パナソニックのヘアドライヤー ナノケアEH-NA0EとEH-NA9Eは、何が異なるのでしょうか。
違いは2つあります。わかりやすく紹介します。
次の記事では、パナソニックのヘアドライヤーについて性能を一覧表で比較していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。
パナソニック ヘアドライヤー12種類の一覧比較。ナノケア・イオニティ。
目次
2つの違い
EH-NA0EとEH-NA9Eは、どちらも2020年発売のモデルです。EH-NA0Eが最上位モデルで、EH-NA9Eが高級モデルです。
これらの違いは、次の通りです。
- 高浸透ナノイーかナノイーか
- ミネラルマイナスイオンの吹出口の角度
EH-NA0Eは、高浸透ナノイー搭載で、ミネラルマイナスイオンの吹出口が内向きになっており、髪により多くのミネラル風が届くようになっています。
EH-CNA0EとEH-CNA9Eの違い
なお、EH-NA0Eの販売店限定モデルとして EH-CNA0Eがありますが、これは付属ノズルの色が違うだけで性能は同じです。
同様にEH-NA9Eの販売店限定モデルはEH-CNA9Eで、EH-NA9Eと性能は同じです。
そのため、EH-CNA0EとEH-CNA9Eについても、同じく上の2点が異なるということになります。
EH-NA0EとEH-NA9Eの違いを、表で比較すると次のようになります。
ナノケア | ||
型番 | EH-NA0E, EH-CNA0E |
EH-NA9E, EH-CNA9E |
画像 | ||
特徴 | 高浸透「ナノイー」搭載。最上位モデル。NA9A比1.9倍髪がうるおう。ミネラル吹出口の角度が内向きで、ミネラル風が届きやすい。 | 5つのモード搭載。NA0Eから高浸透ナノイーを除いたハイスペックモデル。 |
おすすめの方 | 髪のパサつきやダメージが気になり、ツヤやしなやかさのある髪にしたい方。 | 従来のナノイーで十分だが、さまざまな機能で毛先までまとまる髪にしたい方。 |
参考価格 | ¥32,800〜(2024/11/21 06:13) |
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イオン |
高浸透ナノイー
[髪の内側までうるおう髪へ]
水分量: ☆☆☆
|
ナノイー
[髪に浸透・しっとりまとまる髪へ]
水分量: ☆☆
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Wミネラルマイナスイオン
吹出口は30°内向き
|
Wミネラルマイナスイオン
吹出口は並行
|
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イオンチャージPlus
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ノズル |
速乾ノズル(本体内蔵)
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型番 | EH-NA0E, EH-CNA0E |
EH-NA9E, EH-CNA9E |
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モード | 毛先集中ケアモード 温冷リズムモード インテリジェント温風モード スカルプモード スキンモード |
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機能 | − | |
お手入れ簡単 吸込口(フィルター)
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冷風
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静電気抑制
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風量 | 1.3 m³/分 | |
温風温度 | 温風モード時 約125 °C(ドライ時) スカルプモード時 約 60 °C |
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サイズ | 22.6×21.6×9.2 cm | 22.8×21.4×9.2 cm |
質量(約) | 580 g | 575 g |
重さやサイズはほぼ同じです。
違いについて詳しく見ていきましょう。
高浸透ナノイーとナノイー
(画像は、パナソニック公式ページより引用。)
EH-NA9Eにはナノイー放出機構が搭載されており、EH-NA0Eは高浸透ナノイー放出機構が搭載されています。
では、ナノイーや高浸透ナノイーとは何なのでしょうか。
「ナノイー」とは、空気中の水分を5~20 nmまで微細化したイオンのことです。上の図で示されるように、一般的なマイナスイオンの約1000倍以上(体積比)の水分を含んでいます。
一方の「高浸透ナノイー」は、マルチリーダー放電方式によって、従来のナノイーに対して水分発生量を18倍に増加させたものです。最上位モデルのEH-NA0Eやその前年モデルのEH-NA0Bに搭載されています。
ナノイー搭載ドライヤーが2005年に発売されてから、モデルチェンジを経てだんだんとナノイーの水分発生量が上がってきています。しかし、モデルチェンジで18倍もナノイーの水分発生量が増えたのは、これが初めてのことです。
ナノイーの放出技術に、技術革新があったことが推測されます。
このようにナノイーも高浸透ナノイーも、水分を含んだ粒子を放出する機能です。
ドライヤーで髪を乾かそうとしているのに、同時に水の粒子を髪にあてるというのは一見矛盾した機能のような気がしますが、これにより「しっとりと乾かす」ことを可能にしているようです。
高浸透ナノイーだと何が違う?
