パナソニックのNI-FS770とNI-FS570は、どちらも2021年発売の衣類スチーマーです。これらは何が異なるのでしょうか。違いは4つあります。わかりやすく紹介します。
目次
4つの違い
NI-FS770は2021年発売の最上位機種で、NI-FS570は2021年発売の中級機種です。
これらは、次の点が異なります。
- 持続時間が、NI-FS570は約 4 分、NI-FS770は約 10 分。
- 瞬間パワフルスチームの強さが、NI-FS570は3倍、NI-FS770は4倍。
- アイロン面温度は、NI-FS770は3段階に調節可能。
- 本体サイズや重さは、NI-FS570の方が小さく軽い。
NI-FS770の方が、一度の給水で長い時間スチームをあてることができます。また、アイロン台を使ってプレスをするときには生地にあわせて温度を3段階に調整することができます。
次の性能は、ふたつの機種で共通です。
- 立ち上がり時間は、約 19 秒。
- スチーム量は、約 11 g/分。
- 360°どの方向でもスチームが出る
- スチームが広がるワイドスチーム
- オートパワーオフ
違いを表で比較すると次のようになります。
機種 | NI-FS570 | NI-FS770 |
発売年 | 2021 | 2021 |
持続時間 | 約 4 分 | 約 10 分 |
水容量 | 約 50 mL | 約 115 ml |
モード | 連続パワフル&ワイドスチーム 瞬間3倍パワフルスチーム |
連続パワフル&ワイドスチーム 瞬間4倍パワフルスチーム |
温度調節 | − | 3段階 |
温度 | ドライ(約160℃)/スチーム(約190℃) | 高温:ドライ 約160℃/スチーム 約190℃ 中温:ドライ 約140℃/スチーム 約155℃ 低温:ドライ 約110℃ |
外形寸法 (本体) 幅×高×長 |
約 7 × 15 × 15 cm | 約 8 × 13 × 16.5 cm |
本体質量 | 690 g | 705 g |
機種 | NI-FS570 | NI-FS770 |
---|---|---|
参考価格 | ピンクゴールド : ¥9,900〜(2024/11/23 01:29) |
ベージュ: ¥13,500〜(2024/11/23 18:49) |
参考価格 | ダークブラウン: ¥9,500〜(2024/11/23 01:29) |
ダークグレー: ¥16,600〜(2024/11/23 18:49) |
違いについて詳しく見てみましょう。
持続時間
一度の給水でスチームを出していられる時間は、NI-FS570は約 4 分、NI-FS770は約 10 分です。これは水タンク容量の違いによるものです。NI-FS570のタンク容量は50 ml、NI-FS770は115 mLです。
約 4 分で、衣類2枚分にスチームをあてることができ、約 10 分で、衣類5枚分にスチームをあてることができます。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
1人分の衣類にスチームをあててシワ伸ばしや脱臭をするだけであれば、一度の給水で2着分のケアができるNI-FS570でも十分でしょう。一方で、家族の衣類もまとめて一度にケアしたいのであれば、タンク容量の大きいNI-FS770のほうが便利です。
瞬間パワフルスチーム
瞬間パワフルスチームとは、スチームのブースト機能です。この機能を使うと、数秒間だけ強いスチームが噴射されます。NI-FS570は通常のパワフルスチームの約 3 倍、NI-FS770は約 4 倍のスチームが瞬間的に噴射されます。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
衣類スチーマーを使うと、洗いにくいジャケットやコートなどについた気になるニオイをスチームで脱臭することができます。強いスチームで衣類をケアすることで、より脱臭効果が期待できます。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
対応しているニオイは、飲食臭、生乾き臭、汗臭、タバコ臭、加齢臭、ペット臭、防虫剤臭と幅広く、さまざまなニオイをまとめてケアできます。
瞬間パワフルスチームは、襟や脇の下の部分など、特にニオイが気になる部分に使うと効果的です。
瞬間パワフルスチームを噴射するには次のようにします。
- スチームボタンを押し続けて、パワフルスチームを約 10 秒間あてる。
- 瞬間スチームランプが点灯し、準備完了。
- スチームボタンを2回連続で押すと、瞬間スチームが噴射される。
- 瞬間スチームランプが消灯する。
通常通りパワフルスチームを使っていれば、瞬間パワフルスチームの準備が完了して噴射できるようになりますので簡単です。
