パナソニックのスモーク&ロースターけむらん亭NF-RT1100を購入しましたので、使い勝手をレビューします。
[参考] けむらん亭NF-RT1100とNF-RT1000の3つの違い。くんせいの強さ調整。
目次
けむらん亭とは
けむらん亭は、煙の消臭機構の付いた両面焼き電気グリル・オーブン・燻製器です。
魚や肉、焼き芋を焼いたり、熱燻と呼ばれる燻製をすることができます。
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けむらん亭の価格はおよそ3万円弱します。安価な電子レンジもこれくらいの価格ですので、けむらん亭の機能と価格のバランスは丁度よいと思います。
サイズ感
サイズ感は、底面積は電子レンジと同じくらいで、高さは半分の20cm弱です。
庫内は、食パンを2枚程度並べることができるサイズがあります。(食パンを焼くのは推奨されていないですが。)
高さは約 5 cmとやや狭く、それが一番の欠点ではありますが、一方でその分、食材の近くにヒーターを配置できるため、家庭用電源の1500 Wという制限の中でも強火で調理できるのが長所です。
ヒーターは上下にあります。
上がブラック管ヒーター2本、下がくねくねとしたヒーターです。壁4面にはセラミック備長炭コーティングがされていて、炭火で焼いたような仕上がりになるということです。
特徴
けむらん亭の特徴は次のとおりです。
- 消臭機能があり、煙の臭いを90%カットできる。
- 掃除が楽。
- 燻製ができる。
- 電気式の中では、強火調理ができる。
- 220~280℃の温度調節が可能。高温オーブンとしても使える。
- パンのトーストは苦手。
消臭機能
けむらん亭は、排気ファンの手前にヒーター加熱式の消臭触媒が付いているのが特徴です。
ガスグリルなどで魚を焼くと部屋中が魚臭くなりますが、けむらん亭は調理中に同じ部屋にいても、今日はお隣で魚を焼いているのかな?という程度の臭いしかしません。
調理によって出る煙を気にすることなく、皮がパリッと焼けたサンマを食べることができます。
自動調理魚姿焼き・弱で、サンマを焼きました。
自動調理ですが、生焼けでもなく、皮はパリッと中はふんわりして、いい感じに焼けています。
まさに、炭火焼きかよ!と思うレベルの出来あがりで、呑み屋さんで出てくるレベルのものが簡単に出来上がりました。フィッシュロースターというだけのことはあります。
一人暮らしのワンルームで壁や布団に魚の臭いを付けたくないとか、マンションや住宅街で昼間から魚を焼くと近所の洗濯物に臭いがついてしまわないか心配という方に特におすすめです。
ただ、魚や肉がヒーターに接触して、モクモク煙がでる状態ではさすがに臭いがわかります。あとは、調理が終了して扉を開けたときも臭いますが、これはもう仕方ないものですし、許容範囲でしょう。
掃除が楽
フライパンやガスグリルで調理すると後片付けが大変です。
換気扇に油がつくことからもわかるように、油は周囲数メートルにわたって床や壁に飛び散ったり、あるいは蒸散したりしますので、コンロ周りだけをしっかり掃除していてもキッチンに臭いが残ります。
けむらん亭の場合は、油汚れはけむらん亭の中で完結します。掃除はアルミホイルを捨てて、5~6回に1回お手入れモードを実行して油を焼き切るだけですので、部屋は綺麗に保つことができます。
私の場合はキッチンの掃除が面倒だったので、この点に魅力を感じて、けむらん亭を買いました。
(なお、説明書の端には、受け皿にアルミホイルは敷かないで、と記載がありますが、まあ普通に敷きます。多分、薄いアルミホイルは高温になりすぎると溶けるからだと思います。パナソニックのスチームオーブンレンジでは少し溶けて、テフロンコートがはげたことがあります。けむらん亭の場合は網はテフロンコートされていますが、受け皿はテフロンコートされていないので、溶けても被害は少ないと思われますし、今ところ溶けていないです。)
燻製ができる