ナノイーの水分発生量が、高浸透ナノイーでさらに多くなると、どういう効果があるのでしょうか。
髪を乾かした後の、髪の「うるおい」について調べたデータがあります。
うるおいアップ
(画像は、パナソニック公式ページより引用。)
上の図は、髪を水に浸した後、ドライヤーのターボモードで乾燥し、髪の水分増加量を測定した結果です。
マイナスイオンを放出するイオニティシリーズのEH-NE6Bでは、乾燥前後の髪の水分量は変化していません。
一方で「ナノイー&ダブルミネラル機能」を搭載したEH-NA9Bでは、髪の水分量が増加しています。EH-NA9Eもこれに相当します。
さらに「高浸透ナノイー&ダブルミネラル機能」を搭載したEH-NA0Eでは、EH-NA9Bの1.9倍の水分増加量を示しています。
これは、ナノイーがキューティクルのわずかな間から水分が入り込み、髪の表面だけでなく髪の内部にまで水分を与えたことを示しています。
ナノイーを放出するEH-NA9Eでは、髪の水分バランスが整えられ、髪がしっとりすることが期待できます。
さらに高浸透ナノイーを放出するEH-NA0Eでは、同じように髪を乾かすだけでEH-NA9Eの1.9倍も髪がうるおいます。
従来のナノイーより、さらにうるおいのある髪が期待できるのが高浸透ナノイーの特徴です。
ナノイーによる髪への効果
パナソニックによると、EH-NA0EやEH-NA9Eで放出されるナノイー&ダブルミネラルを髪に当てると、髪をうるおす効果の他にも、次のような効果があるということです。
- 髪のキューティクルを引き締める
- ツヤがありしっとりまとまる髪に
- ブラッシングなどの摩擦ダメージをおさえ、枝毛発生率も低減する
- UVケア効果がアップ
- 髪のうねりを抑えて、なめらかな指通りに
- 地肌にうるおい
この3つについて詳しく見てみましょう。
キューティクルの引き締め
(画像は、パナソニック公式ページより引用。)
傷んだ髪はキューティクルが開き、水分が蒸発し、パサつきやすくなります。
イオンなしのドライヤーで乾かした場合には、キューティクルが開いたままになり、水分が蒸発しパサツキの原因になります。
しかし、これまで見てきたように「ナノイー」は髪に浸透し髪に水分を与えます。これによりキューティクルを引き締め、ツヤのあるしなやかな髪になることが期待されます。
キューティクルが引き締まり整うことで、ツヤがありしっとりまとまる髪になります。また、ブラッシングなどの摩擦ダメージをおさえ、枝毛発生率を低減できることがわかっていますし、UVケア効果もアップします。
キューティクルが引き締まると、髪へのさまざまな良い影響があることがわかります。
髪のうねりの抑制
(画像は、パナソニック公式ページより引用。)
また、髪のうねりがあると、髪本来のツヤや滑らかな指通りを失わせますが、うねりの原因のひとつは髪の水分バランスが崩れることと考えられています。
そこでナノイーを当てることで、髪のくせの伸び率が上昇する(うねりが抑制される)ことがわかっています。
これは、ナノイーで髪の水分バランスが整えられるからと考えられます。
ナノイーと高浸透ナノイーでの違いについてはデータがありませんが、髪のうねりを抑え、指通りをなめらかにしたいという方に、嬉しい効果です。
地肌にうるおい
さらにナノイーには、地肌にもうるおいを与え、乾燥を抑えることがわかっています。
さらに地肌の余分な皮脂を周辺の水分と混ざりやすくし、健やかな地肌を保つ効果があります。
以上のように、ナノイーを使用することで髪の内部の水分量が増して、次のような効果があることがわかりました。
- 髪のうるおいアップ
- 髪のうねりを抑えて、なめらかな指通りに
- 髪のキューティクルを引き締め、ツヤがありしっとりまとまる髪に
- 地肌にうるおい
特に髪のうるおいについては、EH-NA0Eの高浸透ナノイーでは、従来のナノイーよりも髪の水分増加量が1.9倍になることがわかりました。
ミネラルマイナスイオンの吹出口
次に2つ目の違いであるダブルミネラルマイナスイオンの吹出口について見てみましょう。
ダブルミネラルマイナスイオンとは、2つの亜鉛電極から発生されるマイナスイオンのことです。
ダブルミネラルマイナスイオンとナノイーによって、髪のキューティクルを引き締め、密着性を高めます。
(画像は、パナソニック公式ページより引用。)
キューティクルが密着することで、ブラッシングなどによる摩擦ダメージを抑え、枝毛の発生を低減するとともに、紫外線による髪への影響をおさえることができます。
