カール・ヴィッテ教育の箇条書きまとめ!

日本へ初めてカール・ヴィッテ(あるいはカール・ビッテ)の教育を紹介し、早教育の重要性を説いた「早教育と天才」木村久一著 1977を読みました。

自分が忘れないようにするため、概要をまとめました。

 

概要

  • まず、親の精神と身体が健全でなければならない。衣食住を質素にし、心を平和に保つ。
  • 教育の理想は、精神と身体において円満な人をつくること。知育徳育体育をバランス良く行う。
  • 加えて洒落(趣味)の教育もすること。家を整理し、趣味の良いもの、質素で上品なものを飾る。
  • 子供の能力には先天的な差もあるが、それは後天的な教育によって生まれる差と比べると、無視できる程度のものである。
  • それぞれの能力には、発達させるのに適した年齢がある。その時期を逃すと取り返しがつかない。
  • 能力は順番に身につけなければならないが、その基本となるのは「ことば」である。そのため、ことばを教えるのが遅れると全てにおいて取り返しがつかないことになる。早くから教えること。
  • ただし無理強いして教えないこと。まずは興味を起こすように仕向け、興味を持ったとき初めて教えること。興味・疑問に答える形で教えること。
  • 詰め込むのではなく、見聞を広めることが大切。さまざまな場所へ連れていくこと。訪問のあとは、見たことを報告させることで、訪問中に注意深く観察するようになる。
  • 知識欲や究理心を満たすためには、お金や労力を惜しまない。
  • 玩具(≠知育教具)を与えてほっておくことはしない。玩具を壊すのが落ちで、ときに破壊ぐせが一生つきまとうことに。
  • 食事の時間と量は親がしっかり管理する。
  • 語学と数学は基本を徹底して身につけること。
  • 知能は試験しやすいので成果が見えやすいが、知育のみに偏ることのないように注意する。徳育に力を入れること。
  • よく勉強したら1日1ペニヒの報酬を与える。勉強は幸福をもたらすことを教える。
  • 善行には報酬を与えず、褒める。お金は寄付など善行に使うことをすすめる。
  • ただし褒めすぎない。他人にも、子供を褒めないようにしてもらう。傲慢になってしまう。
  • 善行や勉強は、他人に褒められることを動機にして行われるものではない。他人の評価もあてにならないものである。

ことばの教育

  • 単語、特に名詞を優先して教える。
  • いろいろな物を見せて、そのものの名前を数回発音して聞かせる。
  • たくさんの物の名前を教えるには、たくさんの物に触れる機会が必要。
  • 正しく明瞭な発音で教える。親は、方言やなまりを普段から使わないようにする。
  • 幼児言葉は無駄になるので教えない。
  • お話がわかるようになったら、お話を聞かせる。それだけでなく、子供に聞いたお話を繰り返させて、発音が明瞭でないことばや正しくないことばがあれば直す。

外国語の教育

  • 外国語は、自国語の知識が十分についてから覚えること。
  • 外国語の文法は教えなくて良い。文法を組織的に理解するのは子供には難しいし、実際に使う中で覚えられる。
  • 子供は同じ話を何度聞いても飽きない。同じ話をいろいろな国語で読ませることは、外国語学習に効果的。
  • 初めは毎日15分ずつ。
  • 勉強時間は、他の時間と厳格に区別して、それに集中すること。遊びと勉強の切り替えが早くなる。

文字の教育

  • まずは、ことばを知っていないと文字を覚えられない。
  • 文字カードを10組用意して、遊びの形で字を教えた。初めは母音、つぎに綴り遊び。

理科の教育

  • 毎日外出をして、自然とふれあい、石・植物・動物に興味をもたせること。体育にもなる。野花や昆虫、石について興味をもたせてから、それを父が説明し知識を与える。系統立てて教えない。体験したことをもとに知識を与える。
  • 地理の教育について。高台から見渡して周囲の略図を作らせる。実際にそこに行き、略図に道路や森や川を書き入れて、地図を完成させる。地図を買って、それと比べて訂正する。
  •  物理・化学・天文学は知り合いの学者が装置と本の使用を許し、教えてくれた。