燻製ができるというのが、一般的な方向けのけむらん亭の一番の売りかと思います。
換気扇を回さずにチーズやナッツなどの燻製をしてみましたが臭いませんでした。マンションでも住宅街の真ん中でも余裕で燻製をすることができると思います。
パナソニックの広告では「ベランピング」として、ベランダで燻製とお酒を楽しんでいる絵が紹介されていますが、そのような楽しみ方もできます。
燻製は、付属の容器に燻製用チップを12 gほど敷いて、その上に、網・アルミホイル、食材を順に置き、最後にアルミホイルでラップします。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
あとは、くんせいの弱め・強めと時間を選んで、スタートして完成です。
6Pチーズを強めで燻製してみました。
チーズには燻製した茶褐色の層がしっかりとできていて、美味しくいただけました。
チップはサクラチップが定番で、amazon.co.jpなどで500gあたり500円ほどで購入することができます。
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そのため、チップ代は1回あたり10円程度です。アルミホイルでラップするのが面倒というくらいで、あとはボタンを押して放置するだけで、臭い漏れもなくあっけなく燻製ができます。後片付けも、アルミホイルとチップを捨てるだけですので簡単です。
燻製された食材が好きという方におすすめです。お酒好きな方は、お酒のおつまみが家でどんどん作れてしまうので、お酒が進んで大変かもしれません。私はしばらく大変でした。
ソーセージを燻製すると、次のようになりました。
ハーブ入りソーセージは、ハーブの臭いが燻製臭に負けてしまうので、普通のソーセージのほうが良いかもしれません。
鶏むね肉は、生の状態から、燻製して火を通すことができます。
この画像のむね肉は燻製不足でしたが、スモークチキンは簡単に作れて美味しいです。
強火調理ができる
電気式のトースターや、スチームオーブンレンジと比べると、けむらん亭は、ガス火グリル並にかなり強火で調理ができるほうです。
家庭用電源は1500 Wという制限がありますので、この条件下で火を強くしようとすると、調理空間を狭めてヒーターを食材近くに配置する必要があります。けむらん亭は調理空間の高さを5 cmに低くすることでこれを実現しています。
サバを焼きました。
ガスグリルのように焦げ目をつけて焼くことができます。
けむらん亭はガス火グリル並に強火調理できると思います。また、食材にガスの臭いが付きませんし、コーティングのおかげなのかわかりませんが炭火焼き風に美味しく仕上がりますので、私はガス火グリルよりもけむらん亭で焼くほうが好きです。
お掃除が簡単になるグリルケース付きの両面焼きグリル+2口コンロを使っていましたが、それは結局、ケースを洗わないといけないので、お手入れや煙の点でもけむらん亭のほうが良いかと思います。
パナソニックのスチームオーブンレンジの最上位機種ビストロNE-BS2700も、比較的強火で調理することができます。(これは、マイクロ波を熱に変えるフェライトコアを採用したオーブンプレートを下火として使うことで、調理空間を効果的に狭めることができることによります。)しかしながら、けむらん亭のほうが調理空間が狭いので、圧倒的にパリッと仕上がりました。
NE-BS2700は、鶏もも肉は一応焼けますが、裏側は焼き目がつきにくいです。とはいえ、シャープのヘルシオよりは良いです。
スチームオーブンレンジは、ただ肉や魚を焼くよりも、肉にトマトやチーズを乗せて焼いたり、スチームでアクアパッツァを作ったり、ピザやグラタンを焼いたりするのにはとても向いています。高さのあるものも気にせず焼けるのもポイントです。4人分でも、とりあえず食材を大量にプレートに乗せて、ほったらかし調理スタートで、夕飯ができますし、普通に電子レンジと一体になっていますので、とりあえず調理家電を一台だけ置くなら、スチームオーブンレンジ一択だと思います。