EH-NA9Eではダブルミネラルマイナスイオンの吹出口は並行ですが、EH-NA0Eでは30°内向きになっています。
次の画像で、左がEH-NA9Eと同等のイオン吹出口を持つEH-NA0Bで、右がEH-NA0Eです。
(画像は、パナソニック公式ページより引用。)
矢印で示すように、右側のEH-NA0Eでは、ミネラルマイナスイオン吹出口が内向きになりました。
内向きになると何が良いのでしょうか。
パナソニックの調査によると、ドライヤーを使う時には、ドライヤーを動かし(振り)ながら使用する方が多いようです。
しかし、ドライヤーを動かしながら使用すると、高浸透ナノイーとミネラルイオンを含む風が広がりすぎてしまい、髪に当たる量が減ってしまいます。
下の画像は、髪への風の当たり方を示したイメージ図です。
左がEH-NA9Eと同等のEH-NA0B、右がEH-NA0Eです。
ピンク色がミネラルマイナスイオンを含んだ風、青色がナノイーを含んだ風です。
(画像は、パナソニック公式ページより引用。)
左のEH-NA9Eと同等のEH-NA0Bでは風が広がっており髪に当たっていない風がありますが、右のEH-NA0Eではミネラルイオンも高浸透ナノイーも狭い範囲に集中しており、ほとんどが髪に当たっています。
EH-NA0Eでは、このようにミネラルマイナスイオン吹出口を内向きにしたことで、EH-NA9Eと比べてナノイーとミネラルイオンを含む風が約10%髪に届きやすくなっています。
これによって、よりキューティクルの密着性を高めるとともに、キューティクルが剥がれにくくなっています。
共通機能
EH-NA0Bでも、EH-NA9Eでも、イオンチャージPLUSや、速乾ノズル、5つのモードは共通して搭載されています。
この3項目について、詳しくみてみましょう。
イオンチャージPLUS
EH-NA0EとEH-NA9Eのハンドルには、イオンチャージPLUSパネルが搭載されています。
ナノイーとミネラルマイナスイオンをあて続けると髪はマイナスに帯電します。すると、次第にナノイーやマイナスイオンが髪につきにくくなります。
イオンチャージPLUSパネルをハンドルとともに握ることで、髪にたまったマイナスの電気を逃します。
これにより、ナノイーとミネラルマイナスイオンが髪に浸透し続け、水分を補給し、毛先までうるおいます。
速乾ノズル
(画像は、パナソニック公式ページより引用。)
速乾ノズルは本体に内蔵されています。
ドライヤーは風量が多ければ、速く乾くわけではありません。風量が一定の風だと、毛束がほぐれにくく乾くのが遅くなってしまいます。
速乾ノズルは、強弱差のある風を起こして、髪をほぐしながら乾かすので、時間のない朝や、早く寝たい夜も、髪を速く乾燥します。
5つのモード
EH-NA0Eと、EH-NA9Eは、次の5つのモードを搭載しています。
- 毛先集中ケアモード: 最適な間隔と風量で毛先の仕上げに適した温風・冷風を交互に発生します。毛先の広がりをおさえ、まとまりをアップします。
- 温冷リズムモード: 温風と冷風を自動で交互に切り替えます。温風で髪のくせをのばして、冷風でしっかりキープします。髪の表面が整い、ツヤツヤでしなやかな髪に仕上がります。
- インテリジェント温風モード: 室温に合わせて、ドライヤーが風温を自動でコントロール。暑い時期でも、温風の熱さを低減し、快適に髪を乾燥します。
- スカルプモード: スカルプモードは、地肌にやさしい温度である約60 ℃の風で心地よくドライします。
- スキンモード: お風呂上がりの乾燥しやすい肌に、高浸透「ナノイー」とミネラルマイナスイオンを含んだ風で肌のうるおいを保ちます。
5つもモードがあると、いつ、どのモードを使えばよいのか迷いますが、次のように乾かすのがおすすめされています。
- まず、通常のTURBOまたはDRY&HOT、またはインテリジェント温風モードで、根元→中間→毛先の順で濡れた毛束がなくなるまで髪をよく乾かします。
- 次に、温冷リズムモードで、手ぐしでテンションをかけながら頭頂部から毛先に向けて乾かします。
- 最後に、毛先集中ケアモードで、毛先を手ぐしでまとめながら乾かします。
この方法で、パサつきや広がりが気になる毛先まで、まとまりのある仕上がりになるそうです。
どちらがおすすめか
