コンパクトな活動量計・フィットネストラッカーであるFitbit Inspire 2とFitbit Inspire HRは、何が異なるのでしょうか。違いは9個あります。わかりやすく紹介します。
目次
9個の違い
Fitbit Inspire 2は、Fitbit Inspire HRの後継機種です。
ハードウェア面で、Fitbit Inspire 2で改善されている点は次の通りです。
- 電池持ちが最大5日から10日になった
- ボタンが物理ボタン1つ(左側)から、タッチセンサー2つ(左右)になった
- 本体がスリムになり、ディスプレイが鮮明で明るくなった
- 付属充電ケーブルの長さが長くなった
- 付属リストバンドのバックル素材が、アルマイトからプラスチックになった
ソフトウェア面での改善点は次の通りです。
- 上スワイプでバッテリーレベル確認ができるようになった
- サイレント/スリープモード、防水ロックが増えた
- アクティブゾーン時間機能が付いた
- Fitbitプレミアムの1年間無料トライアルが付く
このように Fitbit Inspire 2では、Inspire HRで使いにくかった数々の点が改善されています。Fitbit Inspire 2は、コンパクトな活動量計・フィットネストラッカーとしてほぼ完成の域に達したと言えるでしょう。
私はFitbit Inspire 2を使っていますが、使いやすいです。
次に機能と価格の一覧を示します。右端のFitbit Inspireは、HRの前のモデルで、心拍数は測ることができません。
モデル | Fitbit Inspire 2 | Fitbit Inspire HR | Fitbit Inspire |
画像 |
|||
参考価格 | ブラック: ¥8,980〜(2024/12/02 23:15) |
ブラック: − | ブラック: − |
デザートローズ: ¥8,789〜(2024/12/02 23:15) |
ライラック: ¥14,880〜(2024/12/02 23:15) |
サングリア: − |
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ルナホワイト: ¥9,400〜(2024/12/02 23:15) |
ホワイト: ¥14,880〜(2024/12/02 23:15) |
− | |
バッテリー | 最大 10 日間 | 最大 5 日間 | |
ボタン | タッチセンサー(左右) | 物理ボタン(左) | |
センサー | MEMS 3 軸加速度計 光学式心拍数モニター 振動モーター |
3軸加速度計 振動モーター |
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ディスプレイ | OLED ディスプレイ | ||
バッテリータイプ | リチウムポリマー | ||
充電時間 | 2 時間 | ||
ワイヤレス | Bluetooth 4.0 | ||
材質 | ハウジング、バックル: プラスチック リストバンド: シリコン |
ハウジング: プラスチック バックル: アルマイト加工アルミニウム リストバンド: シリコン |
リストバンド: エラストマー |
防水性能 | 最大で水深 50 mまで | ||
動作温度 | -10℃から45℃ | ||
Fitbit Premium | 1 年間無料トライアル | − | |
付属品 | クラシックリストバンド(SとL) 充電ケーブル |
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備考 | サイレント/スリープモード、防水ロック、アクティブゾーン時間 | − |
では、違いについて詳しくみていきましょう。
バッテリー持ち
これが一番大きな違いです。Inspire HRでは電池の持ちが最大5日間でしたが、Inspire 2では最大10日間と2倍になりました。
Inspire HRでは週に1~2回充電しなければなりませんが、Inspire 2では1週間に1度充電すれば十分ということになります。使い方によっても電池の持ちは変わってきます。私はInspire 2を最小限の機能くらいしか使っていませんが、90%から15%まで減るのに2週間かかりますので、2週間に1回の充電で済んでいます。(15%になると充電してねという表示が出ます。)同じような使い方であれば、HRでも1週間は持つのではないかと思います。
充電にかかる時間は、どちらも2時間です。活動量計はスマホと違って、寝ている時も含めて心拍数を測定するのに常時使いたいものですが、充電している間は測定することができません。そのため、充電は起きているときに行い、充電が終わり次第、腕につけるという使い方になります。スマホのように寝ているときに放ったらかしで充電するわけではないため、やや面倒です。バッテリー持ちは長ければ長いほうが充電の手間が少なくなって良いでしょう。
また、どちらもリチウムポリマーバッテリーを搭載しており、充電を繰り返すにつれてバッテリーが劣化します。バッテリーの持ちが2倍であれば充電回数は半分になり、バッテリーの劣化が抑えられるのもInspire 2の利点です。
ボタンタイプ
