パナソニックのロースターNF-RT800とNF-RF1000は、14層の触媒フィルターと強制排気ファンでにおいを軽減する、水なし両面焼きロースターです。
NF-RT800とNF-RF1000は何が異なるのでしょうか。
違いは7つあります。詳しく紹介します。
目次
7つの違い
NF-RT800とNF-RT1000の本体の消費電力やサイズ、重さは同じです。
異なるのは次の7点です。
- くんせいメニューの有無
- オートメニューの種類
- タイマー(手動)モードの温度設定の種類
- 上部熱源ヒーターの種類
- 庫内セルフクリーニング加工の種類
- オートクリーンモードの有無
- 付属品
表にして比較すると次のようになります。
モデル名 | フィッシュロースター NF-RT800 |
スモーク&ロースター NF-RT1000 |
画像 | ||
くんせいメニュー | − | ◯ |
オートメニュー | 生・姿焼き 切身/干物 つけ焼き とり肉 焼きなす 焼きいも |
生・姿焼き 切身 干物 つけ焼き とり肉 焼きいも |
タイマー(手動)モードの 温度設定 |
弱・中・強 | 220、240、250、260、270、280℃ |
上部 熱源ヒーター | 遠赤外線ヒーター | 遠赤ブラックヒーター |
庫内セルフ クリーニング加工 |
◯ | ◯(備長炭セラミック入り) |
オートクリーンモード | マニュアルで対応 | ◯ |
付属品 | − | くんせい容器 くんせい網 |
参考価格 | − | − |
NF-RT1000のほうが上位モデルで、くんせいメニューがあり、細かい温度設定もできるようになっています。
しかし、お値段もその分高くなっています。
違いを詳しく見ていきましょう。
くんせいメニューの有無と付属品
NF-RT800とNF-RT1000の一番大きな違いは、くんせいができるかどうかです。
NF-RT1000には、くんせい容器とくんせい網が付属していて、あとはアルミホイルと燻製チップを用意すれば、くんせいを作れるようになっています。
くんせいは煙が多く出る調理法ですから、けむらん亭の触媒フィルターが活躍しそうです。
くんせいをするには、くんせいボタンを押して、タイマーをセットして、スタートするだけです。温度は一通りです。
調理物の厚みは、25 mmまでのものを調理できます。
それ以上の厚みでは、蓋のアルミホイルに接触した部分で、くんせいされにくくなりムラになるようです。
例えば次のような食材をくんせいにすることができます。
肉類
- ささみ
- 手羽先
- 鶏むね肉(皮なし)
- 鶏もも肉(皮付き)
- ベーコン
- ソーセージ
魚介類
- 甘塩鮭の切り身
- かまぼこ
- ホタテ貝柱(缶詰)
- 干物(あじの開き)
- ししゃも
- たらこ
- 笹かまぼこ
- ちくわ
その他
- うずら卵(水煮)
- プロセスチーズ
- かぼちゃ
- プチトマト
- 枝豆
- 干しいちじく
- レーズン
- ミックスナッツ
くんせいは、冷蔵庫によくある食材を使って料理のレパートリーを増やすことができます。
特にお酒をよく飲む方は、自分でおいしいおつまみを作ることができますので、NF-RT1000がおすすめです。
なお、より高さのある鶏卵などを燻製したいとか、温度を高温・低温から選びたいという場合には、パナソニックのロティサリーグリル&スモークNB-RDX100がおすすめです。ただし、焼き魚は作れなくなりますが..。
NB-RDX100で魚が調理できない理由と、オーブントースターとの違い。
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オートメニューの種類
オートメニューはどちらのモデルも6種類あります。
どちらのモデルでも、焼き加減は各メニューで「弱・中・強」の三通りから選ぶことができます。
次がNF-RT800のオートメニューパネルです。
次のものがNF-RT1000のオートメニューパネルです。
違いは2つです。
- NF-RT800には「焼きなす」メニューがあり、NF-RT1000にはない。
- NF-RT800では「切身/干物」メニューが一緒だが、NF-RT1000では「切身」と「干物」メニューが別々。
焼きなすメニュー
NF-RT800には「焼きなす」メニューがあります。
焼きなすメニューでは、丸なすや長なす1~3本を 15~17分かけて焼くことができます。
まるごと焼いたナスに味噌やだし醤油をかけて食べたら美味しそうですね。
一方のNF-RT1000には「焼きなす」メニューがないのですが、オートではなくタイマー(手動)モードで焼くことができます。
説明書によると焼きなすは、タイマーモードで270℃を選び、14~18分かけて焼きます。
NF-RT1000でも焼きなすを食べられるということで安心ですね。
切身/干物メニュー
一般的に、水分が多い切身は強いパワーで、水分の少ない干物は弱いパワーで焼く必要があります。
切り身と干物でメニューが一緒になっているNF-RT800では、材料に応じて焼き加減を「弱・中・強」の3通りにしか調整できないのに対して、メニューが別れているNF-RT1000では、2×3 = 6通りに細かく焼き加減を調整できます。
例えば、NF-RT800では、アジの開きと甘塩鮭は、同じ「切身/干物」モードの焼き加減「中」で焼きますが、NF-RT1000では、小さいアジの開きは「干物」モードの「中」で、大きいアジの開きは「干物」モードの「強」で、甘塩鮭は「切り身」モードの「弱」でと、それぞれの材料に合った焼き加減で焼くことができます。
