パナソニックのスチーム&可変圧力IHジャー SR-VSX100とSR-VSA100は何が異なるのでしょうか。
違いは5つあります。わかりやすく紹介します。
次の記事では、パナソニックの炊飯器について性能を一覧表で比較していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。
5つの違い
SR-VSX100とSR-VSA100はどちらも2020年モデルです。
SR-VSX100が最上位モデルで、SR-VSA100が二番目のモデルです。
2つのモデルの違いは、次の点です。
- 銘柄炊き分けコンシェルジュの有無。
- 食感炊き分けの種類数。
- 内釜のコーティングと厚み。
- 赤飯/おこわコースと、すし/カレー用コースが分かれているか否か。
- 液晶の種類とタイマー予約の数。
表で比較すると次のようになります。
タイプ | スチーム&可変圧力IHジャー | |
モデル | SR-VSX100 | SR-VSA100 |
---|---|---|
発売年 | 2020 | 2020 |
画像 |
||
炊飯容量 | 0.5 ~ 5.5 合 | 0.5 ~ 5.5 合 |
参考価格 ブラック系 |
− | − |
ホワイト/ブラウン系 | − | – |
特徴 | 2020年最上位モデル。機能は全部入りで、特に炊き分け機能が充実する。「銘柄炊き分け」機能は、銘柄米の個性に合わせて、前炊き時間・温度、圧力、スチーム、炊飯時間を調整する。内釜は厚みがあり、蓄熱性が高い。 | 2020年スチーム付き高級モデル。炊き技はSR-VSX100と同等で、お米の鮮度を検知して炊き方を自動調整する「鮮度センシング機能」や、お米の芯までしっかり加熱する「加圧追い炊きplus」を搭載。炊き分けについては、銘柄炊き分け機能がなくなり、食感炊き分けは5種類になる。 |
モデル | SR-VSX100 | SR-VSA100 |
美味しさ | ★★★★★ ★★ (7) | ★★★★★ ★ (6) |
炊き技 −おどり |
高速交互対流/可変圧力 (強火時間アップ)
|
|
−鮮度 | ||
−加圧 | ||
炊き分け −銘柄 |
銘柄炊き分けコンシェルジュ
58銘柄
|
– |
−食感 |
食感自在炊き分け
13種類
ふつう・かため1~3・やわらか1~3・もちもち1~3・しゃっきり1~3
|
銀シャリ炊き分け
5種類
銀シャリ、かため、やわらか、もちもち、しゃっきり
|
−玄米 |
玄米炊き分け 2種類 (「玄米ごはん」コース/「玄米高速」コース)
|
|
内釜 |
ダイヤモンドかまど窯
ダイヤモンドハードコート 厚さ2.4 mm |
|
モデル | SR-VSX100 | SR-VSA100 |
スチーム | ||
IH段数 | ||
うまみ | ||
コース | ||
おこげ/
炊込み(新制御)
/すし/カレー用/おかゆ/赤飯/おこわコース
|
おこげ/
炊込み(新制御)
/すし・カレー/おかゆ/おこわコース
|
|
メニュー数 |
15
|
13
|
保湿 | ||
再加熱 | ||
モデル | SR-VSX100 | SR-VSA100 |
使い易さ |
タッチキー/
タッチパネル
/タイマー予約4メモリー/ロック機能
|
タッチキー/グレー大型液晶/タイマー予約2メモリー/ロック機能
|
お手入れ |
ワンタッチふた加熱板/フラット天面パネル/ステンレスクリアフレーム
|
|
お手入れ機能 (パワフル&時短)
|
||
エコ |
エコ炊飯コース/電気代目安表示/
エコナビ保温
|
|
消費電力 | 1,210 W | |
外形寸法 | 幅27.5 × 奥行36.1 × 高さ23.4 cm | |
質量 | 7.7 kg |
消費電力や、本体の寸法、重さなどは同じです。
違いについて詳しく見ていきましょう。
銘柄炊き分けコンシェルジュ
銘柄炊き分けコンシェルジュとは、銘柄米の個性に合わせて、前炊き時間も前炊き温度、圧力、スチーム、炊飯時間を自動で調整する機能です。