Inspire HRは物理ボタンがディスプレイ左側に1つ付いていましたが、Inspire 2ではタッチセンサーになり、ディスプレイの左右にセンサーが付きました。左右のセンサーをつまむとボタン操作になります。
一般的には、白物家電では高級機種にタッチセンサーが搭載されることが多く、物理ボタンよりもタッチセンサーの方が良いとされています。タッチセンサーの方が出っ張りがなくスタイリッシュですし、物理ボタンのように隙間にホコリが入らないのが良いでしょう。一方で、物理ボタンは壊れやすいという欠点があるものの、クリック感があるのが好みという方もいらっしゃいます。
ボタンタイプは好みの問題で、どちらでも良いのではないかと思います。
本体デザインとディスプレイ
Inspire 2では、本体デザインが丸みを帯びてスタイリッシュになりました。
次の画像がInspire 2です。
次の画像がInspire HRです。
HRは角ばっています。無骨なデザインの方が好みであれば、Inspire HRも良いかもしれません。
ディスプレイについては、仕様上はどちらもOLEDディスプレイで公式情報では同じものということですが、ユーザー評価ではInspire 2の方が鮮明で明るくなったと言われています。
充電ケーブルの長さ
Inspire 2では、付属する充電ケーブルの長さが長くなりました。
次の画像がInspire HRの充電ケーブルです。
次の画像が、Inspire 2の充電ケーブルです。
Inspire HRでは、ケーブルの長さがほとんどなく、上手い言い方をすればケーブルが邪魔にならないということになります。テーブルの上にUSBアダプタがある場合にはこれで良いのですが、壁コンセントにUSBアダプタを挿して充電する場合は、Fitbitも床に置くことになり残念な感じです。
Inspire 2では常識的な長さになりました。
リストバンド素材
Inspire HRではバックル素材が、アルマイト加工されたアルミニウムでしたが、Inspire 2ではプラスチックになりました。これはアレルギー対策ということです。
Inspire HRの注意書きにはこう書かれています。「アルマイトには微量のニッケルが含まれており、ニッケルに敏感な肌はアレルギー反応を示す場合もあります。ただし、Fitbit の全製品におけるニッケル含有量は、 欧州連合の厳格な指令に適合しています。」
アレルギーが気にならないという方はどちらでも良いでしょう。
バッテリーレベル確認
Inspire HRで、バッテリー残量を確認するには、ボタンを2秒長押しして、クイック設定画面を表示する必要がありました。Inspire 2では、ホーム画面から上スワイプするだけで、バッテリー残量、日付・曜日・時間を一目で確認することができるようになりました。
Inspire HRの方がバッテリーが切れやすいので、バッテリー残量が見やすいと良かったですね。
サイレント/スリープモード、防水ロック
Inspire HRでは通知のON/OFFを切り替えることができます。
Inspire 2では、サイレント/スリープモード、防水ロック機能ができました。
- サイレントモードでは通知・目的達成祝い・リマインダーがミュートされます。
- スリープモードは、通知・リマインダーがミュートされ、画面の明るさが暗くなります。自動的にON/OFFするようスケジュール設定することができます。
- 防水ロックは、シャワーを浴びたり泳いだりしているときに、タッチセンサーボタンが誤反応するのを防ぐ機能です。水泳のエクササイズアプリが開始すると、自動でオンになります。
Inspire HRで寝ている間の通知を切るには毎回手動で通知OFFにする必要がありますが、Inspire 2ではスリープモードをスケジュール設定することで自動で通知がミュートされるのは嬉しいですね。寝ているときにメール通知で起こされたことのある人はInspire2が良いでしょう。
アクティブゾーン時間
Inspire 2にはアクティブゾーン時間を記録する機能が付いています。そのときどきの心拍数から運動強度が自動的に計算・記録され、一週間にどれくらいのアクティビィティをしたかを知ることができます。
Fitbitによると、WHOやアメリカ心臓協会は、1週間に150分の中程度の運動または、75分の高強度の運動をすることを勧めています。Inspire 2では1週間に150アクティブゾーン時間を達成することで、この目標を満たすことができるようになっています。
「一週間にランニングを何分、スイミングを何分しよう」と目標を立てるのは面倒ですし、運動する時間を取れる時と取れない時とで目標が異なってきます。アクティブゾーン時間の機能を使うと、すべての運動をまとめた運動強度の目標を立てて、達成の有無を確認できるため便利です。
Fitbit プレミアム
Inspire 2にはFitbit プレミアムの1年間無料トライアルが付きます。
Fitbit Premium会員になると、健康に関する洞察とガイダンス、高度な健康指標、睡眠の詳細、カスタマイズされたプログラム、フィットネスブランドの 150 以上のトレーニングを利用することができます。無料のFitbitアプリでも運動の分析・レポート機能はありますが、より高度な機能を利用できます。
友達や家族と目標を共有して達成を目指す機能もあり、モチベーションを維持するのに便利でしょう。