瞬間パワフルスチームの強さは、NI-FS770の方がNI-FS570よりも約 30 %強いです。スチームによる脱臭効果を重視する方は、NI-FS770がおすすめです。
温度調整
NI-FS570には温度調節機能はありませんが、NI-FS770では、高・中・低の3段階で温度調節ができます。衣類スチーマーとして使うときには通常は高温設定で使いますので、温度調節機能はアイロン台を使ってプレスをするときに使います。
ちなみに、どちらの機種もアイロン面がフラットになっているため、アイロン台を用いて普通のアイロンとして使うことができます。スチームボタンを押さなければ、ドライアイロンになります。
NI-FS570ではアイロン面が160℃程度に固定されているため、高温・中温アイロン表示の限られた素材でしかアイロンがけできません。一方で、NI-FS770では3段階に温度調節できるので、普通のアイロンと同じように様々な素材にアイロンがけできます。
アイロンがけできる素材を次の表にまとめました。
[使用できる素材 − アイロン面をあてて使用]
素材\型番 | NI-FS770 | NI-FS570 |
[高温アイロン表示] 綿・麻 |
◯ (高温設定) | ◯ |
---|---|---|
[中温アイロン表示] ポリエステル レーヨン |
◯ (中温設定) 中温表示のウールも可 |
△ スチームを出さないドライ使用のみ ウールは不可 |
[低温アイロン表示] ベルベット シルク アクリル |
△ (低温設定) スチームを出さないドライ使用のみ |
✗ |
表に示すように、NI-FS570では、高温アイロン表示のある麻・綿(混紡含む)の素材にはアイロンがけできます。中温アイロン表示のレーヨン・ポリエステルでは、スチームを出さずに、注意しながらさっと滑らすようにすれば使えます。低温アイロン表示のベルベット・シルク・アクリルなどの繊細な素材では、アイロン面をあてて使用することはできません。
一方でNI-FS770では、中温設定にすることで、ポリエステル・レーヨンに対してもスチームを当てながらアイロンがけできます。低温設定にすることで、ベルベット・シルク・アクリルなどの素材にもドライアイロンをかけられます。
アイロン面は普通のアイロンの方が高温になりますので、綿や麻のプレスを主用途とする場合には普通のアイロンの方が使いやすいです。しかし、衣類スチーマーだけを所有して、ときどきは普通のアイロンとしても使いたいという場合は、温度調節のできるNI-FS770が一台二役となり便利でしょう。
スチームをあてるついでに、布マスクやズボンなどにサッとアイロンがけする使い方もおすすめです。
本体サイズと重さ
本体サイズと重さは、わずかにNI-FS570の方が小さく軽いです。
具体的には、スタンドを含まない本体の外形寸法は、NI-FS570は約 幅7 × 高さ15 × 長さ15 cm、NI-FS770は約 幅8 × 高さ13 × 長さ16.5 cmです。重さは、NI-FS570が690 g、NI-FS770が705 gです。
NI-FS570の方が、幅は1 cm、長さは1.5 cmだけ小さく、高さは2 cm高いです。次の画像は、NI-FS570です。
NI-FS770は、幅と長さは大きいものの、高さを抑えて重心近くに取っ手を配置することで、手の力を伝えやすく、取り扱いしやすい形状になっています。次の画像は、NI-FS770です。
重さは、15 gだけNI-FS770の方が重いです。しかし、重さを測らなければ気付けないほどの差しかありません。
本体サイズと重さについてはほとんど違いはありませんので、気にしなくてもよいでしょう。
どちらがおすすめか
このように、NI-FS570とNI-FS770を比較すると、NI-FS770は次の点が優れています。
- 持続時間が約 10 分と長く、一度に5 着分にスチームをあてられる
- 瞬間パワフルスチームが約 30%強く、より脱臭効果を期待できる。
- 温度を3段階に調節可能で、生地にあった温度でアイロンがけできる。
そのため次のような方には、NI-FS770がおすすめです。
- 家族の衣類も一度にスチームをあてたい。
- 瞬間パワフルスチームの脱臭効果にこだわりたい。
- ときどきはプレスアイロンとしても使いたい。
次のような方には、NI-FS570がおすすめです。
- 一度に2着分にスチームをあてられれば良い。
- 瞬間パワフルスチームは3倍の強さがあれば十分。
- 高・中温アイロンに対応した生地だけプレスできれば良い。
執筆時点での価格は、3千円ほどNI-FS770の方が高いです。本体サイズや重さにはほぼ違いはありませんので、迷う場合には大は小を兼ねるということでNI-FS770のほうがおすすめです。
価格と仕様は次のようになっています。