NF-RT1000では、皮をパリッと焼きたいものは強く焼き、パサパサになりやすい干物はしっとり焼けるように細かく調整ができるのは嬉しいですね。
タイマー(手動)モードの温度設定
どちらのモデルにも、オートメニュー以外に、温度とタイマーをセットして焼くことができる手動モードがついています。
温度設定は、NF-RT800では弱・中・強の3通りですが、NF-RT1000は220〜280℃の6通りの温度から選ぶことができます。
やはり上位モデルのNF-RT1000のほうが細かく温度を調整できるようになっています。
タイマーはどちらも1~30分の間で1分刻みでセットすることができます。
上部 熱源ヒーターの違い
NF-RT800では、上部ヒーターに遠赤外線ヒーターが採用されており、NF-RT1000では、遠赤ブラックヒーターが採用されています。
一般的に遠赤ブラックヒーターは、従来の遠赤外線ヒーターより輻射効率が良く、輻射が均一という特徴があります。
パナソニックによると、このブラックヒーターと、下で紹介している備長炭セラミックコートによって、七輪で焼いたような仕上がりになるそうです。
どれほど七輪に近い仕上がりになるのかわかりませんが、効率の良い遠赤外線効果で魚がおいしく焼けるのは魅力的です。
なお下部熱源ヒーターは、どちらのモデルもシーズヒーターが採用されています。
シーズヒーターは、ニクロム線がパイプで包まれた構造をしています。
下部ヒーターは、食材から油や水が落ちて汚れる恐れがありますが、シーズヒーターは金属パイプで包まれており壊れにくいため採用されているのではないかと思います。
庫内セルフクリーニング加工とは
どちらのモデルにも庫内に触媒(二酸化マンガン)入りの特殊塗料が塗布されています。
この触媒によって飛び散った脂汚れを、水と炭酸ガスに分解することができます。
これにより庫内の汚れをこびり付きを防ぎ、お手入れが楽になります。
またNF-RT1000では、庫内のセルフクリーニングコートに備長炭セラミックが入っています。
この備長炭セラミックと遠赤ブラックヒーターにより、七輪焼のような遠赤効果で食材をおいしく焼き上げることができるようです。
オートクリーンモードとは
セルフクリーニングコートの効果を保つために、5~6回の使用ごとに定期的に空焼きをすることが勧められています。
NF-RT1000にはオートクリーンモードがあり、「温度設定ボタン」を長押しして、「スタート」を押すことで、自動で空焼きモードがスタートします。約20分で終了します。
NF-RT800にはオートクリーニングモードはありません。しかし、タイマーモードで、焼き加減「強」を選び、20分空焼きをすると同じことができます。
NF-RT1000ではオートクリーニングモードと言っても手動でスタートする必要がありますので、NF-RT800で手動で空焼きするのと手間はほとんど変わりません。
そのため、オートクリーンモード機能はあってもなくても良いと思います。
どちらがおすすめ?
NF-RT800とNF-RT1000の大きな違いは、燻製ができるかどうかです。
NF-RT800は、燻製機能はいらないという方におすすめです。
NF-RT800では、上位モデルのNF-RT1000と同じ多層の触媒フィルターがついており、煙・臭いを約90%カットして魚などを焼くことができるのが魅力です。
手動モードでの温度設定は3通りしかできませんが、一般的なオーブントースターも数通りしか設定できませんので、これまでに他のトースターを使っていて焼き加減に困っていなければ、3通りで十分と言えるでしょう。
セルフクリーニングコートもついており、お手入れが楽になっているのも嬉しいですね。
執筆時に人気があるのは、NF-RT800の方です。
一方で、燻製をしたい方はNF-RT1000がおすすめです。
鮭をくんせいにしてサンドイッチにしたら美味しいですし、チーズやかまぼこを燻製すれば、そのまま食べるよりも深みのあるおつまみに変身します。
くんせいをガスコンロですると煙や臭いが出るので二の足を踏んでいた、という方に特におすすめです。
多層の触媒フィルターが煙や臭いを抑えるので、換気扇を回せばほぼ気にならなくなるレベルになると思います。
さらに触媒フィルターは交換する必要がないのが嬉しいですね。
温度を細かく設定したいという方や、遠赤外線効果を重視するという方にも、NF-RT1000の方が機能が充実しているため、おすすめです。
価格は執筆時点では、NF-RT800のほうがNF-RT1000よりも4千円ほど安くなっています。
4千円プラスで、くんせいをしたいかどうかで購入するモデルを選ぶと良いのではないでしょうか。
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まとめ
NF-RT800とNF-RT1000の違いは次の7点です。
- くんせいメニューの有無
- オートメニューの種類
- タイマー(手動)モードの温度設定の種類
- 上部熱源ヒーターの種類
- 庫内セルフクリーニング加工の種類
- オートクリーンモードの有無
- 付属品
一番大きな違いは、NF-RT1000には、くんせいメニューがついていることです。
くんせいをしない方には、NF-RT800の方が価格が手頃でおすすめです。
くんせいをしたい方には、NF-RT1000がおすすめです。
以上、NF-RT800とNF-RT1000の7つの違い!でした。