遊び

  • 60cmの深さに砂利を敷いて、周囲に草花や樹木を植えた場所を家に作った。そこで、花を解剖したり、虫を捕らえて自然に親しんだ。
  • 台所道具の玩具一式を使い、母親とごっこ遊びをする。子供が指示をだして、母親が料理を作る。指示に失敗をしたら、逆の立場で行うなど。
  • 本で読んだ歴史上の事件を芝居して遊ぶ。
  • 子供が母役をやり、母親が子供役をするごっこ遊びをする。あるいは、子供が先生役になり、母親が生徒役になるごっこ遊び。親は失敗をわざとしてやり、子供がそれを見つけて叱る遊びをすることで、子供が同じ失敗をすることを避けさせる効果がある。
  • 木片を使った建築遊び。

徳育(しつけ)

  • いけないことは、初めからいけないと教えること。そうしないと直すのに子供が苦労する。
  • 物事の善悪に関して首尾一貫した意見を持ち、終始一貫したしつけ方をすること。あるときはダメで、あるときはまあよい、ではいけない。両親の意見は一致させること。
  •  合理的に叱ること。子供がなぜ叱られるかわかるようにし、子供の理性を曇らせたり判断力を狂わせないようにする。その時に説明する時間がなくても、後で子供が納得するまで説明をすればよい。
  • 納得するまで説明をするには、子供がことばを十分理解していないと不可能。そのため、ことばの教育は早く行うべき。
  • ほかの友達と遊ばせるのは控える。特に親の監督下にないところで遊ばせない。後遺症の残る怪我をする恐れがあるほか、悪徳、いたずらや嘘、賭博、下品な言葉など悪習を覚えてしまう。大人が子供と一緒に遊んでやればよい。学校は悪習の持ち寄り場である。
  • 良い習慣を身につけるのには努力と自制を必要とするが、悪い習慣はなんの努力もなく覚えることができる。
  • 遊び友達が少ないことによる弊害を心配する親がいるが、それは間違いで、その反対が正しい。良い習慣を持つ大人と過ごし、悪徳をもつ子供と接しないほうがよい結果を生む。こうしてヴィッテ氏は大抵の子に好かれる性格となり、意地悪くされても怒ったり争ったりしない子に育った。
  • 道徳詩を暗唱させる。行為録をつくり、善行を記録した。
  • 善行を行ったときの喜び、己に克ったときの喜びを覚えさせる。

ヴィッテ氏の教育を受けた年齢

  • 2歳から見聞を増すために、訪問、買い物、音楽会、劇場、博物館、美術館、動物園、植物園、工場、鉱山、病院、養育院に連れて行かれた。
  • 3歳半から読書を始める。
  • 3,4歳で毎日1,2時間ずつ、父と散歩。自然と触れ合う。
  • 5,6歳までに約3万の単語を覚えた。
  • 6歳でドイツ語(自国語)を自由に読めるようになる。
  • 6歳でフランス語を始める。1年で本を自由に読めるようになる。
  • フランス語を覚えた後に、イタリア語を始め、6ヶ月で覚えた。
  • 次にラテン語を始めるために、ラテン語に興味を起こさせた。7歳でラテン語を始め、9ヶ月で覚えた。
  • 英語は3ヶ月、ギリシア語は6ヶ月で覚えた。
  • 7歳半で有名になった。
  • 8, 9歳では、学科によっては父を抜いた。
  • 9歳でゲッチンゲン大学に迎え入れられる。4年間在学。哲学博士の学位を受ける
  • ハイデルベルヒ大学で2年法学を修め、16歳で法学博士の学位を受ける
  • ベルリン大学の法学教授へ任命される。18歳でイタリアへ留学。

「早教育と天才」

原著の日本語訳は出版されていないようですが、原著は千ページを超える冗長な本だとのこと。

この「早教育と天才」も冗長に感じますが、重要な点が繰り返されるので頭に残りやすいのは良いかもしれません。

子供が寝てからの数時間でさらっと読めました。本当は、子供が生まれる前までに読んで教育の心づもりをしておくべき本で、私のように子供の言語発達の遅れが心配になってから読んで後悔する本ではないみたいですが..。

 

 

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