パナソニックの可変圧力IHジャーSR-MPB100とスチームIHジャーSR-STS100は何が異なるのでしょうか。
違いは7つあります。わかりやすく紹介します。
次の記事では、パナソニックの炊飯器について性能を一覧表で比較していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。
7つの違い
SR-MPB100とSR-STS100は、どちらも2020年モデルです。
2つのモデルは、次の点で異なります。
- スチームの有無
- おどり炊きの種類
- IHの段数
- 銀シャリ炊き分けの種類
- 内釜の厚み
- 赤飯コース、すし・カレーコースの有無
- エコナビ保温の有無
表で比較すると次のようになります。
タイプ | 可変圧力IHジャー | スチームIHジャー |
モデル | SR-MPB100 | SR-STS100 |
---|---|---|
発売年 | 2020 | |
画像 |
||
炊飯容量 | 0.5 ~ 5.5 合 | |
参考価格 | ¥36,800〜(2025/01/18 06:10) |
− |
特徴 | 可変圧力おどり炊き搭載。上位モデルと比べ、加圧追い炊きとおこげコースがなくなり、食感炊き分けが2種類になる。内釜の厚さは1.8 mmに薄くなる。 | スチーム搭載。釜は2.4 mm厚で、IHは6段と上位モデルと同等。スチーム付き上位モデルと比べると、加圧追い炊きや鮮度センシング機能はないが、美味しさは星5とこのクラスでは高め。 |
モデル | SR-MPB100 | SR-STS100 |
美味しさ | ★★★☆ (3.5) | ★★★★★ (5) |
炊き技 −おどり |
可変圧力おどり炊き
(新制御)
|
高速交互対流
|
−鮮度 | – | |
−加圧 | – | |
炊き分け −銘柄 |
– | |
−食感 |
銀シャリ炊き分け
2種類
ふつう・もちもち
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銀シャリ炊き分け
3種類
銀シャリ・かため・やわらか
|
−玄米 |
玄米コース (時短)
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|
内釜 |
ダイヤモンドかまど窯
ダイヤモンドハードコート 厚さ1.8 mm |
ダイヤモンドかまど窯
ダイヤモンドハードコート 厚さ2.4 mm |
モデル | SR-MPB100 | SR-STS100 |
スチーム | – | |
IH段数 |
全面発熱5段IH
|
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うまみ | ||
コース |
高速コース/少量コース
|
スチーム高速コース
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炊込み(新制御)
/すし・カレー/おかゆコース
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炊込み(新制御)
/赤飯/おかゆコース
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|
メニュー数 |
8
|
7
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保湿 | ||
再加熱 |
あつあつ再加熱
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モデル | SR-MPB100 | SR-STS100 |
使い易さ |
グレー液晶/タイマー予約2メモリー
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デカ文字大型液晶/タイマー予約2メモリー
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お手入れ |
ワンタッチふた加熱板/フラット天面パネル/ステンレスクリアフレーム
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エコ |
エコ炊飯コース/電気代目安表示/
エコナビ保温
|
エコ炊飯コース/電気代目安表示
|
消費電力 | 1,200 W | 1,210 W |
外形寸法 | 幅27.1 × 奥行35.2 × 高さ23.6 cm | 幅26.6 × 奥行33.8 × 高さ23.3 cm |
質量 | 6.4 kg | 6.6 kg |
また細かい違いですが、液晶の文字がSR-STS100の方が少し大きく見やすくなっています。
サイズや重さもわずかな違いしかありません。
それでは、主な違いについて詳しく見ていきましょう。
スチーム
SR-MPB100は、圧力をかけて炊飯できる圧力式の炊飯器ですが、スチーム機能はありません。
SR-STS100は、圧力式ではないですが、スチーム機能が付いています。
パナソニックがカタログに掲載している美味しさ指数を参照すると、SR-MPB100は星3.5で、SR-STS100が星5ですから、スチーム機能のあるSR-STS100の方がご飯を美味しく炊けることがわかります。
スチームを搭載したSR-STS100では、高温に加熱したスチームの熱でお米の周りをコーティングして炊き上げます。
(画像はパナソニック公式ページより引用)
高温スチーム加熱で仕上げることで、お米を焦がすことなくお米の芯まで糊化し、うまみを増やします。また、水分を逃さず、冷めても美味しいです。
このスチーム機能は、短時間 (24分~)で炊飯をする「スチーム高速コース」でも使用されます。蒸らし工程で220℃の高温スチームを噴射することで、粘りのあるもっちりとしたごはんを実現します。
さらにスチーム機能は、炊飯だけでなく、保温、再加熱にも使用されます。
「スチーム保温機能」では、保温開始後(約6・12時間後)にスチームを自動投入し、ごはんのパサつきを抑え、保温ごはんのイヤなにおいも追い出します。
