パナソニックの衣類スチーマー最上位機種NI-FS770が2021年3月に新発売されました。旧機種NI-FS760と比べて何が変わったのでしょうか。違いは4つあります。わかりやすく紹介します。
4つの違い
NI-FS770は、2021年発売のパナソニックの衣類スチーマーの最上位機種です。水タンク容量が下位モデルよりも大きく、一度の給水で約 10 分、着数にして約 5 着分にスチームをかけられるのが特徴です。
2020年発売の旧最上位機種は、NI-FS760です。
NI-FS770はNI-FS760と比べて、次の点が異なります。
- 瞬間パワフルスチームの強さが、3倍から4倍にアップ。
- 立ち上がり時間が、4秒短くなった。
- 3段階の温度調節ができるようになった。
- 重さが40 g 軽くなった
NI-FS770では、これまでにもあった機能が性能向上し、温度調節という新しい機能が付きました。
違いを表にすると次のようになります。
型番 | NI-FS770 | NI-FS760 |
発売年 | 2021年 | 2020年 |
瞬間パワフルスチーム | 4倍 | 3倍 |
立ち上がり時間 | 約 19 秒 | 約 23 秒 |
温度調節 | 3段階 | − |
質量 | 705 g | 745 g |
参考価格 ベージュ/アイボリー |
¥13,500〜(2024/11/21 14:48) |
¥9,780〜(2024/11/21 15:04) |
参考価格 ダークグレー |
¥16,600〜(2024/11/21 14:48) |
¥16,900〜(2024/11/21 15:04) |
デザインも少し変わり、NI-FS770は最近流行りのフラットデザイン風になっています。
それでは、違いについて詳しく見ていきましょう。
瞬間パワフルスチーム
NI-FS770は「瞬間4倍パワフルスチーム」を搭載し、NI-FS760は「瞬間3倍パワフルスチーム」を搭載しています。
瞬間パワフルスチームとは、強いスチームを瞬間的に出すことのできる機能です。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
簡単に言うとスチームのブースト機能です。NI-FS770で瞬間的に出るスチーム量は、NI-FS760よりも約 30 %多いです。この機能の何がよいかと言うと、通常のスチームよりも脱臭効果が期待できるということです。
脱臭効果
衣類スチーマーを使うと、洗いにくいジャケットやコートなどについた気になるニオイをスチームで脱臭することができます。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
対応しているニオイは、飲食臭、生乾き臭、汗臭、タバコ臭、加齢臭、ペット臭、防虫剤臭と幅広く、さまざまなニオイをまとめてケアできます。
使用方法
しっかり脱臭したいときには、通常のパワフルスチームを10秒間あてた後、この瞬間パワフルスチームをかけると効果的です。
瞬間パワフルスチームの使用方法は次のとおりです。
- スチームボタンを押し続けて、パワフルスチームを約 10 秒間あてる。
- 瞬間スチームランプが点灯し、準備完了。
- スチームボタンを2回連続で押すと、瞬間スチームが噴射される。
- 瞬間スチームランプが消灯する。
パワフルスチームを普通に使っていれば、瞬間スチームの準備が完了したときにランプが点灯してお知らせしてくれます。簡単に使えるのは嬉しいですね。
この瞬間スチーム機能は、旧機種のNI-FS760でも通常のパワフルスチームの「3倍」のスチームが瞬間的に出ますが、NI-FS770は「4倍」のより多くのスチームが出ます。脱臭効果を重視するという場合には、NI-FS770の方が良いでしょう。
立ち上がり時間
立ち上がり時間とは、電源を入れてからスチームが使用可能になるまでの時間です。
NI-FS770の立ち上がり時間は、約 19 秒で、NI-FS760の立ち上がり時間は、約 23 秒です。NI-FS770では水の流路や温度検知部の工夫により、約 4 秒短くなりました。
NI-FS760でも約 23 秒と十分短い時間で使用可能になりますが、朝の忙しい時間に使いたい場合には4 秒でも早く使える方が嬉しいかもしれませんね。
ちなみに2018年モデルのNI-FS750の立ち上がり時間は、約 24 秒です。立ち上がり時間は、だんだん短くなってきていますね。