銘柄炊き分けコンシェルジュ機能は、SR-VSX100に搭載されており、SR-VSA100には搭載されていません。
SR-VSX100では58種類の銘柄米が登録されており、品種を選ぶだけで、最適な炊き上がりになります。
例えば、通常の「コシヒカリ」を選択すると、スチームあり・標準圧力でふっくらハリを出しますが、「コシヒカリ(魚沼産)」を選択すると、スチームなし・圧力なしでやわらかさを際立たせ、瑞々しいごはんにします。
富山の新しいお米「富富富」では、圧力炊飯を長めにして粒をしっかりめに炊き上げます。
銘柄炊き分けコンシェルジュがないSR-VSA100では、どのお米も同じ炊き方になります。
銘柄炊き分けをしない場合の炊き方は、コシヒカリを前提としているような感じですので、一般的なコシヒカリしか食べないという場合は、銘柄炊き分け機能はいらないかもしれません。
一方で、あきたこまちや、ゆめぴりかなど、好きな銘柄米がある場合には、銘柄炊き分けコンシェルジュ機能があったほうが、銘柄ごとの特徴をより楽しむことができて良いでしょう。
食感炊き分け
食感炊き分け機能とは、やわらかめ、しゃっきり、かため、もちもちなど、炊きあがりの食感を調整する機能です。
SR-VSX100では、普通の「銀シャリ」と、かため、やわらか、もちもち、しゃっきり各3段階の、合計13通りの食感から選ぶことができます。
SR-VSA100では、銀シャリ、かため、やわらか、もちもち、しゃっきりの合計5通りの食感から選ぶことができます。
どちらのモデルでも、オムライスではかため、親子丼ではやわらかめ、お弁当ではもちもち、チャーハンではしゃっきり、などとメニューに合わせて炊き分けることができます。
さらにSR-VSX100では、かためなら、「かため 1」、「かため 2」、「かため 3」と3段階から選ぶことができるので、自分の好みに細かく調整できるのが魅力的です。
なお、SR-VSX100で銘柄炊き分け機能を使う場合は、食感炊き分けはふつう・かため・やわらかの3通りになります。
内釜
(SR-VSX100の内釜。画像はパナソニック公式ページより引用)
どちらのモデルも内釜は、高い発熱性と蓄熱性、断熱性を持つダイヤモンドかまど窯です。
内釜のトップコーティングは、SR-VSX100は、ダイヤモンドプレミアムコートで、SR-VSA100は、ダイヤモンドハードコートです。
どちらのコーティングも、ダイヤモンドの微粒子を含んだフッ素樹脂です。ダイヤモンドは、フッ素樹脂の7700倍の高い熱伝導率を持っています。
このダイヤモンドフッ素により、細かい泡を多く発生させ、熱を一粒一粒にしっかり伝えます。
SR-VSX100のダイヤモンドプレミアムコートは、SR-VSA100のダイヤモンドハードコートと比べてトップコートの膜厚が2倍あり、IHの大火力に負けない強度と耐摩耗性を高めています。
釜の厚みは、SR-VSX100が2.5 mmで、SR-VSA100が2.4 mmです。
中間コートには耐久性を高めるセラミックス添加フッ素を使用しています。
SR-VSX100の方がコーティングが厚いため、長期間使用したときに剥げにくいのが良いですね。
内釜は交換部品として売られていますので、内釜が傷んだら交換することもできます。内釜の価格は1万円程度です。
炊飯コース
SR-VSX100では、赤飯コース、おこわコース、すしコース、カレーコースがありますが、SR-VSA100では赤飯コースとおこわコースが、「おこわコース」にまとまり、すしコースとカレーコースは「すし/カレーコース」とまとまります。
赤飯やすし飯を炊くことがあまりないという場合は気にしなくてよいかもしれませんが、細かく炊き分けをしたいという場合には、SR-VSX100の方が良いでしょう。
液晶とタイマー予約の数
(SR-VSX100のタッチパネル。画像はパナソニック公式ページより引用)
SR-VSX100は、タッチパネル液晶を搭載しており、直感的な操作が可能ですし、一度に多くの情報を表示することができます。よく使う「取消」、「保温」、「炊飯」の3つはボタンとして別に用意されています。
