ルンバは、2 cmを超える段差は、バンパーが当たってしまい越えることができません。一方で降りる方は、3 cm程度まで降りられるようです。
ルンバに段差を越えた先まで掃除して欲しい場合は、バンパーが段差に当たらないようにスロープを作ってあげる必要があります。
今回100均で売っている木板(MDF板)を使って、スロープを作ってみましたので紹介します。
先日アイロボットファンミーティングに参加させていただき、ルンバ980を3ヶ月間モニター利用させていただいています。
なお、作るのは面倒ですので、DIYが好きというわけでなければ、スロープを購入するのもおすすめです。おすすめのスロープを次の記事で紹介していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。
目次
動機
モニター利用を開始して以来、毎日か一日おきにルンバに部屋を掃除してもらっており、部屋がピカピカになっています。
しかし、私の部屋の入り口には 53 mmの段差があり、ルンバがこの段差を越えることができないため、私の部屋だけ別に掃除をスタートしています。
もしスロープがあって、ルンバがこの段差を越えられれば、一度に全ての部屋を掃除できます。
すると、外出時にアプリからルンバをスタートするだけで、全部屋の掃除が済んでしまうということで、これはとても魅力的です。
そのため、スロープを作ってみることにしました。
ちなみに、ルンバを別々の部屋でスタートさせるのは、それほど面倒ではありません。
ルンバは必ずしもホームベースからスタートする必要はなく、好きな所に持っていってスタートできますし、コードレスですので持ち運びも簡単です。
なお、ルンバが掃除中にホームベースを発見した場合は、掃除終了時にホームベースへ戻るようになっていますし、発見しなかった場合は掃除をスタートしたあたりの位置に戻るようになっています。
とりあえず作ってみたが失敗
何はともあれ、とりあえずamazonダンボールを折り曲げて、スロープを作ってみました。
高さが、53 mm、奥行きが 140 mmのスロープです。幅は300 mm程度あります。
ルンバをこのスロープに向けて、CLEANボタンでスタートしてみました。
すると、バンパーが擦ってしまいスロープを登ってくれませんでした。
検討
失敗の原因は、先程のスロープの傾斜がきつすぎたためです。
スロープは、ルンバのバンパーが当たらないようなゆるい傾斜にする必要があります。
次の画像のように、バンパーから前輪タイヤの軸まで、水平距離で53 mm程度あります。
バンパーの高さが 20 mmですから、傾きは、θ = atan(20/53) ~ 20° より小さくなくてはなりません。
さらに、ダンボールなどたわみが予想される素材の場合は、その分の余裕を追加します。
先程のスロープの傾斜は、atan(53/140) ~ 21°ですので、僅かに傾きが大きいですし、たわみの余裕もなかったため駄目だったということが分かります。
改善したスロープでOK
そんなわけで、余裕を多めにとって奥行きを 220 mmとしたスロープを作りました。というか、ダンボール板そのままなのですが。
220 mmだと、atan(53/220) ~ 14°で、十分ゆるい傾きになっていることがわかります。
このスロープにルンバを突入させてみたところ、無事ガタガタと登ってくれました。
そんなわけで、14°の傾斜で実際に登れることがわかりました。
定常的に設置できるスロープにする
次に、このダンボールだとルンバがぶつかった際にずれるため、ずれないようなスロープを作ります。
そうすると、スロープを定常的に設置しておくことが出来、ルンバをスタートする前に設置して固定するというような手間もかかりません。
100均(ダイソー)で使えそうな材料を探してみたところ、300 x 400 x 6 mmの手頃なサイズのMDF材がありました。
100円です。
ダンボールの幅は300 mm程度でしたが、ルンバが通ることを保証してくれているのは400 mmですので、400 mmを幅として製作すると良さそうです。
奥行きは300 mmありますし、ダンボールよりも重さがあり、たわみませんので、ルンバは余裕で登ることが出来ると思われます。
すべり止めとして、同じく100均に売っているマットすべり止めを切って、板の裏側に両面テープで貼りました。
ルンバが横からぶつかっても、昇り降りしてもずれませんでした。
これで完成です。
動作テスト
スロープを設置して実際に走らせてみました。
ルンバ900シリーズでは、スマホアプリから清掃地図を見ることが出来ます。
次の画像は、左がスロープなし、右がスロープありの場合の、ルンバが清掃した地図です。
右のスロープありの場合には、スロープなしと異なり、地図右下の、入り口に段差のある部屋にも入っていって掃除をしていることがわかります。
スロープが機能することがわかりました。
ジョイントマットでも作ってみました
MDF版は、ルンバが斜めに乗ったときに脱輪することがあったので、100均のジョイントマットを使って改良版をつくりました。
カッターで切って、グルーガンで張り合わせただけのものです。
こちらの方が中が詰まっているので、人が踏んでも壊れず安心です。
おすすめのルンバ用スロープ
とはいえスロープを作るのは面倒ですのでDIYが好きというわけでなければ、スロープを購入する方がおすすめです。
シンエイテクノのタッチスロープは、元々は車椅子や高齢者用のスロープのようですが、傾斜は14~16°くらいに設定されておりルンバで登ることが出来ます。
5 mm ~ 60 mmの範囲で、5 mm間隔で製品があり、段差にピッタリのスロープを見つけられます。
ルンバ用スロープとしておすすめの製品です。
- シンエイテクノ
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詳しくは次の記事で紹介しています。
まとめ
ルンバが登ってくれるスロープの傾斜は、計算上20°未満です。
余裕を見て、14°のダンボールスロープを作った所、無事スロープを登ってくれました。
100均のMDF材板にすべり止めを貼ることで、定常的に設置できるスロープが完成しました。
私のお勧めのルンバは960です。980と960はカメラが付いていて、部屋の地図を作成して賢く掃除してくれます。
- アイロボット(IRobot)
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次の記事では、ルンバの各モデルの違いについて紹介していますので、あわせて参考にしてみてください。
[2019年] 図で比較するルンバ24機種の特徴と比較。ひと目で分かる本体性能と付属品の違い。
他にも、ルンバの機種の比較や、ルンバのお勧め点などの記事もありますので参考にしてみてください。
- ルンバ980と960の5つの違い!アイロボットの中の人に聞いてきました!
- ルンバ最新機種一覧比較!カタログでは分かり難い性能の違いをアイロボットの中の人に聞いてきました!
- 気になるルンバの電気代は?待機電力が意外に大きいことが判明!
- ルンバのシリーズごとの基本性能の違いは?600, 800, 900の違いを紹介!
- ルンバ980を試用してみて、良かった点・惜しかった点 [前編 良かった点]
- ルンバ870と875, 875A, 875Liteの違いは4つ!わかりやすく紹介します。
以上、ルンバが段差を越えられるようにスロープを作ってみた。でした。
同じ悩みを抱えていてこの記事に辿り着きました。スロープ作ってみます(^-^)傾斜の考察のところでatanが出てきましたねー三角関数が日常生活の中で日の目を見た瞬間って感じです✨