温度調節
NI-FS770では、高・中・低の3段階で温度調節ができます。衣類スチーマーとして使うときには、通常は高温設定で使います。下の表に示すように、中温設定にするとスチーム量が控えめになり、低温設定ではスチームは出ません。
一方で、NI-FS760には温度調節機能はなく、高温設定相当のまま変更できません。
型番 | NI-FS770 | NI-FS760 |
高温設定 | 約 11 g/分のパワフルスチーム | 約 11 g/分のパワフルスチーム |
---|---|---|
中温設定 | 約 9 g/分のノーマルスチーム | − |
低温設定 | スチームは出ません。 ドライアイロン使用のみ。 |
− |
衣類スチーマーとして使うときには、スチーム量の多い高温設定で使うため、どちらの機種でも違いはありません。NI-FS770の温度調節機能が活躍するのは、アイロン面を衣類にあてて、普通のアイロンとして使用する場合です。
使用できる素材を順番に見ていきましょう。
衣類スチーマーとして使用できる素材
衣類スチーマーとして、衣類からアイロン面を1 cmほどはなしてスチームをあてる場合には、どちらの機種も使用できる素材は同じです。ベルベット・ウール・カシミヤ・シルクなどの繊細な素材に対しても使用できます。(スチーム禁止の表示がある場合を除く。また皮革製品類には使用できません。)
使用できる素材を次の表にまとめました。
[使用できる素材 − アイロン面をはなして使用]
素材\型番 | NI-FS770 | NI-FS760 |
[高温アイロン表示] 綿・麻 |
◯ (高温または中温設定) |
◯ |
---|---|---|
[中温アイロン表示] ポリエステル レーヨン ウール |
◯ (高温または中温設定) |
◯ |
[低温アイロン表示] ウール ベルベット シルク アクリル |
◯ (高温または中温設定) |
◯ |
NI-FS770ではスチーム量の少ない中温設定でも使用できますが効果が弱くなるため、高温設定での使用がおすすめされています。
そのため、衣類スチーマーとして使用する場合はどちらの機種も違いはありません。
普通のアイロンとして使用できる素材
次に、衣類にアイロン面をあてて使用できる素材について見てみます。
どちらの機種もアイロン面がフラットになっているため、アイロン台を用いて普通のアイロンとして使うことができます。スチームボタンを押さなければ、ドライアイロンになります。
NI-FS760ではアイロン面が160℃程度に固定されているため、高温・中温アイロン表示の限られた素材でしかアイロンがけできません。一方で、NI-FS770では3段階に温度調節できるので、普通のアイロンと同じように様々な素材にアイロンがけできます。
アイロンがけできる素材を次の表にまとめました。
[使用できる素材 − アイロン面をあてて使用]
素材\型番 | NI-FS770 | NI-FS760 |
[高温アイロン表示] 綿・麻 |
◯ (高温設定) | ◯ |
---|---|---|
[中温アイロン表示] ポリエステル レーヨン |
◯ (中温設定) 中温表示のウールも可 |
△ スチームを出さないドライ使用のみ ウールは不可 |
[低温アイロン表示] ベルベット シルク アクリル |
△ (低温設定) スチームを出さないドライ使用のみ |
✗ |
表に示すように、NI-FS760では、高温アイロン表示のある麻・綿(混紡含む)の素材でアイロンがけできます。中温アイロン表示のレーヨン・ポリエステルでは、スチームを出さずに、注意しながらさっと滑らすようにすれば使えます。低温アイロン表示のベルベット・シルク・アクリルなどの繊細な素材では、アイロン面をあてて使用することはできません。
一方でNI-FS770では、中温設定にすることで、ポリエステル・レーヨンに対してもスチームを当てながらアイロンがけできます。低温設定にすることで、ベルベット・シルク・アクリルなどの素材にもドライアイロンをかけられます。
普通のアイロンを持っている方は、そちらを使うほうがアイロンがけはしやすいと思いますが、衣類スチーマーだけを所有して、ときどきは普通のアイロンとしても使いたいという方は温度調節のできるNI-FS770の方が良いでしょう。
