白身魚フライで使われるブルーホワイティングとは?特徴・産地・資源量を紹介。

白身魚フライの原材料を見ると、ブルーホワイティングと書かれていることがあります。

どのような魚なのでしょうか。

また、そのような白身魚フライの産地は中国になっていることが多いようですが、魚も中国で捕れるのでしょうか?

ここではブルーホワイティングについて紹介します。

概要

ブルーホワイティング(Blue whiting)は、次のような形をした白身魚です。

細長い体をしており、腹は銀色です。

体長は最大50 cmになることもありますが、平均は20~30 cm程度です。

学術名は、Micromesistius poutassouで、タラの一種です。

水深50~1400 mで見られますが、通常は水深300 〜 400 mに生息します。

産地

主な産地は大西洋です。

地図で青色で示す部分である、モロッコからアイスランドに至る北東大西洋に多く生息します。

他には地中海の北部でも局所的に多く生息しています。

地図の水色に示す部分である、カナダからグリーンランドの間の北西大西洋でも、多くはないですが生息しています。

 

そのため中国近海では捕れない魚です。

ブルーホワイティングの白身魚フライの産地が「中国」と書かれている場合は、大西洋で捕れたブルーホワイティングを中国で加工したもの、と考えることができます。

北ヨーロッパではメジャーな魚

ブルーホワイティングは北ヨーロッパではありふれた魚で、1998年から2008年までは毎年100万トンを超える漁獲がありました

国連食糧農業機関によると、2006年には5番目に多く獲られた魚種だったようです。

しかし、2006年以降は漁獲量が減ってきており、資源の枯渇が心配されています。

現在では総漁獲量の設定がなされ、資源が保護されています。

利用方法

ブルーホワイティングは、北ヨーロッパでは主に魚粉と油に加工されて流通しますが、南ヨーロッパやロシアではそのまま食用魚として流通します。(日本では、魚粉の原料にはスケトウダラ、サンマ、ニシンを使うようです。)

中国を経て日本に入ってきている白身魚フライも、南ヨーロッパやロシアのように加工されずに流通しているブルーホワイティングが原材料になっているということのようです。

まとめ

ブルーホワイティングは、北大西洋に生息するタラの一種です。

北ヨーロッパではありふれた魚で、主に魚粉に加工され試料や肥料に使われますが、南ヨーロッパやロシアではそのまま食用魚として流通しています。

近年漁獲量が減ってきており、総漁獲量の設定により保護されています。

参考文献