SR-VSA100はグレー大型液晶を搭載しています。矢印キーなどを使って操作します。
またSR-VSX100はタイマー予約の時刻を4つ記憶しておくことができ、SR-VSA100では2つ記憶しておくことができます。
朝食と夕飯用に2つあれば良いと思いますが、昼食や早起き用なども記憶したい場合にはSR-VSX100の方が良いですね。
SR-VSX100はタッチパネルのため、予約時刻を設定するときには、時と分を別々に設定することができますし、メモリ1,2,3,4にどの時刻が設定されているかひと目でわかります。
次はSR-VSX100の予約画面です。
次に何を選択したらよいかメッセージが出るため、わかりやすいです。
次がSR-VSA100の予約画面です。
右上に小さく「炊飯を押す」とメッセージが出ていますが、ここで炊飯ボタンを押すと予約炊飯がスタートしてしまいます。
正しい操作方法は、「予約1・2」ボタンを押して予約番号を選び、上下キーで10分刻みで時刻を合わせて、炊飯コース(白米 銀シャリ)を確認した後に、「炊飯」ボタンを押して予約します。
説明書を読まなければ操作方法はわかりません。
操作性を重視する場合には、SR-VSX100がおすすめです。
どちらがおすすめか
このように、SR-VSX100では、銘柄と食感炊き分け機能が充実しており、内釜が耐摩耗性に優れ、タッチパネル液晶で操作性が高いです。
SR-VSA100でも十分に美味しいご飯を炊けますが、SR-VSX100の方が銘柄の個性を生かしたり、自分好みに炊きあがりを調整することができます。
価格は、SR-VSX100の方が執筆時点で1.6万円ほど高いですが、炊飯器は長い期間使うものですので、銘柄炊き分け機能を活用したり、操作性を重視するのであれば、SR-VSX100がおすすめです。
一方で、お米はコシヒカリしか炊かないとか、操作方法は慣れてしまえば気にしないという方は、SR-VSA100がおすすめです。
お米を美味しく炊くための、Wおどり炊き、鮮度センシング、加圧追い炊きplusなどの技術はSR-VSX100と同じものが搭載されています。
なお、どちらのモデルも持っている欠点をあえて紹介すると、使うたびに、内釜の他に、ふたと蒸気蓋、水容器も洗う必要があることです。
洗いやすくはなっていますが、これまでの炊飯器で内釜しか洗っていない場合は面倒に感じるかもしれません。
しかし、どちらのモデルも2万円ほどの最低限の機能を搭載した炊飯器と比べると、とにかく美味しいお米が炊けますので、ぜひ導入してみてくださいね。
価格は次のようになっています。
なお、SR-CVSX100は家電量販店向けモデルで、SR-VSX100と同じ性能です。通販ではどちらでも選ぶことができますので、安い方を選ぶと良いでしょう。
タイプ | スチーム&可変圧力IHジャー | ||
モデル | SR-VSX100 | SR-CVSX100 | SR-VSA100 |
---|---|---|---|
発売年 | 2020 | 2020 | |
画像 |
|||
炊飯容量 | 0.5 ~ 5.5 合 | 0.5 ~ 5.5 合 | |
参考価格 ブラック系 |
− | − | − |
ホワイト/ブラウン系 | − | − | – |
交換用内釜型番 | ARE50-M20 9,900円(税込) |
ARE50-M22 8,800円(税込) |
まとめ
パナソニックのスチーム&可変圧力IHジャー SR-VSX100とSR-VSA100はどちらも高い炊飯性能を持っていますが、SR-VSX100の方が、銘柄と食感炊き分け機能が充実しており、内釜が耐摩耗性に優れ、タッチパネル液晶搭載で操作性が高いです。
価格差だけの価値があるか検討して、購入するモデルを選択すると良いでしょう。
次の記事では、パナソニックの炊飯器について性能を一覧表で比較していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。
以上、SR-VSX100とSR-VSA100の5つの違い!でした。