ちなみに、温度調節機能は日立や東芝の衣類スチーマーでは以前から搭載されていた機能です。今回パナソニックでもこの温度調節機能が付いたためか、NI-FS770は人気商品となっており、執筆時点では売り切れています。パナソニックは他社製品をよく研究しており好感が持てます。
重さ
4つ目の違いは本体の重さです。NI-FS760は 745 gでしたが、NI-FS770では 40 g 軽くなり、705 gになりました。割合にして5%ほどですので、あまり変わっていないのですが、衣類スチーマーは持ち上げて使うものですので、少しでも軽いと嬉しいですね。
なお、普通のコードレスアイロンを衣類スチーマーとして使えないかやってみたことがありますが、本体が重いですし、傾けるとスチームが出てこなかったりお湯が垂れてきたりして無理でした。
どちらがおすすめか
このように、NI-FS770はNI-FS760と比べて、次の点で性能が向上しました。
- 瞬間パワフルスチームの強さが、3倍から4倍にアップ。
- 立ち上がり時間が、4秒短くなった。
- 3段階の温度調節ができるようになった。
- 重さが40 g 軽くなった
一番大きな違いは、温度調節ができるようになったことで、他の違いは2台とも所有していないと気づかない程度のことに思われます。
温度調節機能は、アイロン台を使ってアイロンがけをするときに使う機能です。そのため、ときどきは普通のアイロンとしても使用したい!という方には、NI-FS770がおすすめです。
一方で普通のアイロンは既に所有していて、NI-FS770やNI-FS760は衣類スチーマーとしてだけ使うのであれば、どちらの機種でも同等の性能ですので、価格の安い方を選ぶとよいでしょう。
執筆時点では、NI-FS760の方が数千円安くなっていてお手頃です。NI-FS760は生産終了となり在庫がなくなってゆくと思いますので、NI-FS760を狙う場合は早めに手に入れると良いでしょう。
価格は次のようになっています。
型番 | NI-FS770 | NI-FS760 |
発売年 | 2021年 | 2020年 |
参考価格 ベージュ/アイボリー |
¥13,500〜(2024/11/21 14:48) |
¥9,780〜(2024/11/21 15:04) |
参考価格 ダークグレー |
¥16,600〜(2024/11/21 14:48) |
¥16,900〜(2024/11/21 15:04) |
型番 | NI-FS770 | NI-FS760 |
---|---|---|
瞬間パワフルスチーム | 4倍 | 3倍 |
立ち上がり時間 | 約 19 秒 | 約 23 秒 |
温度調節 | 3段階 | − |
外形寸法 (本体) |
約 8 × 13 × 16 cm |
約 8 × 13 × 16.5 cm |
質量 | 705 g | 745 g |
型番 | NI-FS770 | NI-FS760 |
持続時間 | 約 10 分 |
|
注水量 | 約 115 ml | |
スチーム | 360°スチーム 連続パワフル&ワイドスチーム |
|
自動ヒーターオフ | ◯ | |
面形状 | フラット | |
穴の数 | 6穴 | |
消費電力 | 950 W |
まとめ
パナソニックの衣類スチーマーの2021年最上位機種NI-FS770と、2020年最上位機種NI-FS760の違いについて紹介しました。NI-FS770では、普通のアイロンとして使用するときに便利な温度調節機能が付きました。衣類スチーマーを、スチーマーとしても普通のアイロンとしても使いたいという方には、NI-FS770がおすすめです。
- パナソニックの衣類スチーマー14機種の一覧比較!
- NI-FS770とNI-CFS770の1つの違い。半量メモリ。
- NI-FS760とNI-CFS760の1つの違い!半量メモリ。
- NI-FS770とNI-FS570の4つの違い。持続時間。
- NI-FS570とNI-FS560の2つの違い。立ち上がり時間。
以上、NI-FS770とNI-FS760の4つの違い。温度調節が可能に。でした。
参考
- パナソニック(Panasonic)
- 価格¥13,500(2024/11/21 14:48時点)
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