以上のようにEH-NA0Eは、EH-NA9Eと比べて、1.9倍髪がうるおう高浸透ナノイーを搭載していることと、ミネラルマイナスイオンとナノイーが約10%多く髪に届きやすくなる内向きのダブルミネラルマイナスイオン吹出口を搭載していることが異なります。
吹出口の向きについては、10%しか変わらないのでどちらでも良いと思いますが、EH-NA0Eの高浸透ナノイーは、従来のナノイーよりも18倍の水分発生量があり、髪の水分増加量は1.9倍になることが分かっており、とても魅力的です。
しかし、EH-NA0Eの方が価格が高くなります。
ドライヤーに何万円も出すのは躊躇しますよね。
迷うところですが、ドライヤーはほぼ毎日、何年も使うものですので、髪のパサつきが気になっているという方や、カラーリングをして髪が傷んでいるという方には、EH-NA0Eをおすすめします。
2005年以降のナノケアのモデルチェンジを見ると、ナノイーの水分発生量の増加量は 1.2~1.5 倍程度でした。EH-NA0Eの前年モデルのEH-NA0Bで水分発生量が 18 倍になったのは革新的な変化と言えます。
そのため現在は、ナノイー搭載のドライヤーが登場して以来の買い時といえると思います。
ナノケアシリーズはどれもドライヤーとしては高価ですが、15年間も継続して人気があることを考えると、高浸透ナノイーの使用感もユーザーを裏切らないのではないかと思います。
一方で、髪のパサつきがそれほど気になっていないという方は、EH-NA9Eをおすすめします。
もともと髪のダメージが少ない方の場合は、従来のナノイーでも十分なのではないかと思うためです。
どちらのモデルにも、イオンチャージPLUSや、速乾ノズル、5つのモードについては、共通して搭載されています。
これまで他のドライヤーを使っていた方ならどちらのモデルを選んだ場合にも、違いを感じることができるでしょう。
私はEH-NA0Bを使っていますが、たしかに髪のツヤが増したような気がします。
価格は次のようになっています。
EH-NA0E, EH-CNA0E
EH-NA0EとEH-CNA0Eは本体とセットノズルの色が異なるだけで本体性能は同じです。価格の安い方を選ぶと良いでしょう。
EH-CNA0EとEH-NA0Eの1つの違い!セットノズルの色。
型番 | 本体とセットノズル | 参考価格 |
EH-NA0E-A ネイビー |
¥33,500〜(2024/11/21 15:19) |
|
EH-NA0E-H グレージュ |
¥35,800〜(2024/11/21 15:19) |
|
EH-NA0E-P コーラルピンク |
¥32,300〜(2024/11/21 15:19) |
|
EH-CNA0E-A ネイビー |
– |
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EH-CNA0E-H グレージュ |
– |
|
EH-CNA0E-P コーラルピンク |
– |
EH-NA9E, EH-CNA9E
EH-NA9EとEH-CNA9Eも本体とセットノズルの色が異なるだけで本体性能は同じです。
EH-CNA9EとEH-NA9Eの1つの違い!セットノズルの色。
まとめ
パナソニックヘアドライヤーのナノケアEH-NA0Eと、EH-NA9Eの違いを紹介してきました。
違いは、ナノイーの水分発生量と、ダブルミネラルマイナスイオンの吹出口の向きです。
EH-NA0Eでは、新しく開発された「高浸透ナノイー」が放出され、EH-NA9Eでは従来型の「ナノイー」が放出されます。
EH-NA0Eでは、ダブルミネラルマイナスイオンの吹出口が内向きになっており、ナノイーとマイナスイオンを含む風が約10%多く髪に届きます。
イオンチャージPLUS・速乾ノズル・5つのモードの機能については、どちらの機種にも共通して搭載されています。
EH-NA0Eの方が価格は高いですが、より髪がうるおうことが期待できます。
ただどちらもハイスペックモデルです。どちらを選んだとしても、これまで他のドライヤーを使っていた方なら、違いを感じることができるでしょう。
次の記事では、EH-NA0E、EH-NA9Eを含むパナソニック ヘアドライヤー12種類について一覧表で比較しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
パナソニック ヘアドライヤー12種類の一覧比較。ナノケア・イオニティ。
以上、EH-NA0EとEH-NA9Eの2つの違い。高浸透ナノイー。でした。