
CN-F1X10BLDでは2人のユーザーを切り替えて、登録ポイントを別々に保存することができます。そのため、例えば夫婦で車を共有する場合などに、登録ポイントが混ざらないのが便利です。しかし、車に乗るたびに運転者を切り替えるのは面倒かもしれませんね。
CN-F1X10BHDではユーザー切り替えはできません。
なお、CN-F1X10BLDでは、900件x2人=1800件のポイントを登録でき、CN-F1X10BHDでは900件のポイントを登録できます。
スマホ連携
CN-F1X10BHDでは、スマホ連携アプリのDrive p@ss (スマホとつないでナビでニュースを観る)とCarAV Remote (後席のスマホからAV操作ができる)には対応しなくなりました。
これらは、パナソニックが独自に開発していたアプリです。アプリの開発コストは想像以上にかかるので、今後は開発をとりやめるということなのだと思います。
なお、どちらの機種もデンソーが提供するNaviconという目的地を検索するアプリには引き続き対応しています。
電話番号検索
CN-F1X10BLDは個人宅の番号も登録されており、電話番号検索をすることができました。合計約2410万件です。
CN-F1X10BHDでは、約1800万件が削除され、タウンページのみの約590万件になりました。
個人情報保護を考慮したのが理由なのかもしれませんね。
RCA入力
CN-F1X10BHDでは、RCA入力がなくなりました。HDMI入力があるので使わないかもしれませんね。
SD・USB画像再生
CN-F1X10BHDでは、SDカードやUSBメモリーからの画像再生ができなくなりました。動画と音楽の再生は引き続きできます。
カーナビを使って画像を見るよりスマホで見るほうがよいですので、あまり使わない機能かもしれません。
型番 | CN-F1X10BHD | CN-F1X10BLD |
---|---|---|
外観 |
||
スマホ | Bluetooth AUDIO、ハンズフリー通話、NaviCon |
Bluetooth AUDIO、ハンズフリー通話、NaviCon、Drive p@ss、CarAV remote
|
電話番号検索 | 約590万件(タウンページのみ) |
約2410万件
|
ユーザー切り替え | − |
2人
|
RCA | RCA出力 |
RCA入力、RCA出力
|
SD・USB | 音楽再生、動画再生 |
音楽再生、動画再生、画像再生
|
参考価格 | ¥200,000〜(2024/12/22 05:43) |
¥195,000〜(2024/12/21 15:57) |
どちらがおすすめか
このように、CN-F1X10BHDはCN-F1X10BLDと比べて、地図画面、操作性能、位置精度、オーディオの各面で性能が大幅に向上しています。
特に地図表示については、CN-F1X10BLDはコントラストの強い配色でやや古臭いイメージもありましたが、CN-F1X10BHDになり現代的な配色になったのは大きな変化です。高速CPU採用で、動作がスムーズになったのも嬉しいですね。
そのため、新機種のCN-F1X10BHDのほうが執筆時点の実勢価格はやや高めですが、最上位機種としてふさわしい性能を備えていますので、見やすく使いやすいカーナビをお探しの方には、CN-F1X10BHDがおすすめです。
一方で、ブルーレイが再生できることが条件で、ナビゲーション性能は一世代前でも構わないという方もいらっしゃるかもしれません。そのような方には、価格が手頃になったCN-F1X10BLDがおすすめです。
価格と機能を表で比較
価格と機能を表で比較すると次のようになります。
型番 | CN-F1X10BHD | CN-F1X10BLD |
---|---|---|
発売年 | 2021 | 2020 |
外観 |
||
参考価格 | ¥200,000〜(2024/12/22 05:43) |
¥195,000〜(2024/12/21 15:57) |
型番 | CN-F1X10BHD | CN-F1X10BLD |
ディスプレイ | 10型ワイド 有機EL, HD HDブリリアントブラックビジョン |
|
取り付け | フローティング180 mm | |
メモリ | 内蔵メモリ(32 GB) | SDメモリーカード(16 GB) |
ディスク | BD, DVD, CD | |
メディア | 地上波デジタル、ワンセグ、USBメモリ、SDメモリ、FM/AM、iPhone/iPod | |
スマホ | Bluetooth AUDIO、ハンズフリー通話、NaviCon |
Bluetooth AUDIO、ハンズフリー通話、NaviCon、Drive p@ss、CarAV remote
|
地図更新 | 全地図更新無料、部分地図更新無料 | |
地図データ |
2021年8月版
|
2020年8月版 |
型番 | CN-F1X10BHD | CN-F1X10BLD |
地図画面 |
ナチュラルな配色
直進する交差点と曲がる交差点に異なるマーク レイヤー表示の2画面表示 シームレス2D↔3D地図 |
コントラストの高い配色 − 左右分割2画面表示 3Dビル表示ON/OFF |
操作性能 |
2本指操作で地図を俯瞰角度の変更や回転が可能
5ルートを同時検索 メニュー項目をドラッグしてカスタマイズ スマホ連携でボイスサーチ |
− |
位置精度 |
駐車場でも位置表示
測位頻度10回/秒 一般道でも上下センサーを利用 |
隣接道路に位置表示 4回/秒 − |
オーディオ |
オペアンプ、DSP、フィルムコンデンサに高品質部品を採用
極サラウンドモードが追加 |
− |
電話番号検索 | 約590万件(タウンページのみ) |
約2410万件
|
ユーザー切り替え | − |
2人
|
RCA | RCA出力 |
RCA入力、RCA出力
|
SD・USB | 音楽再生、動画再生 |
音楽再生、動画再生、画像再生
|
まとめ
パナソニックのストラーダ最上位機種のCN-F1X10BHDは、前年モデルのCN-F1X10BLDと比べて、地図画面、操作性能、位置精度、オーディオの各面で性能が大幅に向上しています。そのため、使いやすさを重視する方にはCN-F1X10BHDがおすすめです。
以上、CN-F1X10BHDとCN-F1X10BLDの5つの違い。でした。
参考
CN-F1X10BHD
- パナソニック(Panasonic)
- 価格¥200,000(2024/12/22 05:43時点)
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CN-F1X10BLD
- パナソニック(Panasonic)
- 価格¥195,000(2024/12/21 15:57時点)
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