Fitbit プレミアムの料金はFitbitアプリ上で見ることができます。AndroidかiOSかによって異なりますが、月額1120/1100円、年額8,950/8,900円です。なお2021/1時点では、COVID-19のため他のモデルでもFitbitプレミアム新規ユーザーは90日間無料トライアルが利用できるということです。
どちらがおすすめか
他にも、Inspire 2にはトラッカーを反対側の手で覆って画面をオフにすることができるなど、紹介しきれなかった細かな便利機能もあります。このように、Inspire 2はバッテリー持ちが 2 倍になっただけではなく、使いにくい点が改善され、高機能化もしていますので、これから買うのであれば Inspire 2を強くおすすめします。
しかし価格を見ると執筆時点では、Inspire 2のほうが、Inspire HRよりも8千円ほど高いです。価格差はそれなりにありますので、少々使いにくても安いほうが良いという方は、Inspire HRがおすすめです。もし使っていて不満な点があっても、価格が安ければ納得できると思います。
一方で安価なものを購入して、あとから高い方にしておけばよかったと後悔したことのある方は、Inspire 2を購入するのが無難だと思います。Inspire 2は、バッテリー持ちがよいためバッテリー寿命が長いと考えられますし、壊れにくいタッチセンサーが採用されていますので、Inspire HRよりも長く使えて、長期的には価格はそれほど変わらないかもしれません。年額8,950/8,900円のフィットビットプレミアムの1年間トライアルも付帯しますので、プレミアムを活用するのであれば安いと思います。
そういうわけでInspire 2とHRは、執筆時点では機能に見合った価格で売られていますので、どちらを選んでも損をするというわけではなく、予算にあわせて選べばよいでしょう。
私はFitbit Inspire 2を使っていますが、電池持ちが長くバッテリー残量を気にせず使える点や、スタイリッシュなデザインである点、タッチセンサーボタンでスムーズに操作できる点で、旧型のHRよりも2を買って良かったと思っています。常時身につけて一日に何度も見るものですので、好みのデザインの方を選ぶと良いと思います。
なお、Inspire HRは旧モデルでラインナップから既に消えていますので、在庫限りということになると思います。Inspire HRの方が良い場合には、早めに手に入れると良いでしょう。ぜひ、Fitbit Inspire 2/HRを手に入れて健康管理に役立ててくださいね。
価格は次のようになっています。
なお、AmazonではFitbit Inspire 2の並行購入品の販売が始まっており、執筆時点で3,000円ほど安く買えるようです。故障したときに日本代理店で対応してもらえないことには注意が必要ですが、初期不良はAmazonで対応してもらえますし、本体は同じですのでもちろん日本語表示もできますので、Inspire 2を安く手に入れたい方にはおすすめです。
モデル | Fitbit Inspire 2 | Fitbit Inspire 2 並行輸入品 | Fitbit Inspire HR | Fitbit Inspire |
参考価格 |
ブラック ¥8,980〜(2024/12/02 23:15) |
ブラック − |
ブラック − |
ブラック − |
デザートローズ ¥8,789〜(2024/12/02 23:15) |
デザートローズ − |
ライラック ¥14,880〜(2024/12/02 23:15) |
サングリア − |
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ルナホワイト ¥9,400〜(2024/12/02 23:15) |
ルナホワイト − |
ホワイト ¥14,880〜(2024/12/02 23:15) |
− | |
バッテリー | 最大 10 日間 | 最大 5 日間 | ||
ボタン | タッチセンサー(左右) | 物理ボタン(左) | ||
センサー | MEMS 3 軸加速度計 光学式心拍数モニター 振動モーター |
3軸加速度計 振動モーター |
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備考 | サイレント/スリープモード、防水ロック、アクティブゾーン時間 | − | ||
Fitbitプレミアム | 1 年間無料トライアル | − |
まとめ
コンパクトな活動量計であるFitbit Inspire 2とFitbit Inspire HRの違いは次の9個です。
- 電池持ちが最大5日から10日になった
- ボタンが物理ボタン1つ(左側)から、タッチセンサー2つ(左右)になった
- 本体がスリムになり、ディスプレイが鮮明で明るくなった
- 付属充電ケーブルの長さが長くなった
- 付属リストバンドのバックル素材が、アルマイトからプラスチックになった
- 上スワイプでバッテリーレベル確認ができるようになった
- サイレント/スリープモード、防水ロックが増えた
- アクティブゾーン時間機能が付いた
- Fitbitプレミアムの1年間無料トライアルが付く
以上、Fitbit Inspire 2とHRの10個の違い!でした。