電気トースターは安いもので3000円くらいで買えるので、価格の点では一番だと思います。
温度調整もできる
けむらん亭は220~280℃の間で20℃刻みで温度調整をすることもできます。
オーブンレンジと比べると温度範囲が高めで、ケーキやクッキーなどの砂糖多めのお菓子を焼くのには向いていません。コンベクションオーブンのようにファンもついていませんので、ムラもできやすいです。
小さめのピザとか、芋・野菜などを焼くのに、けむらん亭の温度調節機能が向いています。
ガス火グリルで芋を焼くと、そのままでは火が強いので中まで蒸し焼きにするためにホイルで巻いたりします。けむらん亭で、小さめの芋を半分に切って、温度を下げて焼いたところホクホクに美味しく焼けました。
ガス火グリルも弱火にすることはできますが、温度を指定できるのがけむらん亭の良いところでしょう。
トーストは苦手
一方で、けむらん亭はパンのトーストは説明書によると「できない」ということになっています。
焼いてみると、一応焼けますがムラができますし、中が少しぱさついて美味しくありません。
ガス火グリルや、スチームオーブンレンジのスチームトースト機能、最近流行りの食パン専用トースターで焼いたほうが美味しく仕上がります。
とはいえ、安い電気トースターとかポップアップトースターレベルであり、トースターを持っていない場合に代替として使うのであれば十分な役目を果たします。
こんな方におすすめ
けむらん亭は次のような方におすすめです。
- 魚を焼きたいが煙の臭いが気になる。
- 焼き物は油が飛び散るのが気になる。掃除が面倒。
- 燻製をしたい。お酒のおつまみを量産したい。
- パリッと炭火焼きのような調理を簡単にしたい。
- 温度調整をして、野菜も上手に火を通して焼きたい。
- とりあえずパンも焼けたらよい。
私の場合は、鶏むね肉や、もも肉、魚、豚ロース肉に塩コショウをして焼くだけで、お店で出てくるような炭火焼き風の一品が出来上がって、掃除も簡単という点に魅力を感じています。
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他の調理例
他にもいろいろなものを焼いています。
ソーセージ
280℃で焼くとパリッと仕上がりました。
容器に入れて焼く
もやし、たまねぎ、卵、ソーセージをグラタン皿に入れて焼きました。
高さが5cm近くになったため、ヒーター近くにあったソーセージが先に焦げました。
高さのあるものをムラなく焼くのは難しいです。グラタンを作るなら、オーブンレンジのほうが良いでしょう。
豚肉
塩コショウして、筋切りなしで気楽に。
油は下に落ちますので、「ヘルシー」かもしれません。(しかし最近の研究では、油では太らず、炭水化物が太る理由とされますので、私は、動物油でも落ちてしまうと勿体ない〜と思います。)
脂身がカリッと焼けました。
揚げ物お惣菜
あたため直しです。
普通に焼けます。
もも肉
鶏もも肉に塩コショウをして自動調理します。
皮がパリッと焼けます。
結構な油が落ちます。
なすと一緒に焼いてもみましたが、適切な焼き時間が異なるので別々に焼いたほうが良さそうでした。
まとめ
パナソニックのスモーク&ロースターけむらん亭NF-RT1100は、魚や鶏肉を塩焼きするならベストバイな商品です。飲み屋さんで出てくるような炭火焼き料理や燻製料理を、簡単に作ることができ、後片付けも簡単です。
凝った料理を作りたいわけではなくて、魚・肉・野菜の素材の特徴をそのまま引き出した焼き物を作りたいという場合に活躍します。
お酒が好きな方はついつい飲む量が増えてしまいそうですので、その点には注意して使用するとよいでしょう。
以上、けむらん亭NF-RT1100レビューでした。
次の記事では、旧機種NF-RT1000との違いを紹介しています。
参考
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