(画像はパナソニック公式ページより引用)
「スチーム再加熱」では、保温するごはんの量に合わせてスチームを中に投入し、保温ごはんをアツアツにします。
スチームには水容器を使うため、水容器を炊飯ごとに洗う手間ができてしまいますが、よりうまみのあるごはんが炊けますし、保温時もパサつきを抑えられますので是非欲しい機能です。
おどり炊きの種類
SR-MPB100は「可変圧力おどり炊き」という炊き技を搭載しており、SR-STS100は「大火力おどり炊き」を搭載しています。
可変圧力おどり炊きは、加圧して高温化し、減圧時に激しく対流させて、お米を芯まで加熱し、甘み、もちもち感を引き出す炊き技です。
大火力おどり炊きは、2つのIHコイルの通電を高速で切り替え、強力な泡の熱対流を生み出し、ごはんを大きくふっくらさせる炊き技です。
どちらも対流を発生させて、お米をムラなく加熱する炊き技ですが、一方は甘みともっちり感を引き出し、もう一方はごはんをふっくらさせる効果があります。
IHの段数
SR-MPB100のIHの段数は5段で、SR-STS100は6段です。
どちらも、ふたIHと底IHは付いており、側面のIH数が4本か3本かという違いです。
(画像はパナソニック公式ページより引用。)
段数が多い方がきめ細かい火力調節ができます。
銀シャリ炊き分けの種類
銀シャリ炊き分け機能とは、炊きあがりの食感を調整する機能です。
オムライスではかため、親子丼ではやわらかめ、お弁当ではもちもちなどとメニューに合わせて炊き分けたり、自分の好みの食感に調整できます。
SR-MPB100では、ふつう、もちもちの2通りの食感から選ぶことができます。
SR-STS100では、銀シャリ(ふつう)、かため、やわらかの3通りの食感から選ぶことができます。
各食感の詳細は次のようになっています。
もちもち : 粘りと弾力の強いもっちりとしたごはん
かため : 歯ごたえのあるパラっと硬めのごはん
やわらか : 粒全体のハリ全体を抑えたしっとりやわらかなごはん
お弁当用のご飯には「もちもち」が向いていますが、SR-STS100にはないのが残念です。
内釜の厚み
内釜はどちらもダイヤモンドハードコートされたダイヤモンドかまど窯です。
厚みはSR-MPB100が1.8 mmで、SR-STS100は2.4 mmです。
大火力おどり炊きを搭載したSR-STS100は、上位モデルと同じ厚みのある釜が採用されています。
赤飯コース、すし・カレーコース
SR-MPB100には、すし・カレーコースがあり、赤飯コースがありません。
SR-MPB100で、もち米を使った赤飯・おこわを炊く時には、炊込みコースで代用します。
SR-STS100には、すし・カレーコースがなく、赤飯コースがあります。
SR-STS100で、すし・カレー用ご飯を炊く場合は、食感炊き分けで「かため」を選択して炊飯します。
もち米だけの赤飯は炊くのが難しいので、赤飯専用のコースがあるのは良いですが、お赤飯はたまにしか炊かないという方は、どちらでも良いでしょう。
エコナビ保温
SR-MPB100にはエコナビ保温機能が付いています。
ごはんの量に応じた保温をすることで、保温電力量を約 5%省エネにします。
5%だけですので、これもあってもなくてもどちらでも良いでしょう。
どちらがおすすめか
以上のように、SR-MPB100は可変圧力おどり炊きを搭載した圧力式炊飯器で、SR-STS100は大火力おどり炊きを搭載したスチーム機能付き炊飯器です。
炊き分けの種類や、炊飯コースの有無などに細かい違いはありますが、炊飯性能の点ではスチーム機能のあるSR-STS100の方が美味しく炊けます。
さらにSR-STS100には、スチーム保温、スチーム再加熱の機能もあり、炊いた後もご飯の美味しさをできるだけ維持できます。
そのため、ご飯を保温することが多い方は、SR-STS100がおすすめです。
執筆時点での価格は、SR-MPB100よりも2.4万円程度高いですが、SR-STS100はスチーム付きの炊飯器の中では一番シンプルなモデルです。
スチーム保温、スチーム再加熱機能がある手頃なモデルを探している場合には、SR-STS100が良いでしょう。
一方で、SR-MPB100は可変圧力IHジャーの中で一番シンプルなモデルです。
甘み、もちもち感を引き出す可変圧力おどり炊きが搭載されていて、手頃なモデルをお探しの方におすすめです。
パナソニックの炊飯器のラインナップを見ると、ご飯の美味しさと価格はおおよそ対応しているようです。
炊飯器は、高頻度かつ長年使う家電だと思いますので、予算を少し多めに考えて、美味しいご飯を炊けるモデルを選択するのがおすすめです。
価格は次のようになっています。
タイプ | 可変圧力IHジャー | スチームIHジャー |
モデル | SR-MPB100 | SR-STS100 |
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画像 |
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炊飯容量 | 0.5 ~ 5.5 合 | |
参考価格 | ¥36,800〜(2025/01/18 06:10) |
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まとめ
パナソニックのSR-MPB100とSR-STS100の主な違いは、SR-MPB100は可変圧力のIHジャーで、SR-STS100はスチーム機能付きのIHジャーということです。
SR-STS100の方が上位モデルで価格は高いですが、美味しいご飯が炊けます。SR-MPB100は、圧力式の炊飯器の中では最もスタンダードなモデルで、甘み、もちもち感を引き出したご飯を食べたい方におすすめです。
次の記事では、パナソニックの炊飯器について性能を一覧表で比較していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。
以上、SR-MPB100とSR-STS100の7つの違い!でした。