機種 | NI-FS570 | NI-FS770 |
発売年 | 2021 | 2021 |
参考価格 |
ピンクゴールド : ¥9,900〜(2024/11/23 01:29) |
ベージュ: ¥13,500〜(2024/11/23 18:49) |
参考価格 | ダークブラウン: ¥9,500〜(2024/11/23 01:29) |
ダークグレー: ¥16,600〜(2024/11/23 18:49) |
機種 | NI-FS570 | NI-FS770 |
---|---|---|
特徴 | 立ち上がり時間が19秒と短い。どの方向にもスチームが出る360°スチームや、瞬間的に強いスチームが出る機能付き。 | アイロン台での使用に便利な温度調節機能がつく。瞬間パワフルスチームの出力が約30%強くなり、「4倍」に。 |
おすすめの方 | 360°スチームや、瞬間3倍スチーム機能を使いたい方。スチーム持続時間は、約4分 (約2着分)で十分という方。 | アイロン台でも使いたい方。瞬間4倍スチームで、シワ伸ばしや脱臭効果にこだわりたい方。 |
機種 | NI-FS570 | NI-FS770 |
持続時間 | 約 4 分 | 約 10 分 |
水容量 | 約 50 mL | 約 115 ml |
立ち上がり | 約 19 秒 | 約 19 秒 |
スチーム量 | 平均 約 11 g/分 | 平均 約 11 g/分 |
モード | 連続パワフル&ワイドスチーム 瞬間3倍パワフルスチーム |
連続パワフル&ワイドスチーム 瞬間4倍パワフルスチーム |
自動ヒーターオフ | ◯ | ◯ |
温度調節 | − | 3段階 |
温度 | ドライ(約160℃)/スチーム(約190℃) | 高温:ドライ 約160℃/スチーム 約190℃ 中温:ドライ 約140℃/スチーム 約155℃ 低温:ドライ 約110℃ |
機種 | NI-FS570 | NI-FS770 |
面形状 | フラット | フラット |
穴の数 | 6穴 | 6穴 |
スチームの出る角度 | 360° | 360° |
消費電力 | 950 W | 950 W |
外形寸法 (本体) 幅×高×長 |
約 7 × 15 × 15 cm | 約 8 × 13 × 16.5 cm |
本体質量 | 690 g | 705 g |
海外電圧 | − | − |
共通の機能
NI-FS570とNI-FS770のどちらにも搭載されている機能について簡単に紹介します。
360°スチーム
どちらの機種も、スチームは360°どの方向でも出ます。
下位機種のNI-FS420などでは、次の画像のようにスチームの出る角度は220°の範囲に限られており、スチームの出ない角度があります。
スチーマーの角度を気にせず使用できるのは良いですね。
ワイドスチーム
スチームモードの「連続パワフル&ワイドスチーム」の「ワイド」というのはスチーム穴が、スチームが広がりやすいように円状に配置されているということを意味します。ワイドではない機種では、スチーム穴が直線状に配置されています。
次の画像の左がワイドではない機種のアイロン面で、右の画像がワイドの機種のアイロン面です。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
スチームが広がりやすく、衣類をケアしやすいのは嬉しいですね。
(画像はNI-FS770。パナソニック公式ページより引用。)
自動ヒーターオフ
電源 ON 状態で約 60 分間スチームを使わなかった場合、ヒーターがオフになる機能です。
出かける前に急いでスチームをかけたのはいいけど、電源を切り忘れた、ということがもしあっても、自動でヒーターが切れると安心です。
まとめ
パナソニックの衣類スチーマーNI-FS570とNI-FS770の違いについて紹介しました。NI-FS770は、持続時間が長く、瞬間パワフルスチームが約 30%強く、温度を3段階に調節可能です。スチーマーを頻繁に使うつもりの方や、プレスアイロンとしても使いたい方にはNI-FS770がおすすめです。
- パナソニックの衣類スチーマー14機種の一覧比較!
- NI-FS770とNI-CFS770の1つの違い。半量メモリ。
- NI-FS770とNI-FS760の4つの違い。温度調節が可能に。
- NI-FS570とNI-FS560の2つの違い。立ち上がり時間。
- NI-FS420とNI-FS410の2つの違い。ワイドスチーム。
- NI-FS420とNI-FS570の6つの違い。スチーム温度。
以上、NI-FS770とNI-FS570の4つの違い。持続時間。でした。
参考
- パナソニック(Panasonic)
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